これが、今年のトレンドなのか。

切ったグランアレグリアに手痛い「順当勝ち」を食らってからまだ1週間しか経っていない*1のに、またやったかお前・・・的な結果に終わった皐月賞

賢明な読者の方であれば、当にお察しのとおり、今週も単勝1.7倍のサートゥルナーリアに喧嘩を挑み、そして華麗に散った。
ブランク明けの出走でもきっちり仕上げる角居厩舎の馬だろう、鞍上だってルメール騎手だろう*2、という厳しい突っ込みは厳粛に受け止めるが、やっぱり、自分は

「年末の2歳G1・ホープフルSから直行」

という、過去に1頭(あのダービー&秋天皇賞馬・レイデオロ)しかおらず、かつ(皐月賞まで狙うのなら)「大失敗」と言われたローテーションをなぞるような臨戦過程を、同じキャロットファーム*3の馬が辿ってきた、というだけで、この馬にちょっとした拒否反応を示してしまったのだった。

まぁ、今年に関しては2着に入ったヴェロックスも、最近ではマイナー路線になっていた若葉S*4だし、3着には共同通信杯から直行のダノンキングリーが食い込んで、過去10年、何かしらか一頭は食い込んでいた「普通のトライアル路線(弥生賞スプリングS)組」が全滅、という結果になってしまったから、自分としては潔く清々しい感じではあるのだが、それにしてもニシノデイジー*5は負けすぎだったなぁ・・・というのがちょっと寂しい。

そして、ひねくれ者たる自分のせめてもの抵抗として、次の大舞台、おそらくサートゥルナーリアの無敗でのダービー制覇、が最大の関心事になるであろう中で、もしかしたら穴をあけてくれるかもしれない伏兵、として、今回5着に入ったクラージュゲリエの名前を挙げておくことにしたい。

*1:先週・桜花賞のレース回顧はこちらを参照のこと。超越した一頭の前に、法則は通用しない。 - 企業法務戦士の雑感

*2:個人的には、角居厩舎の馬の鞍上にいる外国人騎手といえばM・デムーロ騎手であって、ルメール騎手とのコンビというのは、正直そこまでピンとこなかったのだけど。

*3:一口馬主クラブの馬だから、他の「強いオーナーの馬」とは違って、ある程度゛実験的”なローテも組める。

*4:年明けに若駒S若葉Sという芝2000mのリステッド競走で勝ち星を積み重ねて大一番に臨む、というなかなかのローテーション。これもデータ党にはちょっと手を出しにくいタイプの戦歴の馬だった。

*5:弥生賞が全く参考にならなそうなレースだっただけに、実績のあるメンバーの中では最上位に来ていたニシノデイジーを本命に推したのだが、4コーナーで既に力尽きていた感じだった。無念というほかない。

器の大きさ

この週末は、本来なら、数日前に話題になった↓のネタなどを肴に、日本法の下でのMFN条項に対する規制の是非等、少し背伸びした議論でもしようかと思っていた。

www.nikkei.com


でも、気の置けない人とのまったりとした話の場になると、やっぱりどうしても、目の前にある身の上話のようなものと、この困難な時代を生き抜いていくためのサバイバル術トークの方が盛り上がるわけで。

個人的には、どんな世界にも度量の狭い輩、というのはいるものだなぁ(というか、上には上がいる?)、という発見を改めてできたことや、間違ってそういうところに足を踏み入れてしまったときにどうやって身を守るか、自分のやりたいことを追求しつつ不自由しない生活を送れるようにするためにはどんなやり方があるか、等々、これからの人生の糧になりそうな話ができたのは、本当によかったな、と思っている。

まだまだしばらくは水面下で息をひそめる日々が続くと思っているけど、自分を大きく見せすぎず、多少のことには動じずにどっしり構えて地に足をつけて、でも、あくまで理想は高く掲げてゆっくりと歩いていけば、いずれまた陽が当たる日はくるだろう・・・そんな勇気を与えてくれた古くからの友人に、心から感謝。

改めて問い直される「特許の価値」と「契約」の意味。

昨年、ノーベル生理学・医学賞受賞が発表された直後から、祝祭ムードを吹き飛ばすような緊張した空気が流れ続けている「オプジーボ」特許問題。

そして、昨日の朝刊には、京大・本庶佑特別教授側が開いた、小野薬品を批判する記者会見の内容が掲載された。

京都大学本庶佑特別教授らは10日、記者会見を開き、小野薬品工業と共同で取得したがん免疫薬「オプジーボ」に関する特許の対価について、引き上げを求めた。2006年に結んだ契約について「契約時の説明内容が不正確」と改めて同社を批判した。ただ、京大の契約に関する経験や交渉力の不足が原因となった面は否めず、産学連携を進めるうえでの課題を示した形だ。」
「本庶氏は1992年にオプジーボの開発のもととなった物質「PD-1」を発表。その後、小野薬品と製品化の交渉を始め、03年にがん治療法に関する特許を出願。06年に特許のライセンス契約をした。本庶氏は18年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。」
「この契約について本庶氏は小野薬品との再交渉を求める考え。本庶氏は取り分について、オプジーボによる小野薬品の売り上げや他社からのライセンス収入などが1%以下になっていたことを公表。代理人弁護士は「常識的なレベルではない」と批判した。」
「本庶氏は抗がん剤として使う用途を視野にいれた特許と考えていたが、小野薬品はPD-1を作る遺伝子という狭い範囲の特許とみて契約を提示したため、料率の低い契約になったとしている。」
日本経済新聞2019年4月11日付朝刊・第3面、強調筆者)

