2007-01-01から1年間の記事一覧

まだ終わらない職務発明訴訟

一昨年から昨年にかけて、日亜化学、日立といった大物事件が相次いで終わりを迎えたこともあって、最近は注目も下火になってきていた職務発明訴訟だが、「事件はまだ終わってはいない!」ことを如実に示すようなニュースが7日付の夕刊に掲載されている。 「…

知財高裁第3部watch

もうすっかり定番になりつつあるこのコーナーだが、またしてもいくつか発見されているので、ちょっと古くなるが、とりあえず紹介しておくことにしよう。 知財高判平成19年10月31日(H18(行ケ)第10129号)*1 原告・株式会社デンソー 被告・日本特殊陶業株式…

オシムの残影

「Jリーグ一部の千葉は4日、アマル・オシム監督との契約を解除すると発表した。成績不振が理由で来季の契約を残しての解任となる。」 (2007年12月5日付朝刊・第41面) 昨シーズン途中、父親の跡を嗣ぐ形で監督に就任したものの、直後に前監督の“遺産”で獲っ…

何というミスマッチ。

以前、四谷大塚がナガセに買収された時も十分驚きだったのだが、今度は更なる衝撃が走った。 「ベネッセコーポレーションは3日、難関大学専門の進学塾である鉄緑会(東京)の株式の8割を取得し傘下に収めることで同社と合意した。買収を機に鉄緑会の地方進出…

流行してない語大賞。

毎年のことではあるが、「流行語大賞」って、コトバから大賞を選んでるわけじゃないんだなぁ・・・とつくづく思う。 「どげんかせんといかん」 なんて、口に出して言ってた人、自分の周りじゃ見たことないしw 「大食い」 ってこれ、「流行語」じゃないしw…

嫌になるくらい余裕のない毎日

賢明な読者の皆様はもうお気付きのことと思うが、このところ、まとまった法律・知財関係のエントリーを書いていない。 特に判例紹介等を楽しみにしてくださっている方、が仮にいらっしゃるとしたら、何とも申し訳ないことだと思う。 正直、「忙しい」という…

女王の称号はかくも重い。

フィギュアスケートグランプリシリーズの最終戦、NHK杯。 女子SPで2位に付けていた安藤美姫選手が、フリーで3度の転倒、明らかに精彩を欠く滑りでこの日だけなら7位、総合でも4位に転落する、という大惨敗を喫した。 元々、グランプリファイナルを直前に控え…

ハチの一刺し

優勝の瞬間を信じて待っていたレッズサポとしては、まさに「掬われた」感じだっただろう。 日産スタジアム、46,697人の観衆の前で、キックオフの笛の音を聞いたフィールドの11人。 度重なる連戦に加え、代表に引き抜かれた主力陣には疲労が蓄積。さらに輪を…

「誤解」の原因はどこにあるのか?

まぁ結局は、その世界に入ってみないと分からないこともあるってことかもなのしれない。 先日の自分のエントリー*1に対して、KTSKさんが丁寧に回答してくださっている*2。 そのこと自体には、大変感謝しているのであるが、ただ一点、 「私が想定していたのは…

2007年11月のまとめ

この時期は、年末に向けて坂道を転がっていくかのように、一瞬にして日が過ぎていく。 冷静に考えるとあと1ヶ月ないというのに、クリスマスの準備も、年賀状の準備も全くしていない。 毎年のこととはいえ、自分の無計画ぶりを身に染みて感じる今日この頃であ…

保護期間延長に関する実証的議論

日経新聞で『著作権攻防・新ルールを探して』という3回シリーズ(上・中・下)のコラムが掲載されていたのであるが、その最終回が「保護延長是か非か」というテーマであった*1。 2005年に著作権保護期間が切れた「星の王子さま」の新訳本が2年間で12社計約11…

宮本輝全短編集

たまたま新聞広告で見かけた、宮本輝氏の全短編集上・下。 宮本輝 全短篇 (上) (宮本輝 全短篇)作者: 宮本輝出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/11/26メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (6件) を見る 宮本輝 全短篇 (下) (宮本輝 全短篇…

労働契約法が成立

したらしい・・・。 このグダグダ国会の中で、成立にこぎつけた関係者のご尽力には敬意を表したいが、果たしてどんな中身になったのか、怖いので見ていない(笑)。 まぁ、近々確認しようとは思っている。

エビで鯛を釣る(その2)

今年はこういうニュースが多い。 「阪神の浜中治外野手(29)、吉野誠投手(30)とオリックスの平野恵一内野手(28)、阿部健太投手(23)の2対2の交換トレードが26日、両球団から発表された。」(2007年11月27日付日本経済新聞朝刊・第41面) タイガースから…

個人情報無断リスト化問題

日本航空インターナショナルの客室乗務員ら194人と労働組合「日本航空キャビンクルーユニオン」が「JAL労組」と会社に対し、プライバシー侵害で計4800万円の賠償を求める訴えを提起した事件。 このブログでは、以前から「個人情報」を過度に保護しようと…

