かの国の政変と古の記憶。

ミャンマーで国軍がクーデターを起こした、という衝撃的なニュースが飛び込んできたのは1日の朝のことだったか。

今は一時的に物理的な移動への制約がかかっているとはいえ、インターネットがあるこの時代なら、世界中のどこの国の情報も欲しい時に手に入る。そんなふうに思っていた。

だが、この件に関しては、それから丸2日以上経っても、断片的な公式発表以外の情報に接することは少ない。

もしかしたら、どこかで情報を発信し続けている人は大勢いて、自分がそれに気づいていないだけなのかもしれないけど、自分がSNSでフォローしていたヤンゴンのローカルフードのお店や日系料理店のアカウントは1月31日を最後に更新されないまま。

非常事態宣言の下で、物理的にも心理的にも情報が遮断されているのか、あるいはそれ以外の理由なのかは分からないけど、まさに「時が止まった」、そんな気がしている。

* * * *

もしかしたら”通”の方は最初から気付いていたかもしれないが、このブログのトップに掲げている朝陽は、ヤンゴンのAccor系のホテルの客室から撮影したものである。

3年前の暮れまで全く未知の世界だった国に年末休暇を使って出かけ、アジアの最果てくらいの感覚でヤンゴンの街に降り立った瞬間に、「ああ、自分はとんでもない思い違いをしていたのだなぁ・・・」と感じたあの時の感覚。

確かに市街地の全てが「都会」ではないし、中心部にある広大なターミナル駅に佇んでいた日本製の気動車を見た時は、瞬間牧歌的な気分を味わえたが、その周辺は東京駅と同じくらいスケールがありそうな大開発工事が行われていたし、ちょっと街を歩けば全く違う景色が見えてくる。

海外の仕事、特にアジア圏で仕事をするたびに、子供の頃からずっと刷り込まれてきた「後進国」という先入観が至るところで崩され、急激に変わっていく世界の中で自分たちの国だけが取り残されてしまっているのではないか*1、という感覚にたびたび襲われたのだが、インパクトの大きさで言えば、プライベートで訪れたこの国のそれ、が、一番大きかったかもしれない。

そして、久しぶりにゆったりできたあの旅の間に、自分はこのブログを「はてなダイアリー」から「はてなブログ」に移し替え、「Season2」への決意を固めた。

自分の背中を押したのが、サクラタワー最上階のバーから見た黄金の寺院たちの神々しい光景だったのか、カウントダウンの瞬間にバカ騒ぎする異国人たちの嬌声だったのか、それとも生まれて初めて乗った象の背中の何とも言えない感触だったのか、今となっては正確に思い出すことは難しいけど、あの時ヤンゴンの街中で感じた空気が、日本にこもったちっぽけな会社の中で人生を終える、などというつまらない選択をしてはいけない、と感じさせてくれたのは間違いない。

今回の「クーデター」の報で蘇ったのは、今となってはもうずいぶん昔のことのようにも感じてしまうそんな記憶だった。

* * * *

ちなみに、かの国の歴史との交わり、ということで言えば、自分の長年の行きつけの涙が出るほど美味しいダンバウを食べさせてくれる料理屋のご主人は、80年代後半の混乱期にかの国から逃れてきた方でもある。

軍政から「民政」に移管され、遂にはアウン・サン・スー・チー氏率いるNLDが悲願の政権を獲得して、逃れていた方々が母国に戻り始めた時期になっても日本に残ったあの一家の方々は、今、どんな思いで故郷の政変を報じるニュースを見ているのだろうか。

自分が旅をしたときに訪れたヤンゴン郊外のアウンサン将軍の邸宅(今は博物館)では、幼き頃のスーチー女史がテーブルを囲んで座っていた場所までしっかり再現されていたし、かつてアウンサン・スー・チー氏が軟禁されていた家すら、写真を撮りたがる人々が集う立派な観光名所になっていた。

かの国においてすら、もはや「歴史」の一ページになりかけていた「軍政」が再び蘇ってしまったという事実の重さ。


その一方で、世界を見回せば、日本人ほど上から下まで「民主主義は良いもの」と無邪気に思い込んでいる国民はいないんじゃないか、と思うことはあって、特に世界の各地で民主主義の誤謬が白日の下に晒されることが多かったこの数年、本来「模範生」だったはずの米国ですら、誤謬を通り越して壮大なカオスが生まれてしまった今の状況の下で世界各国見回して、そこで噴き出している様々な反応を見ていると、なおさらそう感じてしまう時はある。

「民主主義」を優れた指導者、優れた政治の担い手を選ぶための一手段、国難に直面したときは、民に愚かな選択をさせるより一時的にでも非常時体制を敷いて乗り切った方が良い、と割り切って考えるなら、民主政の不正を糺すために軍が政権を握った、主要閣僚には優れた人材を登用した、これで何が悪い、言ってみろ!という発想だって当然出てくる*2