この記事を読めば、ほとんどの読者が「小野薬品側が、本庶教授や大学側の契約交渉経験の弱さに付け込んで、教授側に不利な内容で契約を締結したことに問題の原因がある」という印象を抱くことだろう。

だが、企業側で大学の研究者との特許の共同出願にかかわった者としては、上記のようなモノの見方はあまりに一方的すぎるように思えてならない。

「産学連携」の名の下、大学との共同研究で出てきた成果を特許にしたい、という要望が研究者サイドから出てくることは今も昔も多いし、多くの場合、出願に要するコストの多くを企業側が負担して、いわば大学の研究者のために”汗をかく”ケースがほとんどなのだが、そうやって苦労して出願し、登録までこぎつけたとしても、実際にその特許を含む開発成果が「収益」に直結するようなケースは決して多くない、というか、ほとんどない・・・*1

もちろん、機械やエレクトロニクスの世界と、上記で問題になっている薬品の世界とでは、「開発」「特許」といった同じ言葉が使われていてもだいぶ様相を異にする、というのが実態で、後者は一つの特許から大きな収益を上げることも可能な分野ではあるのだが、その一方で収益を上げられるような製品を生み出すまでの開発投資も前者とは桁違い、というのは、よく言われること。

それゆえ、「当たり」の特許&開発成果の影に、多くの生かされなかった特許と試行錯誤する過程で企業側が投じた報われない投資がある、ということも容易に想像がつく。

さらに言えば、今回問題になっているような共同出願人間の対価配分を決める契約、というのは、通常、特許の出願時に費用負担等とセットで取り交わされる。
したがって、その時点で、特許査定が下りるときにその特許が単純な物質特許になるのか、用途特許、製法特許として(あるいはそれらの要素も含むものとして)認められるのかを完全に予測することは難しいし、最終化される製品の中で、確定した特許(の権利範囲)がどの程度の比重を占めるのか、ということを予測することもほぼ不可能である*2

自分は、「オプジーボ」に至るまでの本庶教授と小野薬品の間の歴史を知っているわけではないし、問題となっている特許の権利範囲を詳細に分析して製品との対比ができるほどの知見を持っているわけでもない。ただ、当事者が協議した末に締結した契約で定められた条件には、締結当時の状況に照らしてそれを正当化する何らかの理由(少なくともハンコを押す当事者をその当時納得させた理由)が必ずあるはず、というのが自分の経験則から導かれる「一般論」である。

今や、「オプジーボ」は小野薬品だけで年間1000億円以上を売り上げるヒット商品になり、一方の本庶教授もノーベル賞学者としての栄誉を手に入れた。

そういった「結果」だけから遡って、後になって「対価が低すぎる」と主張すれば、一見、説得力のある主張のように聞こえるかもしれないが、そういった後出し主張をすべて認めてしまうと、そもそも、一定の基準時を設けてリスクとリターンを分配するところにキモがある「契約」というツールが機能しなくなってしまうのでは?ということを自分は懸念している*3

法は、海のものとも山のものとも分からないアイデアであっても、一定の要件を満たして登録されれば「特許」として保護され、権利として活用することを認めた。
しかし、法が定めたのは「権利として保護される」ということだけであって、最終化された製品が利益を上げた際にその「権利」を持つ者にどれだけの「見返り」が与えられるべきか、ということについては全く関与していない、というのが自分の理解である。

だとすれば、まず出発点とされるべきは、「当事者が契約でどう定めたか?」と、「なぜ、その時そう定めたのか?」ということであって、いくら代理人弁護士が「用途特許ならば5~10%が常識的なレベルだ」といったところで、その主張にはあまり説得力が感じられない。

もちろん、2006年の契約締結の過程に何らかの瑕疵があるようなら(例えば、本庶教授が主張される「契約時の説明内容が不正確」の実態が、「小野薬品側で、出願中の特許が製品を極めて広くカバーする用途特許であることを認識していながら、あえて虚偽の説明をして低い料率で契約を締結させた」というようなレベルのものなのであれば)、契約の成立そのものを争う、という選択肢もありうるが、そこまでの材料を教授側で持っていないのであれば、この件であまり角を突き合わせてガチガチやるのはどうかなぁ、というのが外野からの素朴な感想*4

