2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2008年6月のまとめ

中旬から下旬にかけて、例の守秘義務問題関連のエントリーにアクセスが集中したこともあって、今月はブログ開設以来の数字になった(月間ページビュー4万回強、ユニークユーザー3万人強)。 他にも、知財がらみの小ネタが多かったし、最後の週末に飛び出した…

「角瓶」のリベンジ?

日経新聞の「法務インサイド」で、先日のコカ・コーラの立体商標に関する知財高裁判決が紹介されている。(日本経済新聞2008年6月30日付朝刊・第16面) 田中昌利弁護士(元知財高裁判事)、川瀬幹夫弁理士のコメント等も交えつつ、知財高裁の判決が、 「企業…

結局スペイン。

一度は諦めて、こんなエントリーも残していたりしただけに*1、嬉しいんだけど素直に喜べない自分がいる・・・(苦笑)。 まぁ、今大会の力関係からして、オランダに圧勝したロシアに予選リーグで圧勝していた時点で、こうなることを予想すべきだったのかもし…

東京永和法律事務所“解散”

かつて、一連の職務発明訴訟で一世を風靡した、升永英俊弁護士with... の東京永和法律事務所が解散するというニュースが。 升永英俊先生with...(ちょっとくどいw)の華やかなる業績は、あえて説明するまでもないだろう*1 日亜化学、日立製作所、味の素、東…

「歴史上の人物」の名称と商標

今週は商標法がらみのニュースが多い。 「高杉晋作」や「吉田松陰」など歴史上の人物名は商標に使わずに」。 特許庁は、企業や個人が歴史上の人物と全く関係ないのに、正当な理由なくその人物名を使った商標登録をできないようにする。来年1月にも商標登録の…

恥ずかしいのは女子短大生だけではない。

フィレンツェの大聖堂(ドゥオーモ)の落書きが、随分とデカいニュースになってしまった我がニッポン。 国の恥だとか何だとか騒いでる人も多いのだが、実のところ、大聖堂に日本人の落書きが多いのはずっと前から知られていたことだし*1、画像サイトにアップ…

最近のNHKは好きではないが・・・。

こんなニュースが出てくると、ちょっと同情したくもなるもので。 「NHKのニュース番組で自分が撮影した風力発電の風車の写真二枚が無断使用されたとして、札幌市の写真家、縄田頼信さん(50)が、NHKを著作権法違反容疑で北海道警に告訴したことが24日、分か…

どこまでを権利にするか、という難題。

依然からくすぶっていた動きがいよいよ本格化するようだ。 「特許庁は音やにおい、動きなど新しいタイプの商標を導入する検討に入る。インターネットの普及などで企業が自社の製品やサービスを他社と区別する方法が多様化し、新しい権利の保護が必要になって…

目的か手段か〜「戦時加算」をめぐる問題

日経紙の月曜法務面(「法務インサイド」)で、「戦時加算制度」なんていうマニアック(笑)な制度が紹介されている。 ・・・といっても、記事が焦点を当てているのは、制度そのもの、というよりは、あくまで著作権者団体による「保護期間延長論」の主張との…

きっと期待を裏切らない、はず。

先月号に掲載された予告編を見たときから期待していたのだが、今月号ようやく出た。 BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2008年 08月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシスジャパン発売日: 2008/06/21メディア: 雑誌購入: 1人 クリック:…

オランダの悲劇。

朝、一瞬目が覚めた瞬間、付けっ放しにしていたテレビから聞こえてくるアナウンサーの締めの言葉を聞いて、思わず凍りついた。 「ロシア快勝。オランダは準々決勝で敗退しました。」(正確ではないがニュアンスとしてはこんな感じ) ここまでグループリーグ…

「司法の貧困」とな。

日曜の日経新聞書評面で、こんな書籍が紹介されていた。 日本をダメにした10の裁判 日経プレミアシリーズ作者: チームJ出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2008/05/09メディア: 新書 クリック: 66回この商品を含むブログ (21件) を見る 先日、法律…

「まねきTV」三度目の勝利

「ロクラク2」地裁判決へのコメントをサボっている間に、今度は「まねきTV」事件の地裁判決が出た。日経新聞にしてはなぜか扱いが小さいのが不思議(笑)。 「NHKと民放キー局5社が、テレビ番組をリアルタイムでインターネットを利用して海外などに転送する…

知的財産法実務シリーズ

新聞広告でたまたま見かけて知ったのだが・・・。 新版が出てたんですな。 商標法 (知的財産法実務シリーズ)作者: 末吉亙出版社/メーカー: 中央経済社発売日: 2008/05メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 実務・学習者向けで読…

予定調和的決着。

思いのほかあっさりとした決着となった「ダビング10」。 「地上デジタル放送番組の複製制限を現在の1回から10回に緩和する「ダビング10」について、情報通信審議会(総務相の諮問機関)の専門委員会は19日、7月5日前後に始めることを決めた。著作権者に支払…

過大評価はつらいよ。

知財法務の世界といえば、「警告書の応酬」というのがお約束で、“法的手段”という言葉を見ただけで胸が高鳴る一部の法務担当者を除けば*1、キリがないやり取りにうんざりしている人は多いことだろう。 ここで紹介する事例は、そんなやり取りが3年越しで続い…

「守秘義務」とは何ぞや?