だから、米欧の建前的価値観を前面に出した批判が出れば出るほど、そんなものを押し付けるな、内政に干渉するな、という声が出てきても不思議ではないのだけれど・・・。

*1:ついでに言うと、かつて「先進国」だった欧州なんかはもっと取り残されているのだが、それはここでは措いておく。

*2:現にお隣のタイでは、エリート層が軍と結びついている結果、依然として完全な民主政というには程遠い状況が続いている。

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「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」いよいよ始まる。

表に出てきただけでも2年越しくらい、喧々諤々議論された末に、昨年、コロナ禍の序盤、緊急事態宣言まっただ中の通常国会で審議され可決成立となったのが、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(以下、本エントリー内では「新法」と記載する)*1

そして、(業界関係者には概ね周知の事実だったようだが)再びの緊急事態宣言の下でバタバタと施行日政令閣議決定され、本日2月1日から施行、と相成った。

この議論が始まったタイミングは、それまで「時代の寵児」と持ち上げられてきたGAFAに逆風が吹き始めた時期、まさにこの10年くらいの歴史の転換点とも重なっていたりするのだが、今回施行される法律が議論されている間にも、それが出来上がった後も、そういった「巨大プラットフォーマー」に対する時代の逆風は海の向こうでますます勢いを増しており、昨年の後半くらいからは、連日、米国や欧州での彼らを巡る動き(と、それをワンテンポ遅れて取り上げる国内の論説)を新聞紙面で見かけない日はないのではないか・・・という状況にすらなってきた。

だから、この時期の新法施行は、実に絶妙なタイミング、と言えるような気がするし、メディアでも「巨大IT取引透明化法」などというおどろおどろしい見出しとともに、あちこちで華々しく取り上げられている。

注目されていた「適用対象」に関しては、新法と同じタイミングで、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律第四条第一項の事業の区分及び規模を定める政令が施行され*2「(新法第4条1項による)指定が必要な最小限度の範囲に限って行われるよう定め」られた一定の数値基準が明らかになった。

<事業の区分>
1 商品等提供利用者が一般利用者に対して商品等(法第二条第一項に規定する商品等をいう。以下同じ。)を提供する事業であって、次のいずれにも該当するもの
 イ 商品等提供利用者が主として事業者であり、かつ、一般利用者が主として事業者以外の者であること。
 ロ 広く消費者の需要に応じた商品等を提供するものであって、当該商品等に食料品、飲料及び日用品が含まれていること。
 ハ 商品等の提供価格その他当該商品等に関する情報を一般利用者に対して表示して行うものであること。


<規模>
年度(四月一日から翌年三月三十一日までの期間をいう。以下同じ。)における次に掲げる額の合計額が三千億円
 イ 商品等提供利用者による商品等の提供(当該事業に係る場におけるものに限る。ロにおいて同じ。)に係る国内売上額の合計額
 ロ デジタルプラットフォーム提供者による一般利用者に対する商品等の提供の事業(商品等提供利用者が提供する商品の破損が生じた場合において当該商品の修理に要する費用を負担する事業その他のデジタルプラットフォームの提供と一体として行う事業として経済産業省令で定める事業を除く。)に係る国内売上額

<事業の区分>
2 商品等提供利用者が一般利用者に対してソフトウェア(携帯電話端末又はこれに類する端末において動作するものに限る。以下同じ。)を提供する事業及び当該ソフトウェアにおける権利を販売する事業であって、次のいずれにも該当するもの
 イ 商品等提供利用者が主として事業者であり、かつ、一般利用者が主として事業者以外の者であること。
 ロ 広く消費者の需要に応じたソフトウェアを提供するもの及び当該ソフトウェアにおける権利を販売するものであって、当該ソフトウェアに電子メールの送受信のための機能を有するもの及びインターネットを利用した情報の閲覧のための機能を有するものが含まれていること。
 ハ ソフトウェアの提供価格、当該ソフトウェアにおける権利の販売価格その他当該ソフトウェア及び当該権利に関する情報を一般利用者に対して表示して行うものであること。


<規模>
年度における次に掲げる額の合計額が二千億円
 イ 商品等提供利用者によるソフトウェアの提供及び権利の販売(当該事業に係る場(ロにおいて単に「場」という。)におけるものに限るロにおいて同じ。)に係る国内売上額の合計額
 ロ デジタルプラットフォーム提供者による一般利用者に対するソフトウェアの提供及び権利の販売の事業(場を提供するソフトウェアを提供する事業その他のデジタルプラットフォームの提供と一体として行う事業として経済産業省令で定める事業を除く。)に係る国内売上額