今は、本件に関する法律論争がこれ以上ストレートに盛り上がることなく、゛大人の解決”で落ち着くことを願うのみである。

*1:タイアップする会社が「モノ」を売る会社ではなく、「サービス」で勝負するような会社であればなおさらである。

*2:記事によれば、今回のケースでは出願の3年後に契約をした、ということだから、中間手続を経て、ある程度特許の出来上がりが見えてから契約した可能性も否定はできないが、現時点では何とも言えない。

*3:これが職務発明であれば、そもそも「契約」すら交わされず、会社が一方的に定めた「勤務規則」等で対価支払いのルールが決められてしまう、という本来的な不平等さがあるから、司法府等による事後的な介入もある程度は許容される余地があるのだが、今回のケースで対価を主張する本庶教授は、「個人」と言えど独立した契約当事者である、ということを看過すべきではないと思う。

*4:なお、記事の中で、「本庶氏らは訴訟は避け、今後も小野薬品に直接交渉するよう求めた。」とあるが、仮に教授側が訴訟提起したとしても、司法手続の場でできるのは2006年契約を無効又は取消して白紙に戻すところまでであって、契約の再交渉、再締結まで裁判所が強制することはできないので、「避け」というよりは、事実上手段としては使えない、というのが正しい表現ではないかと思う。もちろん、契約無効主張とセットで特許権の共有持分に基づくライセンシー(共有者である小野薬品自身は自己実施できるので、あくまで対象は共有者間の契約に基づきライセンスを受けている第三者、ということになろう)への差止請求権行使にまで踏み込めば、おのずから和解手続きでの再契約締結に至るのかもしれないが、そこまでやるのはいくら何でもハレーションが大きすぎる。

やっぱり

自分が長年尊敬している師匠から褒められると、素直に嬉しい。
これまで地道につないできた人との絆を、よりポジティブな形で生かせる、ということほど魅力的な話はない。

一方で、今日もまた新しい、とても貴重な出会いがあった。

そんな出会いや再会を重ねれば重ねるほど、いろんな可能性が湧いてくるのだけれど、数日前のエントリーでも書いたように、まだ形のない理想や希望と、現実的な選択肢との間でどう折り合いをつけるのか。

嬉しい悲鳴、といえばそれまで。
でもここで舞い上がってはいけない。

今日もいいお酒を飲んで、寝て、覚めてまた考える。
しばらくはその繰り返しだろうと思うので、今日はこの辺にしておこう・・・。

5年後、「北里柴三郎」の出番はあるのか?

昨日、日が変わったくらいのタイミングで速報が流れ、その後、正式な発表も出た「新紙幣」のニュース。
最初は「令和元年」に合わせてタイミングよく発行するのかな?と思っていたのだが、よくよく聞いたら5年も先の話で、これはちょっとセンスないな…と思っていたところで、やはり今朝の日経新聞の1面でもいい具合に突っ込みが入った。

「政府・日銀は9日、千円、5千円、1万円の新紙幣を2024年度に流通させると正式発表した。日本は世界に類をみない現金大国で、最新技術で偽造防止を強化し、今後も安全な決済手段として維持する。一方、政府は25年に現金を用いないキャッシュレス決済の比率を欧米並みの40%に上げる方針も掲げており、お金の未来像はみえてこない。」(日本経済新聞2019年4月10日付朝刊・第1面、強調筆者)

記事の中では、「なぜ世界の潮流に合わせて高額紙幣を廃止しなかったのか?」という論調が前面に出されているが、日本は油断するとすぐ偽札が出回るような国ではないし、なんだかんだ言って、一般のクレジットカードの与信限度額を超えるような金額でも、封筒をいくつか調達すればやり取りできてしまう高額紙幣、というのは相当便利な代物だから*1、いきなり廃止、ということにはならないだろう。

むしろ、自分がいらないと思っているのは、少額紙幣とか硬貨の方で、現在、従来型のIC電子マネーからQRコード決済まで、誰でも使える少額決済のツールがボコボコ出てきていて、政府自ら旗を振ってそれを推進しよう、としている時に、「新しい1000円札」を5年後に出す、というのはどうなのか、と思わずにはいられなかった。

こういう時に決まって出てくる(新型自販機需要等の)「経済効果」にしても、余力がなくなっている今の日本社会にとっては、単なる重荷(=コスト)にしかならない可能性は高いし*2、前記記事の中で言及されている「眠っているお金をあぶり出し、消費や投資を活性化させる」という「副次的効果」にしても、「今流通している紙幣を使えなくする」といったインド並みの大胆な策との組み合わせでないとあまり効果がない、というのは、過去の紙幣刷新の歴史が証明するところ。

なので、これからこの国に訪れるであろう「ポイント還元」ブームだとか、東京五輪を契機とした「QR決済」ブームだとか*3の盛り上がりを通じて、5年後を迎えるときまでには、