インクカートリッジ訴訟のエピローグ

日経新聞月曜版の「法務インサイド」で、先日出されたキヤノン製インクカートリッジリサイクル事件の最高裁判決が取り上げられている(日本経済新聞11月26日付朝刊・第16面)。 最高裁判決が出た際のエントリーでも触れたように*1、最高裁は、知財高裁が定立…

点数が付かない理由。

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦となったロシア杯で、中野友加里選手がまたしても素晴しい滑りを見せた。 ここ数年、浅田真央と安藤美姫の両選手に盲目的な喝采を浴びせるメディアに辟易しているむきからすれば、今年の中野選手の活躍は何とも頼もしく映…

また会えるよ 約束しなくても

自分自身の節目となるシーズンを迎えるたびに、何か書き残そうと思っているのだが、いつものように忙しさにかまけているうちに、その日は通り過ぎていってしまう。 まぁ、仮に、じっくりとパソコンに向き合う時間が取れたとしても、感情がほとばしってばかり…

セカンド・オピニオン問題

ボツネタで紹介されていた「弁護方針にも、セカンドオピニオン制度を」というオーマイニュースの記事*1。 仮に、ここで紹介されているエピソードが真実だったとしても、たった1件のレアケースで、 「法律の解釈は、弁護士によって違う。だから、弁護方針も…

責任の取り方。

業務用ビデオテープの販売をめぐって欧州委員会から厳しいペナルティを食らってしまった“世界のソニー”。 そのプレスリリースがなかなかふるっている。 (http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200711/07-131/index.html) ソニー株式会社、Sony Franc…

勝てば官軍

仕事を抜け出して、いざ聖地・国立競技場。 五輪切符を決める大一番を見に行ったは良いが・・・。 少なくとも自分がこれまで見た日本代表(世代問わず)の試合の中では、一番酷い試合だった*1 唯一光っていたのは金髪の王子、柏木陽介選手だけ。 冷や冷やさ…

「企業内弁護士が増えない理由」の裏にある誤解

以前ご紹介した「KTSK」氏のブログに、「企業内弁護士が増えない理由」という記事がアップされている(少し前の話になるが)。 詳細については直接ご覧いただくことをお勧めするが*1、「企業内弁護士が増えない理由」として、巷でよく言われている「企業側が…

152分の・・・

「大学生・社会人を対象にしたプロ野球の新人選択会議(ドラフト会議)が19日、東京都内のホテルで開かれ、東洋大の本格派右腕、大場翔太投手は6球団の抽選の末にソフトバンク、アマチュアからただ一人北京五輪アジア予選代表候補に選ばれている愛知工大の左…

野口快走、渋井失速

五輪金メダリストの野口みずき選手が、東京国際女子マラソンを大会新記録で快勝。 高橋尚子選手が手に入れることができなかった「2大会連続金メダルへの挑戦権」を見事な走りで手に入れた。 もっとも、残念だったのは途中まで先頭で張り合っていた渋井陽子選…

祈りは通じたのか?

五輪代表のベトナムでの快勝の報を、イビチャ・オシム監督自身が知る日は来るのだろうか・・・。 前半、気持ちいいくらいのペースで攻め続けていたにもかかわらず、後半になって急激に失速したあたりをみると、まだまだ課題が残ると言わざるを得ないU-22代表…

知財事務所肥大化の時代

こんなニュースが出ていた。 「英系のロヴェルズ外国法事務弁護士事務所(東京・千代田、代表・ティム・レスター弁護士)と窪田法律特許事務所(東京・港、代表・窪田英一郎弁護士)は2008年1月に合併する。両事務所とも知的財産に強みを持ち、統合後の弁護…

著作権法パブコメ(後編)

前日のエントリーに引き続き、パブコメにかかった文化審議会著作権分科会関連の中間報告書を取り上げてみる。 こちらは、より激しいコメントが寄せられたであろう「私的録音録画補償金」に関するもの。 以前のエントリーでも示唆したように*1、本来価値中立…

著作権法パブコメ(前編)

遅きに失した感はあるが、とりあえずコメントしてみる(元々パブコメ書く予定もなかったので、あくまで「コメント」仕様)。 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会・平成19年度中間まとめ*1 1.「デジタルコンテンツ流通促進法制」について 2.海賊版の…

別に気にしなくたっていいんじゃない?

今熱いらしいエントリー。 「理系の女の子の取扱説明書」 http://d.hatena.ne.jp/gomi-box/20071109/1194613291#tb まぁ、読んだ人の半分くらいは同じことを思っただろうけど、 「理系」とか「女子」とか関係ないよね(笑)。 「男の子の集団の人間関係は気…

ようやく出た。

随分と引っ張られた感はあるが、ようやく出た待望の百選*1。 商標・意匠・不正競争判例百選-別冊ジュリスト No.188-作者: 大渕哲也,田村善之,中山信弘,茶園成樹出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2007/11/14メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 35回この商品…

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