この種の政令特有のまどろこっしい書きぶりになっているが、経産省のリリースによれば、

物販総合オンラインモール 3,000億円以上の国内売上額
アプリストア 2,000億円以上の国内売上額

とざっくり考えて良い、ということらしい。

ルールとしては、3月1日までに、新法4条2項に従って、「上記事業の区分及び規模に該当するデジタルプラットフォームを提供する事業者からの届出」が行われ、それに基づいて経済産業大臣が「指定」する、ということになっているが、物販系のモールで「3000億円」を超えるとか、アプリストアで「2000億円」を超える、といった事業者となると、あてはまりそうな事業者はごく限られたものになるはずで、実際の届出、指定を待つまでもなく、そんな限られた事業者を念頭に置いた、様々な憶測が飛び交うのだろうな・・・と、個人的には予想している。

*1:とりあえず当時の雰囲気を感じさせるエントリーとしてはあれから1年、「プラットフォーム規制」の現在の到達点。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~あたりを。

*2:新法の第4条第1項では、「経済産業大臣は、デジタルプラットフォームのうち、デジタルプラットフォームにより提供される場に係る政令で定める事業の区分ごとに、その事業の規模が当該デジタルプラットフォームにおける商品等の売上額の総額、利用者の数その他の当該事業の規模を示す指標により政令で定める規模以上であるものを提供するデジタルプラットフォーム提供者を、デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の自主的な向上に努めることが特に必要な者として、指定するものとする。」と定めており、これにより指定されたプラットフォームを「特定デジタルプラットフォーム」と定義して(新法2条6項)、提供者に対して「透明性及び公正性の向上」を求める対象とする、というのが新法の建付けである。

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2021年1月のまとめ

毎年同じようなことを書いている気がするが、1年の12分の1が過ぎるスピードは年々早くなる。
今年の場合、年明け早々から、緊急事態宣言だの何だのとバタバタしていたからなおさらだ。

本来なら単調な日々になっても不思議ではない状況で、実際、この31日間の間に何を食ったか、とか、どこに行ったか、といったことを振り返ると思いのほか”薄い”記憶しかないのだが、それでも日々退屈には程遠い状況で過ごせたのは、自分自身の仕事のバラエティに助けられたところが大きい気がする。そして、最後まで固唾を呑むような展開の中で誕生した米国の新政権とか、翻ってこの国でもいよいよ政権交代の兆しが出てきたりとか、そして震災から10年の節目に再び奇跡を!とばかりに田中将大投手が日本に帰ってきたり、だとか、世の中”どん底”のように思える中でも、何か新しいことが始まりそうな予感を味わえたのは、丑年のジンクスゆえか、それともただの錯覚か・・・。

昨年から、息つく間もなく走り続けていて、そろそろ休みたいな~という本音が随所で溢れ出している今日この頃だが、ペースメーカーがいない代わりに決められたゴールもない、だから、自分自身の気の向くまま走って、辿り着いた場所に他に誰もいなければ自分が一等賞、というのが、人生というレースの面白いところだけに、好奇心が尽きないうちは、もうちょっとやってみるか、という思いで今年もスタートを切っている。

ということで、今月のページビューは18,000弱、セッション11,000強、ユーザー6,000弱。

実に低調だが今は我慢、という気分である。

<ユーザー別市区町村(1月)>
1.→ 横浜市 721
2.→ 大阪市 498
3.→ 港区 374
4.→ 千代田区 372
5.→ 新宿区 330
6.→ 世田谷区 246
7.→ 名古屋市 220
8.→ 渋谷区 152
9.圏外川崎市 119
10.圏外京都市 119

多少数字の上げ下げはあるものの、ランキング上位はかなり固定化されてきた印象。

緊急事態宣言が明けてもこの序列が変わらなければ、それだけ世の中が変わった、と結論づけても良いような気がするが、どうなることやら。

続いて検索アナリティクスも。

<検索アナリティクス(1月分) 合計クリック数 1,603回>
1.→ 企業法務戦士 176
2.→ 企業法務戦士の雑感 36
3.↑ 試験直前 勉強しない 35
4.↑ 企業法務 戦士 12
5.↑ 東京スタイル 高野 10
6.→ 高野義雄 wiki 10
7.圏外北朝鮮映画事件 9
8.圏外矢井田瞳 椎名林檎 8
9.圏外金野正志 8
10.圏外法務 ブログ 7

こちらの方は、昨年暮れに飛び込んできたいくつかのキーワードが再び圏外に消えて、いつもの定番の奴らが戻ってきた、という感じである。

そして「試験直前 勉強しない」というフレーズは、決まってこの時期に浮上してくるのを眺めると、そんなシーズンなんだろうな、と。

Twitterのランキングは、インプレッション4,357だから大した数字ではないが、緊急事態宣言発出直前の以下の記事がトップ。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