「やっぱり、『北里柴三郎』はいらなかった。」

という展開になることを自分はひそかに期待している。

そして、その頃までには、自分の人生も、「千円単位」でカウントしなくて良い次元にまで浮き上がっていると良いのだが、それはさすがに無理かもしれない・・・。

*1:だからこそ、マネーロンダリング等の観点からは問題にされてしまうわけだが・・・。

*2:余計な機器改良、購入はどの事業者も避けられるならそれにこしたことはないし、小売店等の店頭でのオペレーション対応のコストだってバカにならないのに、なぜ一面的に「経済効果」とか言ってしまうんだろう・・・というのは20年前にも、その前(特に幻の2000円札の時・・・)にも思った話である。

*3:なんたって世界のアリババ集団がワールドワイドパートナーだから・・・。

折り合い。

ここ最近、これまで全く(orそんなに)接点のなかった方々と、話をさせていただく機会も増えていて、そのたびに考えさせられることは、Independentに活動することによるメリットを享受する、ということと、やりたいことをするための活動の基盤を作る、ということとの折り合いをどこで付けるか、というのは、そう簡単に答えは出ない難しい問題だな、ということ。

前者に重きを置くか、後者に重きを置くかは、人それぞれの価値観によって大きく変わってくるし、いろいろ意図して計算して今の形になっている、という人もいれば、いろいろとやっていくうちに結果的に今の形になっている、という人もいて、そこには様々な偶然や運、といったものも絡んでくるから、現時点で成功している人の話は大いに参考にはなるけど、丸々コピーして自分のものにする、ということは決してできない。

まぁ、今はすぐに何かを決めないといけないタイミング、ということではないし、焦ったところでいいことがあるわけでもないので、じっくり腰を据えて考えていこうとは思っているのだけれど、もし、幸運な偶然が不意に飛び込んでくるようなことがあったら、それだけは逃さないように、というのが、今の自分の、欲張りな願いである。

日産自動車臨時株主総会に出席して~「カルロス・ゴーン時代」の終焉とその先にあるもの。

朝から各メディアで「きょう開催」と大々的に報道されていた日産自動車の臨時株主総会

これまでも、「話題になっている会社の株主総会に足を運んでみたい」という欲求に駆られることは度々あったのだが、自分のところの事前・事後対応とラップしてしまう定時株主総会はもちろん、臨時総会でも平日の開催となると、あえて仕事を抜けてまで、という気分にはならず、せいぜいニュース速報を眺めて終わり、というのが、自分にとっての常だった。

それが、今回は諸般の事情もあって千載一遇の機会に恵まれ、朝から会場のグランドプリンスホテル新高輪に足を運んで「歴史的な場面」に立ち会うことに・・・。

ちゃんと時間前に会場に着いたのに、既にメイン会場は満席、第2会場すら満席、という状況で、スクリーン越しでしか「生」の雰囲気を感じられなかった、というのがいささか残念なところではあったのだが、やはりこの種のイベントの肌感覚、というか、3時間近い長丁場を通じて紡ぎだされた「ストーリー」をリアルタイムで他の株主と一緒に味わえたのは貴重な経験だったと思うところ。

既に、You Tubeでは、臨時株主総会の公式録画映像が公開されているし、大手メディアからも、当日のダイジェスト的な記事が配信されているところだが(以下リンク参照)、メディアの性質上、どうしても端折られているところはあるし、個人的には端折られているところにこそ、今日の総会の「味」があったように思えるだけに、以下、ざっとまとめつつ、書き残しておくことにしたい。

www.youtube.com

日産・西川社長らが陳謝 (総会ドキュメント) :日本経済新聞
【日産臨時株主総会詳報】(上)「現経営陣は総退陣すべきだ」 株主から怒りの声(1/2ページ) - 産経ニュース
【日産臨時株主総会詳報】(下)“右腕”の志賀取締役「どうして不正を止められなかったのか、心が痛む日々」(1/2ページ) - 産経ニュース

「主」なき総会のスタートとそこで抱いた微かな違和感

10時ちょうど、開始のブザーとともに壇上にスポットライトがあたり、西川社長兼CEOが議長となる旨を告げた上で、開会を宣言。
さらに目的事項、議事運営方法について説明する、という、どこの会社でもやっているシナリオ通りの流れでこの臨時総会も始まった。

本来であれば、この辺は(総会に慣れた人間であれば)何の違和感もなく淡々と進んでいく「儀式」のはず。
ただ、段取りどおりのはずの進行も含め、それが何となくしっくりこなかったのは、昨年の定時株主総会まで長らく議長を務めてきた「本日の主役」がその任にあたっていなかったからなのか、それとも、西川社長の語り口があまりに軽妙過ぎて、「議長」というよりは、「司会者(or ニュース番組のコメンテイター)」のように思えてしまったからなのか・・・。