長崎の司法修習生が巻き起こした一つの“事件”。 「インターネット上の自身のブログに、検察の実務修習で体験した容疑者の取り調べや司法解剖の内容などについて書き込みを続けていたことが19日、分かった。同地裁は「修習生としてふさわしくない行為があった…

大変なのはこれからでしょうけど・・・

平成20年度「グローバルCOEプログラム」の採択拠点が公表された*1。 「先端的な教育研究拠点づくり」 というキャッチフレーズからして、どうしても理系分野の話題に目がいきがちだが、「21世紀・・・」に引き続き、社会科学系もしっかり選ばれている。 その…

意外な落としどころ

混迷を極めていた「ダビング10」問題で、意外な落としどころを見いだしてきた文科省&経産省。 渡海紀三朗文部科学相は、閣議後の記者会見で、 「新世代DVD「ブルーレイ・ディスク(BD)」に著作権料を課金する「打開案」を示した。」(日本経済新聞2008年6…

やっていいこと、悪いこと。

日経新聞の月曜法務面(法務インサイド)、「ネット中傷 企業も悩む」というタイトルの下で、関西のある住宅関連会社の「ネットでの中傷被害の拡大を防ぐチーム」が行っている、ある取り組みが紹介されている。 「社員はブログに自社名と「悪徳商法」という…

対決・東京vs大阪(営業秘密編・第2弾)

あまり注目している人もいないと思われる判決であるが、営業秘密関係の裁判例を追っかけている身としては、見過ごせないものであるわけで。 ちょうど1年ほど前に、営業秘密侵害事件に対する東京地裁と大阪地裁のスタンスの違い、特に「秘密管理性」要件充足…

今回のユーロ。

華やかな攻撃サッカーが好きな筆者としては、オランダとかスペインとかが、大量点で勝ち進んでくるこの展開、悪くない(笑)。 まぁ、いつものパターンからすれば、どっちのチームも決勝トーナメント初戦でコロッと転んでも不思議ではないのだけれど(苦笑)…

あらためて聞く名曲

最近ひょんなきっかけで、“尾崎豊”を聞くようになった。 以前のエントリーでも書いたように、尾崎豊というアーティストの世界観を過度に美化するような言説には筆者は決して組していないし*1、「尾崎を聴け」なんて生徒に呼びかける大人はたやすく信じないよ…

名ばかり平社員

投身自殺したキヤノンの研究職社員に対し、沼津の労基署が労災認定したというニュースが記事になっている。 この事件の特徴として挙げられるのは、 「男性の職場では午後10時以降の残業はできないようになっており、男性は深夜に自宅でパソコンで仕事をして…

消費者庁の前途やいかに?

福田首相が起死回生の一撃、として期待している(らしい)消費者庁の全容が明らかになりつつある。 日経紙の記事によると、所管する法律として30もの法律が挙げられており、 「物価の監視など物価行政を規定する物価統制令や景品表示法など14法は消費者庁に…

“神話”がもたらした勝利

コカ・コーラのリターナブル瓶の形状が立体商標として登録を受けられるか、が争われた審決取消訴訟。少し時間が経ってしまったが、ざっと概観することにしたい*1。 争いの対象となった「商標」の実質以上に、コカ・コーラのブランド防衛部隊が培った“神話”が…

Googleが消えた日。

業界再編・・・というわけではなく、単なる“Adsense”の話である。 ここ数日のはてなメンテナンスのトラフィックの乱れが影響したのか、それとも何かしらか別の理由なのか知らんが、いきなり1通のメールが届いてアカウントの無効化を告げる。 おいおい失礼じ…

お江戸大騒動。

エドはるみが残念がったかどうかは定かではないが、第二東京タワーの名称が 「東京スカイツリー」 に決まった。 東京を生活の本拠とし始めてからはや20年以上経っているのに、未だに渋谷、新宿、池袋といった“西の方”が苦手な下町っこ筆者としては、東武鉄道…

モチベーション

最近上がらない(苦笑)。 おかげで仕事も雪崩状態。 特に日中の時間帯の効率の悪さが、ボディブローのようにじわじわとのしかかってきていて、インプットされるものとアウトプットしているものとのバランスが極めて悪いものだから、それがさらに仕事へのモ…

ベースは民法にあり。

最近出版された↓の評判がなかなか良いらしい。 民法でみる知的財産法作者: 金井高志出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2008/04/24メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (13件) を見る 筆者は残念ながらまだ手にしていないのであ…

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