個人的には「金魚電話ボックス」かな、と思っていたのだが、そこはちょっと寂しい結果だった。

また書籍・雑誌に関しては納得の結果、というべきか。

<書籍売上ランキング(1月分)>
1.年報知的財産法2020-2021

年報知的財産法2020-2021

年報知的財産法2020-2021

  • 発売日: 2020/12/25
  • メディア: 単行本

2.丁寧に考える新型コロナ

3.ジュリスト2021年1月号

ジュリスト 2021年 01 月号 [雑誌]

ジュリスト 2021年 01 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/12/25
  • メディア: 雑誌

伝統の知財年報に、今一番読むべき新書に、老舗法律雑誌の「ジョブ型」特集。どれも手に入れて損はないものであることは自分が保証する。

これ以外にも紹介したいのに紹介できなかったものは多々あったし、何よりもその前に、自分自身が読みたいものを手元に置いたまま読めていない、という状況も続いているのだが、それでも良いものは一つ一つしっかりと後に残していくことを心掛けたいな、と思う次第。

これから迎えるのは、1月以上に短い2月だけど、だからこそちょっとでもいろんな足跡を残していきたい。そんな気持ちで単調なれど充実した日々を過ごしていければと思っている。

鮮明になりつつある勝敗とその先にあるもの。

新型コロナ関連のニュースがこの国に吹き荒れ始めてからしばらくは、「経済活動壊滅」とか「大不況」といったトーンの記事がメディアを飾ることも多かった。

確かに、中国国内の生産拠点や国際輸送の物流網が乱れた昨年の1-3月期や、初めての「緊急事態宣言」で誰もが混乱に陥った4月頃は、まぁそういう見立てになっても不思議ではない状況ではあったのだが、全産業を視野に入れれば、最初のショックが収まって以降は、そこまで悪い状況にはなっていない、というのが率直な見立てではないかと思う。

自分がそれに気づいたのは、各社の4-6月期決算の数字が出始めた昨年の夏頃で、ロクロク数字も見ずに悲観的な声ばかりが大きくなっていることに辟易して書いたエントリーが以下のもの。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

その後も、時計の針が3月、4月の頃の状態で止まったままのような報道は多かったのだが、昨年後半の異常な株価高騰で日経紙がトーンを変え始めたのが、昨年の晩秋くらいだろうか。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

そして、各社の10-12月期決算の数字が出始めた今週、日経紙のトーンがさらに変わったような気がする。

日本企業の業績格差が一段と広がっている。2度目の緊急事態宣言を受けて、鉄道や外食では最終損益(略)がさらに落ち込む企業が出始めた。電子部品や海運では2020年10~12月期に想定以上に回復し、通期見通しの上方修正が目立つ。回復基調が続き、来期の急回復を織り込む株価と業績との間には乖離(かいり)があり、指標面での割高感につながっている。」(日本経済新聞2021年1月30日付朝刊・第1面、強調筆者、以下同じ。)

バッドニュースを前面に出した方が読者の目を引き付けるからなのか、あるいは何かに忖度しているのか、なぜか「最終損益がさらに落ち込む」企業の話からスタートしているのだが、記事の中では、

日本経済新聞社が29日までに決算発表をした3月期決算企業430社(新興や親子上場の子会社、変則決算を除く)を対象に集計した。10~12月に増益だったのは254社で、減益・赤字は176社だった。通期予想は152社が見直し、上方修正は131社と下方修正の21社を大きく上回った。上方修正のうち6割超を製造業が占める。」(同上)

と、明らかに潮目が変わってきたことが伝えられている。

こういうことを書くと、”つかの間”の平和な時期だった10-12月期だけ見てあれこれ言うな、という突っ込みもありそうだが、この四半期の決算発表前半戦では最大のヤマ場だった29日の開示資料を調べれば、80社以上の3月期決算会社が4~12月期ベースでも増収増益、という結果になっており、9月期決算会社等も含めると、約4分の1近い会社が「プラス」基調の数字で推移している、という状況になっていることが分かる。

それ以外の会社も、前年度の4Qや、1Qほどの大きな落ち込みはもはや見せておらず、前年比トントンくらいのところまで巻き返してきている会社は多い。

そして、多くの会社がこの緊急事態宣言下でもリモート勤務体制で十分仕事が回せるようになってきていることや、週末街に出れば、日中から夕方にかけての時間帯は、どこのお店もそれなりに人でにぎわっている、という状況を考えれば、この4Qも昨年ほど数字が落ち込むことはもはやないだろう・・・ということで、最終的には3月期決算会社のうち、3~4割の会社が増収増益、残る4~5割くらいも、可もなく不可もなく、といったところで落ち着くことになるのではなかろうか。