※(参照)昨年の日産自動車の定時株主総会の公式動画
www.youtube.com

いずれにしても、ちょっとした違和感から始まった総会だった。

IR担当の常務執行役員による「儀式」的な議決権行使株主数、行使議決権数の読み上げの後、西川社長から本総会開催の経緯を説明する旨のことわりがあり、各ダイジェスト記事でも取り上げられているとおり、冒頭で全役員が深々とお詫び。
そして、続いて招集通知添付の参考書類にも記載されている「実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載」「目的を偽って、私的に投資資金を支出」「その他、私的な目的で経費を支出」という3つの「不正行為」について、発覚の経緯や現在までの捜査・起訴状況を説明するとともに、経営陣を代表して所感を述べ、さらに、「当社の課題」として、(1)ガバナンスの再構築(「ガバナンス改善特別委員会」の報告書*1を踏まえた指名委員会等設置会社への移行等)、(2)事業安定化に向けた努力(社内の動揺が業績に与える影響を最小限にとどめ、「異を唱えない企業風土」を改善する等)、(3)アライアンスを不安定にしないようにすること、の3つを挙げる、という一連の説明はほぼ澱みなく行われ、時間的にもちょうどはかったように、「開始30分」までに一区切り。
この辺は、事前の入念な準備をうかがわせるものではあったものの、自ら「けじめの総会」と説明していたこの臨時株主総会の重さを考慮すると、ここまで聞いてもまだ違和感は残っていた。

10時29分に、招集通知添付の参考書類記載の通り、以下の議案を上程。

第1号議案 取締役カルロス ゴーン解任の件
第2号議案 取締役グレッグ ケリー解任の件
第3号議案 第1号議案承認を条件としてジャンドミニク スナール氏を取締役に選任する件

そして10時33分、「一人2問まで、3分以内目安」という指示の下、株主の質問が始まった。

株主質問の分類と若干のコメント

ダイジェスト等でも報じられているとおり、結果的に、本臨時総会で質問した株主数は22名に達し、質疑の時間は2時間20分超、という長丁場になったわけだが、株主の質問内容とそれに対する答弁パターンは、ざっくりと6つくらいに分類できたのではないかと思う。

以下、それぞれについて質疑の内容と、それに対する簡単なコメントを残しておくことにしたい。

※以下の質問事項の記載はあくまで自分の主観によるメモベースで作成したもので、改めて書き起こし等をしたわけではないので、正確さを欠く点についてはご容赦いただければ幸いである。またその場の雰囲気に鑑み、解任された取締役への敬称等は省略している。
※冒頭の番号は質問者用整理券の番号(一人の株主が性質の異なる複数の質問をした場合は枝番付与)。整理券どおりに質問した方は21名(1番~24番、途中3名辞退)だったが、最後の1名の前にイレギュラー的に発言した株主の質問にも議長が答弁したため、その株主の質問には「99」を付した。

<不正行為に関し、現経営陣の認識や感想を求めたり、責任を追及したりする意見・質問>
3 ゴーンやケリーだけの責任ではなく、現経営陣にも責任がある。これまで切られた社員もいる。現経営陣も総退陣すべき。
4 ルノーから派遣される役員に質問したい。今回の件は日本国民として忸怩たる思いで、日本人としては許容できない。これについて感想を。
(→ ジャンバプティステ・ドゥザン社外取締役からの答弁あり。)
6 ゴーンの手口が巧妙だったというが、実姉に金が流れていたのは2003年から。本当に把握されていなかったのか?
13-2 不正発覚後、日産の株価は低迷している。株主の日産への訴訟リスクをどうお考えか?
17-1 西川さんや志賀さんは、近くにいながら気づかなかったのか?
(→ 志賀俊之取締役からの答弁あり)
24-1 20年前、ルノーとゴーンという外圧を利用して瀕死の状態から会社を生き返らせた。今回もゴーンという魔物を退治するために外圧として東京地検特捜部を利用した。現経営陣は、不正行為を知っていたけど是正する勇気がなかったのでは? けじめをつけてほしい。

総会が始まる前は、この手の質問で埋め尽くされるかな?という想像もしていたのであるが、冒頭の開催経緯の説明の時から、西川社長が「経営陣も責任を重く受け止めている」と繰り返し述べ、徹底的に低姿勢で対応したことで、思ったよりは祭りにならなかったかな、という印象。
早い段階で「総退陣」を求める質問が出て(No.3)、それに対し西川社長が「今と将来に向けての責務もある。ガバナンス刷新等の対応を地道に進めてバトンタッチできるところまで行ければ、と考えている。事業運営の安定に注力し、乗り切ることに全力を尽くしたい。」という趣旨のおそらく想定問答どおり(?)の答弁で切り返したことで、それ以降の質問の矛先が違う方向に向いた面もあったのかもしれない。