そう、負け組はほんの一握り、というのが、今この国に突き付けられている残酷な状況なのだ。

これまでこのブログでも何度か書いてきたとおり、飲食業に関しては依然としてどうしようもない*1状況があるし、旅客輸送や旅行業、ホテル・旅館業へのダメージも依然として続いている。それ以外だと、オフィス街に大量出店している小売チェーンや百貨店、土産物を製造している一部の菓子メーカー、業務用の食品・飲料メーカー、さらには催事の興行収入が収益源となっているサービス事業者も、まだまだ回復に向かうには遠い道のりがある。

ただ、挙げるとしてもそれくらい。

さらに言うと、これらの苦戦を強いられている業種の中でも10-12月期に持ち直したところと、より傷口を広げたところが二分化している、そんな状況すらあったりする*2

これまで世に飛び交っている言説の多くは、閉店した飲食店や、閑散としたターミナル駅の姿など、目に見えるもの、分かりやすいものだけにフォーカスして「経済へのダメージ」を強調する傾向があったような気がする。

でも、少なくとも、今出てきている数字を見る限り、ありとあらゆる業界とそこで働く人々に公的資金を投入してまで支援するような必要性は全くないし、「苦しい」とされている業種ですら、そういった一律の救済策はもはや馴染まない。

個人でも会社でも、この1年近い歳月の間に学んだことを、きちんと事業に反映している事業者は強い。

昨年の春に一時休業まで余儀なくされた飲食店でも、その後(早いところでは4月、5月の休業期間中に)、内装とメニューを個人向けに刷新し、テイクアウトやデリバリーを地道に強化してきたことで、今回の緊急事態宣言下でも昼は満席、テイクアウト待ちの行列はやまず・・・で、これなら大丈夫だろう、と思えるお店はそれなりにある*3

努力した者は生き残り、そうでない者は淘汰される。その結果、嵐が去った後、生き残った者が生存者利益を満喫できる。

もちろん、そこで雇われていた人や、事業を営んでいる「人」としての経営者個人を、その理屈だけで切り捨てるわけにはいかないし、そこには社会保障の枠組みの中でしっかりとセーフティネットを張るべきだと思っているのだが、こと「事業」に関して言えば、先ほどの理を徹底して不断なき新陳代謝を促すのが、資本主義の世の中の正しい在り方だと自分は思っている。そして、今起きつつあることはまさにそれ。

自分は、元々参入障壁がそこまで高くない業界に対して、安易に補助金だの支援金だのを投入するのは大反対だったりもするのだが、冒頭から述べているとおり、「目に見えないところで経済は着実に動いている」ということが明らかになってきている今、国庫の補助を正当化する理由として、「経済を回す」という理屈はもはや使えないし、使うべきでもない。

そして、限られた財源の使い道としては、補助を出すにしても事業転換支援のために出す形にするとか、あるいは本当に窮している「個人」への保障に財源を充てる、といったやり方にした方がどれだけマシで効果的か・・・。

声の大きい方へ引っ張られ、振り回されているようにしか見えない今の政権の下でそんな冷静な政策転換ができるとは到底思えないし、仮に今、政権がドラスティックに変わったとしても、おそらく今の政権の次に来るであろう人々が”悪役”にされかねないような損な役回りを演じられるかどうかも結構微妙だったりはするが、それでも改むるに如くはなし。

歪んだ資金注入が、経済の基盤から事業者のモラルまでぶち壊してしまう前に、物事を動かせる立場にある人がきちんと判断してくれることを、今は願ってやまないのである。

*1:最近の感染者数報告の傾向を見ていると、たかだか「20時まで」の営業時間制限でも、拡大抑止には絶大な効果があることが分かってしまった以上、この規制が緩むことは当分ないのではないかな、と思ったりもする。

*2:特に旅客輸送各社に関しては、空でも陸でも、この半年の経営の巧拙が、かなり数字に出始めているな、というのが率直な印象で、この点についてはまた機会を改めて、と思っている。

*3:こちらも年明け以降慌ただしい日々が続いていたせいで、なかなかこれまでのようには様子伺いにも行けていないのだが、そのうちの一軒のオーナーは、行列ができている店の前を通りがかった時に偶然目が合って、満面の笑みを返してくれた。

帰ってくるのは今だったのか・・・。

社名に「グループ」が付いた。それだけで、今日のクリムゾンレッドのネタとしては十分なはずだった。

それがまさかまさかの展開で、こんな話が正夢になろうとは。

プロ野球楽天は28日、米大リーグ、ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていた田中将大投手(32)と2年契約で入団に基本合意したと発表した。推定年俸は9億円プラス出来高払いで、契約を更改した巨人の菅野智之投手の8億円を超えて日本球界最高となる。8年ぶりの楽天復帰となり、背番号は「18」に決まった。」(日本経済新聞電子版2021年1月28日18時17分)

「8年ぶり」と簡単に言うが、記憶を紐解けばギネス記録の開幕24連勝と、日本シリーズ終盤での魂の連投。"神がかっている"とまで称されたエースの力投が名実ともに神話となったのがあの2013年シーズンだったわけで、それが、今や創設から16シーズンを経過した楽天球団にとって唯一の優勝を飾ったシーズンでもある。

そこから流れていたのが「8年」という歳月。

これまで、鳴り物入りメジャーリーグに挑んだものの、様々な違いに適応できず、早々に引き上げてきた選手は星の数ほどいるし、現地で確固たる地位を築きながらも最後はケガや年齢の壁にぶち当たり、選手生活の最終盤を日本で迎えるために戻ってきた選手もいた。

だが、田中投手の場合、NYヤンキース入団1年目から2ケタ勝利。「7年」という大型契約に守られたシーズンのうち6年は、ほぼコンスタントに先発ローテーションを守って2ケタの勝ち星を重ね、ワールドシリーズにこそ縁がなかったものの、ポストシーズンでも4シーズン出場して5勝を挙げる、という安定感。

昨シーズンは新型コロナの影響があった上に、オフに入ってからもリーグ自体がまだ混乱の渦中にある、ということで、ヤンキースからの再契約はかなり厳しい状況にあったのは確かだが、まだ32歳、という年齢を考えれば、他のメジャー球団で先発ローテーションに食い込んで活躍できる可能性は十分すぎるほどあった。

それなのに、何でこのタイミングで戻ってくるんだ・・・というのが、自分の偽らざる思いだったりする。

自分は最後の最後までメジャーリーグのマウンドだけを追い続けた野茂英雄選手、というパイオニアに心の底から畏敬の念を抱いていたから、松坂大輔選手がケガでボロボロになって戻ってきた時も、上原浩治選手がなんか”らしくない”選択だなぁ・・・という感じでまさかの古巣に戻ってきた時も複雑な思いで見ていたのだが、今回の話を聞いた時に感じた複雑な気分はこれらの比では到底ない。

東日本大震災から間もなくちょうど10年。今は日本中が別の災厄と戦っているとはいえ、彼の地にとっては依然として深く刻まれた歴史の節目の年である。

さらに言えば、あの2011年、今は亡き星野仙一監督の下、19勝を挙げて投手タイトルを総なめし、初の沢村賞を獲得した入団5年目の若きエースは、間違いなく復興のアイコンの一人だった。

だから日本に帰ってきて開幕戦で「国内100勝」の節目の勝利を挙げ、さらに快投を続けてチームに勢いを付け、8年ぶりの優勝に向けてチームも杜の都の人々も盛り上げる・・・

そんな出来すぎたストーリーにでもなれば、メディアは大喜びすることだろう。

それでも、本当にこれでいいのか? という思いは消えない。

自分がメジャーから帰ってきた選手の中で、唯一いろんな意味で「ベスト」だったな、と思っているのは、田中選手とニューヨークで1年だけ重なった黒田博樹選手で、彼の場合は、古巣に復帰した結果、最後のシーズンを25年ぶりのリーグ優勝で飾る、という実に美しい花道を自力で作り上げることができた。

その意味で、単にユニフォームが同じだった、というだけでなく、メジャーで主力選手として活躍し続け、惜しまれながら戻ってきた、という点でも今回の田中選手の復帰は、6年前の黒田選手のそれと重なって見えるところが多い。

ただ、田中選手の場合、「花道」というにはまだ若すぎるし、一方でここから何シーズンか日本で過ごした場合、「再挑戦」するには年齢が微妙、ということにもなりかねないわけで、もっともっと長く頂点で活躍してくれることを願っていた者としては、何とも言えない気分になる。

今の世の中の空気を読まずに本音を言えば、「日本国内での田中選手の雄姿」は今年限りであってほしい。

そして、新型コロナの脅威も去った来シーズンは、何事もなかったかのように再び、メジャーリーグのマウンドに立つ田中選手の姿を見たい。

それこそが、一ファンとしての自分の率直な思いだ、ということを、ここに残しておければ、と思っている。

「給与口座」はどこへ行く?

いろんなところで旗が振られていたにもかかわらず、なかなか普及していなかったキャッシュレス決済が、ようやくじわじわ広がってきたな、と感じられるようになったのは、「ポイント還元」が始まった2年前の秋辺りだっただろうか。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

さらに、昨年春から始まった長い新型コロナとの戦いの中、店頭での「接触なるべく回避」という流れもあって、最近は、レジの前で小銭のやり取りでもたつく先客にイラつく機会も随分減ってきたような気がする。

そんな中、遂に来たか決定打!?というような記事が日経紙の1面に踊った。

「政府は今春から企業が給与を銀行口座を介さずに支払えるようにする。従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込む方式を認める。利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。遅れていた日本のキャッシュレス化を進める契機になりそうだ。」(日本経済新聞2021年1月27日付朝刊・第1面、強調筆者、以下同じ。)