また、「なぜ気づかなかったのか?」という質問も繰り返し出されていたが、これに対しては「手口の巧妙さ」(金の流れが少人数のスタッフによってコントロールされており、社内調査や監査の対象からも外されていた、等)を強調して「ガバナンス体制の見直し」の話に誘導する答弁パターンと、西川社長のみならず、志賀取締役まで口をそろえて「(最初に話を聞いたとき)愕然とした」「心が痛む日々を送っている」「不正があったという事実を咀嚼するのが難しい時間があった」等々、人間としての”感情”をストレートに押し出したことが、会場内で一定の共感を得たところはあったように思う*2

ルノー側の役員への挑発的にも聞こえる質問(No.4)に対し、ドゥザン社外取締役「私は日産の利益のために働いている。」「私自身もゴーンが会長を続けることはできない、ということに一票を投じた。有罪かどうかは裁判所が判断することだが、会長から外すという判断をした。」と堂々と答弁したくだりも、前半のハイライトだった*3

この中で、唯一、「会社に対する株主からの訴訟リスク」(No.13‐2)に対する西川社長の答弁だけは歯切れが悪かった(「今回の不祥事による事業への影響を小さくすることだけを考えている。それ以上申し上げることはない。」という趣旨の答弁)が、今の時点でこれ以上の答弁を望むのはあまりに酷というもので、これは仕方ない、というべきだろう。

<不正行為の概要や今後の法的責任追及等に関する意見・質問>
7 ゴーンの私的経費を会社として出したというのであれば架空経費ではないのか?税務申告で是正するのか?またゴーンへの賠償請求はしないのか?
8 ゴーンらへの民事上の責任追及に向けた調査結果の公表はなぜ遅れているのか?進捗状況を教えてほしい。また、それを受けて会社として法的措置をとる準備はあるのか?
(→ 「ガバナンス担当者」からの答弁あり)
9 今後、ゴーン、ケリーが有罪にならなかった場合の訴訟リスクについてどう考えているか?リスクが実現化した場合のインパクトの見積もりを教えてほしい。
15-1 会計監査人のチェックは機能していたのか?会計監査人への責任追及や交代は考えていないのか?
(→ 軽部博CFOからの答弁あり)
17-2 ゴーンは株式を保有しているが、それによるリスクはないか?
24-2 ゴーンに退職慰労金を払うのかどうか? 

「法務」に携わってきた者からすれば、この部分のやり取りは一番興味深かったし、西川社長が、通常の総会答弁の常識からすると、かなり思い切って踏み込んだ答弁をしていたことで、より今後への関心がそそられたものも多かったように思う。

例えば、「ゴーン、ケリーが刑事訴訟で無罪になった場合の反撃リスク」(No.9)に関しては、

「今回(取締役)、前回(代表取締役、会長職等)の解職とも確認をして、十分解職に値するとの弁護士見解を得ている。リスクはない、と思っている。」
「刑事訴訟で有罪になるかどうかとは独立して、十分根拠がある、勝てる、と考えている。」

とまで相当強く断言していたし、「ゴーンに退職慰労金を払うのか?」(No.24-2)という質問に対しては、「退職金は当然払いたくない」と言い切って会場を沸かせたうえで、「法的にどう実現していくかはこれから検討する」と、保守的な会社の総会ではなかなか聞けないようなリップサービスまでしてくれた*4

会計監査人の責任を問う質問(No.15-1)に対し、CFOが「代える予定にはしていない」と明確に答弁し、西川社長も「監査法人よりも我々の内部統制の問題」と言い切ったことで、胸をなでおろした関係者も少なくないことだろう。

まだゴーン元会長への捜査が継続中、ということで、不正に関する社内調査の全容まで公表されることはなかったが、それでも、起訴されている事実に加え、「株価連動型インセンティブ受領権に関する不正操作」「退職慰労金廃止、打ち切り支給に関する計算方法の不正操作」「コーポレートジェットの不正使用、会社資金の遊興費使用」といった事実が会社の見解として公の場で述べられた、ということにも一定の意義はあったのではないかと思っている。

<今後のガバナンス体制に関する意見・質問>
2 ケリーの後任取締役の選任をなぜこの場で提案しないのか?
5-1 ガバナンス改革で社外取締役過半数にするというが、どういう人を選ぶのか? 
(→ 井原慶子社外取締役からの答弁あり)
10-1 特別委員会の報告書によると、今の監査役はダメな監査役ということになって、その下でガバナンス体制を構築していく、ということになるが、どうお考えか。
(→ 豊田正和社外取締役からの答弁あり)
13-1 会長職が現在空位になっているが、何年後まで今の体制を続けるのか?いずれは西川会長になるのか?
14 社内で気づいていても上に上がっていない、ということがあったのか?20年前以来の会社の変革をしなければいけない中で当事者意識が必要では?
15-2 当社監査役と国内、海外の監査法人との連携は行われているのか?
19-1 日産の風土を変えるというが、社内で会議をやっても意見が出ないのではないか。もっと意見が出るようにしてほしい。
21 ゴーンはルノーでも権限を持っていたがなぜ日産の方でだけ、これだけ巨額の不正が起きたのか?財務・経理のガバナンスの問題では?なぜ結果として不正を許してしまったのか、また今後許さないためにどうすればよいか?
23-1 ケリーの後任を6月に選任するというが、スナール新取締役の選任についてもあえてここでやらなくてもよかったのではないか?

開催経緯の説明の中で「ガバナンス改革」が強調された上に、今回の議案がこのテーマに直結していることもあって、テーマ的にはここが一番盛り上がる形になった。
「特別委員会の報告書を読んでください」という木鼻な回答でも良いところで、あえて特別委員会に入っていた井原、豊田両社外取締役自身に詳細な答弁を行わせる等、しっかり取り組んでいることをアピールしたあたりは、さすが、という印象を受けたし、西川社長が取締役会の構成だけでなく、(不正の温床となったとされる)CEOオフィスの解体や子法人・孫法人のレイヤーの構造改革等、会社・グループの組織全体を見直していくこと、そして「従業員」も含めて全社一丸で新しい体制を作っていくことを強調したくだりも、これまでとの違いを際立たせる、という意味では、良い答弁だったのではないかと思う。

No.19-1の質問への答弁の中で、西川社長が直近数か月を振り返って、「長く続いていたゴーン体制がなくなった、ということを理屈ではなく『感覚』で感じた」と表現したくだりも、個人的には印象に残るシーンだった。

<今後の経営方針に関する意見・質問>
1 ゴーン体制になってから日本市場が軽視されていると感じる。西川社長はどう感じているか?これからどうするのか?
16 無資格審査の問題等で、日産への信頼は下がっている。どうやってこれからブランド力を上げるのか?従業員の声に耳を傾けて改善してほしい。
99 日産の将来はどうなるのか?スピード感を聞きたい。今までの6か月のスピード感もどうだったか?

株主としては、本当はここ(「ゴーン後」をどうするか)が一番大事なところ。
今回の臨時株主総会の議題とは直結しないこともあって、質問数は決して多くはなかったが、「パワー88よりは日本市場の優先度合いを上げていく」とか、「現場が会社を支えていることを重視し、人を大事にしていく」といったような答弁に、これまたこれまでとはちょっと違う西川イズムが現れているような気がして、主戦場となる次の定時株主総会でさらにどこまで踏み込んでいくか*5、が何となく楽しみになるやり取りではあった。

<今後のアライアンス体制に関する意見・質問>
19-2 ルノーとの関係が不平等になっていると思うが、これからどうするのか?
22 アライアンスの在り方について、今日産を支えているe-Powerの提案がかつてルノーに拒否されたことがあると聞いている。ルノーが力を持つのはよくないのではないか。またそのために「ノート」の開発に2~3年を要したとも聞く。アライアンスの遂行のために時間がかかるのは問題では?

終盤になって出てきたのが、ルノーとのアライアンスに関して疑義を呈する質問だった。
特にNo.22は、No.19-2に対する「一人の経営者の裁量によってではなく、『アライアンスボード』を通じて、日産、ルノー三菱自動車が平等に議論できる仕組みを作った(各社が平等にアライアンス方針への賛成/反対を表明し、それが尊重される仕組みを作った、という主旨のようである)、という答弁を事実上受けてのもので、対等に議論できるがゆえに意思決定のスピードが落ちる、という合弁会社等ではありがちな弱点を指摘した、という点で、極めて厳しいコースを攻める質問だったといえる。

これに対し、西川社長は「我々と問題意識は重なる。」とした上で、「機能統合ありきによる不効率」の例なども挙げて、アライアンスによる弊害の解消を喫緊の課題として対応していく、という答弁で切り返したが、他の論点でのやり取りと比べると、若干将来への不安を残すものになってしまったことは否めないような気がする。

<その他>
5-2 スナール新取締役の意気込みを聞きたい。
10-2 臨時総会の基準日、電子公告には書いてあったがIRリリースの方には書いていなかった。来てほしくない株主がいる、と邪推する元になるが書かなかった理由は?
18 あまりにゴーンは悪すぎる。西川さんも監査役もよくやってくれた。「ゴーン流」はいかん。株主総会での質問の仕方(事前に質問を書かせる等)はよくない。株主を大事にしないといけない。
23-2 今回解任する取締役が自主的に辞任していれば1号議案、2号議案は必要なかった。新たに選任する取締役については、停止条件付の辞任届をとっておいたらどうか?