「給与口座」と言えば銀行、ないし郵貯。自分も「新入社員」になった20数年前に当然のように口座を開設して、それを未だに生活口座として使い続けている。給与生活者にとって、それは至極当たり前のことで、そんな常識を誰も疑ったことはなかったはず。

だが、それが変わるかもしれない・・・という話。

記事にも書かれているが、恐ろしいことに、日本の法制では、未だに賃金は「現金払い」が原則。

労働基準法24条1項本文が、「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」という原則を定めた上で、

「ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、」

というただし書きがこれに続き、さらに、労働基準法施行規則で

第七条の二 使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払について次の方法によることができる。
一 当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込み
二 当該労働者が指定する金融商品取引業者(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号。以下「金商法」という。)第二条第九項に規定する金融商品取引業者(金商法第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業を行う者に限り、金商法第二十九条の四の二第九項に規定する第一種少額電子募集取扱業者を除く。)をいう。以下この号において同じ。)に対する当該労働者の預り金(次の要件を満たすものに限る。)への払込み
イ~ハ (略)

というところまで行って、ようやく金融機関を介した振り込みができる、という流れになっている。

自分の感覚からすれば、「生の現金」ほど危なっかしいものはないから、この原則と例外は逆でもいいんじゃないか、と思うくらいなのだが、とにかく今の原則と例外は上記のとおり。

そして、前記のとおり金融商品取引業者に対する払い込みまでは認められていても、資金移動業者を介した支払いは認めない、というのがこれまでのルールだった。

「免許制の銀行に比べ安全網が整っていない資金移動業者は対象外だった。」
「日本は安全性などへの懸念から解禁の先送りが続いていた。給与は生活資金の土台になるため資金移動業者が破綻した際などの影響が大きく、連合などが反対してきた。
(前記日経紙記事)

それが変わる。

「政府は安全基準をみたした企業に限ることで理解を得る方針だ。3月末にも労基法に基づく省令を改正し、資金移動業者も例外的に認める対象に加える。」(前記日経紙記事)

確かに銀行法、金商法の世界から資金決済法の世界に入ってくると、登場するアクターも途端にピンキリになる、というのは言わずもがなで、何でもかんでも認めて良い、ということには当然ならないだろうが、かといって、今は「銀行ならどんなところでも絶対安全」と言えるような時代でもないから、これだけ電子決済が普及してきた今、あえて電子決済事業者を「差別」する合理的な理由はもはやない。

なので、個人的には前記のような改正の方向性には全く異論はないのだが、こういうことを朝から書かれてしまうと出てくるかなぁ・・・?と思ったらやはり出てきたのが今日のお昼ごろの電子版の記事である。

「決済アプリに数十万円規模の多額の給与が振り込まれることを望む個人が多いかどうかには懐疑的な見方もある。免許制で厳しい規制をかけられている銀行と、相対的に規制が緩い決済アプリなどの運営業者の競争条件の平等性をどう保つかといった論点もある。多額の現金が滞留する「疑似預金」の扱いなどクリアしなければならない課題も多い。銀行側は「(立場の弱い)非正規労働者などがデジタル払いを強要されるリスクもある」として規制緩和に反対の立場だ。」(日本経済新聞電子版2021年1月27日11時36分)

電子マネーの場合、セキュリティ以上に、「そもそも自分たちの住んでいるエリアで使えるのか?」という話もあって、一昔前は、都会に住んでいる人なら電子マネーで支給されても何ら不便はないが、電子決済対応レジのある店が街に1~2件しかないような人だともらったところで困るだけ、なんてことも現実にあったりはした。

ただ、マルチ電子決済端末が比較的安い導入コストで入れられるようになり、全国チェーンのコンビニ、ドラッグストアから、地場のスーパーまで、全国津々浦々まで普及してきた今、「デジタル払いを強要」されたからといって、そこまで困るかと言えば疑問もある。ましてやそれを、支店からATMまで続々と廃止してご不便をかけまくっている銀行関係者が言うのはあまりにお門違いではないか、とすら思ってしまう・・・*1

何だかんだ言っても、多額の現金を貯めておくには銀行の口座が一番、クレジットカードだって紐づくのは銀行口座。そういった現実を考えると、すぐにキャッシュレスの世界に大量の「給与」が流れ込むような事態になるとは考えにくいところではあるが*2、最近のフィンテック連携のスピード感を考えると、それも今は昔、という話になってくるのかもしれない。

いつの時代かは分からないが、もっと遡れば「給与も賞与も現金手渡し」という時代は、確かにあったのだ。

そして、その頃の毎月の分厚い札束の感触が、預金通帳*3の無機的な印字へといつしか変わった、その時のドラスチックさに比べれば、銀行預金か、それとも電子マネーか? なんて違いはただの誤差にしか過ぎないわけで、