その他の質問のうち、No.18は、今後の株主総会の運営にも影響しそうな質問だっただけに、事務方もハラハラしながら聞いていただろうし、西川社長も「本当は、今回から会場設定も含めて変えたかった」と発言して、聞いている側も冷や冷やしたが、結局、質問方法の変更にまで踏み込んで答弁されることはなかった*6

また、No.23-2に関しても、西川社長は「進め方のご意見として、貴重なものとして伺っておきたい」と返していたが、株主総会と取締役会の権限分配を実質的に骨抜きにするようなやり方はさすがに難しいのでは?というのが、率直な感想である。

それでもなお、気になる今後の「日産」の行く末

以上のようなやり取りの末、上程された全議案は賛成多数で可決され、13時近くまでかかった総会も無事閉会の時を迎えた。

質問時間に「3分」という目安を設定した割に、答弁に要した時間が長かったのでは?という突っ込みはあるのかもしれないが、最終的に22名もの株主を指名し、その質問の全てに自ら答弁した、しかも、紋切り型の答弁ではなく生きた言葉で、質問に極力正面から直截に答えようとしていた西川社長に好感を持ったのは、決して自分だけではなかったはずである*7
流れるように刻まれる答弁のリズムに慣れるうちに、出だしで抱いた些細な違和感も、いつの間にか吹き飛んでいた。

また、一種、メディア報道に煽られるような形で、「ゴーン憎し」のトーンで感情的な意見、質問を述べる株主も少なからずいた中で、社内調査に基づく結果を淡々と説明し、その一方で「これまで会社が取ってきた対応は妥当だった」という点では決してぶれなかったことで、安心した株主も多かったことだろう。

今回の臨時株主総会は一種の「欠席裁判」だし、会社が「明らかになった」と主張する事実は、「経営者の悪意ある不正」というストーリーに基づいて構成し、解釈された結果、特別な意味を持たされただけのものである可能性もあるから、結果的に刑事訴訟はもちろん、民事上の紛争においても、司法の場などで真反対の結論が「是」とされる可能性は決してゼロではない、と自分は思っていたが、今日の一連の説明や質疑を見た限りでは、こと民事上、解任の判断が事後的に否定される可能性は「『限りなくゼロ』といってもよいのだろうな」という感想すら抱くに至った。

ただ、不正行為を行った取締役を排除し、ガバナンス体制を強化しただけで、会社が急にポジティブな方向に動き出すわけではない、ということも忘れてはいけないわけで・・・。

ルノーと提携し、グローバル感を全面に出すようになってからはや20年経つ会社、とは思えないくらい、この日の臨時株主総会での株主の発言には懐古的な香りが漂っていたし、それに応える西川社長の答弁にも、時折「全社一丸となって」とか「技術の日産のDNAを」等々、一種の精神論的なコメントが混じるようになっていた。

しかし、これからこの会社の経営を考えていくうえで一番大事なのは、凋落、頭打ちが見えている先進国市場から、それ以外の「稼げる」市場に経営リソースをどうシフトさせていくか、ということではないのだろうか?*8

自分は、No.17の質問への答弁の中で、西川社長が「ゴーン改革の負の遺産」の存在を指摘しつつ、「それをすべて否定したら90年代後半の日産に戻ってしまう」「ガバナンスは刷新するが、事業に関しては(ゴーン流を)残すべきものとそうでないものを明確に切り分けて整理していく」と述べたくだりに一筋の光明を見ているのだが、おそらく次に訪れるタイミングで、その「整理」の結果がどうなるか、が、この会社の命運を大きく変えることになるわけで、ガバナンス体制の変化にだけ目を向けていても、会社の行く末は見えないぞ、ということを、今、一株主として、肝に銘じているところである。

※4/9 10時30分頃、朝起きて見直したら日本語の乱れがちょっと気になったので表現微修正。夜中に書くとどうしてもこうなりますね・・・。

*1:https://www.nissan-global.com/PDF/190327-01_368.pdf

*2:それだけ、今回の不正行為が特殊で想定しがたい事態だったのだ、という感覚を共有させる、という点で。

*3:とかく、メディアの報道に踊らされ、(本来は裁判所しか判断できないはずの)「有罪/無罪」と、経営者としての「責任」を混同して議論しがちな日本人に対しても、一種の模範となるような美しい答弁だった、と個人的には思う。

*4:なお、「ゴーンに賠償請求しないのか?」(No.7)という質問に対しては、まだ日仏で捜査、調査が進行中、という状況も踏まえ「事案全体の整理ができてから。まだ動いていない。」という趣旨の回答にとどまっている。

*5:さすがに今から新しい経営構想まで準備するのは難しいと思うが・・・。

*6:個人的には、今の方式のほうが事前に質問事項に一定のフィルタリングをかけることも可能となるし、手を挙げて指名、という一般的な方式に比べて進行もスムーズなので、あえて変える必要はないと思っている。

*7:会場内のヤジや不規則発言、と思えるようなものにまで、事細かにリアクションをとられていたことに対しては賛否両論あると思うけど。

*8:その意味で、計画未達の嵐で失敗だった、と現在評価されている「パワー88」も、方向性は決して間違っていなかったといえるはずである。

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