「昔は、給料は銀行に振り込まれてたんだよ」「えー、そんな時代あったんですね(笑)」

という会話ができるような日が来ることを、もう少し楽しみに待ってみることにしたい。

*1:ちなみに自分の給与口座は都市銀行で開設していたから、入社早々着任した地方都市には一軒も支店がなく、振り込まれた給料を下ろすのにわざわざ2時間かけて東京に戻る、という、今思うとあり得ないような状況だった。当然ながら日々の資金繰りには随分苦労させられたが(唯一持っていたクレジットカードのキャッシングもかなり使い倒したものだ)、そのおかげで自然に貯まった分が今の資産の礎になっていると思うと、感謝すべきなのかもしれない(もちろん皮肉)。

*2:ついでに言うと、会社によっては給与伝送の手間を省くために、社員の給与口座を特定の銀行、かつ支店まで決め打ちで作らせているようなところもあったりするわけで、いくら自分一人LINEペイとかペイペイにして!と叫んでも、事実上恩恵を受けられない場合がある、ということにも留意する必要がある。

*3:これも今や死語になりつつあるが・・・。

本当に脅威なのは新型ウィルスよりも冬将軍、のような気がする。

ここのところ「週末はステイホーム」な状況が続いている。

緊急事態宣言下の時世に配慮して、という面がないとは言わないし*1、相変わらず週末までもつれ込む仕事に追われている、というシビアな現実ゆえ、という一面もある。

ただ、一番の理由は他のところにある。

「寒い。とにかく寒い・・・。」

平均気温の数字だけ見れば、同じくらい寒かっただろ、という年はここ数年のうちにもあったはずなのだが、外に出た時の体感、さらに言えば、家の中にいる時ですら”冷え”を感じる。

もしかしたら設置工事から優に10年以上経ってしまったエアコンの力が弱っているから、なのかもしれないし、自分自身歳をとったせいもあるのかもしれないが、体感で言えば、今年の冬は東京に住み始めてから一番の寒さ、そして蘇るのは雪深い街に住んでいた20年くらい前の記憶、である。

自分はとにかく寒いのが苦手、夏場はどれだけ暑かろうが屋外を歩き回れるくらいの根性はあるのだが、冷え込むと途端に行動力も思考力も奪われる。

さらに言えば、雪だの氷だのを見るのも好きじゃない*2

それでも本当の寒冷地だと、屋内にさえこもっていれば、心にしみわたるような暖かさを味わえるから、それはそれで嫌いではないのだが*3、中途半端に都会にいるとそんな贅沢な時間を味わうこともできない。

・・・ということで、仕事は捗らず、かといって気晴らしに外に出かける気分にもならず、どうにもこうにも、な週末が続いている。

ついでに言えば、昨晩は「日曜日の午前中は関東で雪」という予報もあり、中央競馬であわや開催中止か!という状況でもあった*4

COVID-19が猛威を振るい始めて以来、様々なお店やイベントが軒並み休止に追いやられる中で孤軍奮闘を続けてきた中央競馬が「雪」で中止に追い込まれるとなれば、「新型コロナよりも強い冬将軍」説が俄然リアリティを帯びてくる*5

もちろん、広い世の中には、この凍り付くような寒さが好き、という人もいるのかもしれないし、夏の暑さよりはマシ、という人もいるのだろうが、全体で見れば、この冷え込みで意気揚々としている人よりは、同じようにどんより動きが鈍ってしまっている人の方が多いはずだ。

そして、単に動きが鈍って外に出なくなるだけなら、今の世の中の状況を考えるなら実に喜ばしいことではあるのだが*6、一方で、この寒さと乾燥は、現に罹患してしまった人々にとっては実に大きな脅威になりうるし、新型コロナウイルスそのものとは無縁に生きている人にとっても昨年からの長きにわたる耐久生活を辛うじて支えていた気力を打ち砕く「とどめの一撃」にもなりかねない。

新型コロナの新規感染者の数字がピークを超えつつある状況でも死者数は依然増加一途、さらに連日どこかで人身事故が起きている、という今の状況は、単に「コロナのせい」という言葉だけで片づけられないような気がして・・・。

*1:そもそも夜遅い時間は、外に出たくても行くところがない・・・。

*2:雪国に住んでいたくせになんだ!という突っ込みはあるかもしれないが、毎年身近に接していたからこそ嫌いになるものもある。

*3:真冬でガンガン暖房が聞いている寒冷地仕様のカフェで昼はアイスコーヒー、夜はキンキンに冷えたビール。実に矛盾した、だが至福の時である。

*4:実際、土曜日の中山競馬場の前日発売は中止されていた。

*5:もちろん、中央競馬が雪に弱く、毎冬、どこかしらかで開催中止&代替競馬実施、というパターンになることも多いのは承知の上だが・・・。

*6:実際、この1週間で東京都内の感染判明者数の数字は激減した。

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