2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2011年2月のまとめ

一応、年が明けてからはなるべく更新を絶やさないように努力しているつもりだが、やはり、一度歯車がずれ始めると、にっちもさっちもいかなくなって、更新も滞りがちになる。月間ページビューは32000件弱、ユニークユーザーは22000人強だから、今月はちょっ…

年に一度、いつかは自分も・・・と思う時。

毎年、この時期になると「東京マラソン」で23区内が大騒ぎになる。自分も走ることに関しては、一応元アスリート(?)の自負があるから、第1回、第2回くらいまでは、せこせこと申しこんでいたのだが、抽選には箸にも棒にもかからなかったようで、ここ数年は…

恨めしい2月

一年のうち最もコストパフォーマンスがいい2月。月の日数が28日しかない、ってことは、次の給料日までの日数も一番短い、ってことだから、会社に入ったばかりの20代の頃は、何となく嬉しい月だったはずだった。 だが・・・年度末の帳尻合わせ、とばかりに、3…

「相続させる遺言」と「代襲相続」の可否

「相続させる遺言」による推定相続人が遺言者よりも先に死亡した場合に、「『相続させる遺言』の効力を生かしたまま、代襲相続を認めるのか」(積極説)、それとも「推定相続人の死亡により『相続させる遺言』の効力が失われるのか」(消極説)ということに…

明らかに筋は悪いけど・・・。

著作権が絡む裁判には、いろんな類のものがあって、良く見るとこれ「知財部」で争うような事件じゃないだろう、というのも時に混じっていたりするのだが、今回ご紹介するものもその類の事件である。 東京地判平成23年2月9日(H21(ワ)25767号、H21(ワ)367…

胸が痛む話。

日経紙月曜版の「法務インサイド」に「公益通報者保護法」の特集が掲載されている。法施行からはや5年。もうそんなに経ったのか・・・と思いつつ、読んでいくうちに、これまで見聞きした様々なエピソードが頭をよぎり、胸が痛んだ。 「企業の不祥事を告発し…

ピークの持って行き方。

フィギュアスケートの四大陸選手権。今年は、オリンピックの翌年ということもあって、一線級の選手たちは休み休み、といった感があり、“ベストメンバー”に近い布陣で臨んだ日本勢と米国勢以外の国の選手たちは、全体的にぱっとしない感じであった*1。もちろ…

「事前審査」制度廃止の意味

まったりとした土曜日、朝刊の1面にいきなりドカン、と載っていて、ちょっと驚かされた。 「公正取引委員会が実施する合併審査改革の内容が18日、明らかになった。審査期間が長引く一因とされる事前相談制度を廃止して、届け出後の法定審査に一本化する。審…

「チョコボール」闘争

巷で報道される「商標」絡みの事件を見ていると、何で今さら・・・というものが時々出てきたりするのだが、↓のニュースに接した時も同じような印象を受けた。 「森永製菓(東京)がロングセラーのチョコレート菓子「チョコボール」の商標権を侵害されたとし…

慰謝料大幅減額の背景にあるもの

昨年の6月に、“勇敢な戦いの末に”というタイトルで紹介した、福岡市の不動産会社(コーセーアールイー)の内々定取消事件*1。一審の福岡地裁*2では、原告のうち1人について、請求の一部である慰謝料+弁護士費用110万円の損害賠償を認め(H21(ワ)2166号)…

帰ってきたヤイコ。

深夜、「音楽番付」を見ていたら、事実上の活動休止宣言から、出産を経て最近復帰したばかり(オリジナルシングルとなると、実に3年半ぶりくらいだろう)の矢井田瞳がゲスト出演しておった。「CDショップに行かなくなった」*1(というか、音楽CD自体をほとん…

「著作権研究」第36号

今日、家に帰ったら、届いていた著作権法学会誌。「あれ、去年は来てたっけな・・・?」と思って調べて見たら、第35号は2008年末の発行なので、実に2年ぶりの発行となるようだ。メインコンテンツとなっている「シンポジウム」は、2009年の著作権法学会で行わ…

講談社は取り返せるか?

ここのところずっと“八百長“問題で揺れている相撲界。今回、「携帯電話のメール履歴により八百長発覚」という驚愕のニュースが流れるまでは、裁判で負けっぱなしだった出版社も、俄然、ここぞとばかりに反撃を試み始めている。 「元横綱朝青龍らの八百長疑惑…

久しぶりの雪

しばらく本格的な雪を見ていなかったせいもあって、夜、地下街から外に出た時、一瞬ちょっとした感動すら覚えた。これだけ都会ボケしてしまうと、そのうちあと数カ月もすれば、十数年ぶりに春先のアレルギーが復活するんじゃないか・・・とまで思ってしまう*…

ゴジラより強い著作権

舞台はあくまでアメリカ。だが、日本人的には複雑なニュースである。 「東宝が怪獣映画のキャラクター「ゴジラ」を米国のテレビCMで無断使用されたとして、ホンダの現地法人にCMの差し止めや損害賠償を求め、ロサンゼルス連邦地裁に提訴していたことが12日ま…

いつかは薄れていく、そんなものだからこそ・・・。

濃密な環境で構築された人間関係ほど、失われやすくて、あてにならないものはない、というのが自分の経験則*1。だけど、それが分かっていても・・・というか、分かっているからこそ、皆変わって、いろんなものが薄れていく前に、留めておきたい、と思うもの…

会心の棄却判決?

極めてクリーンに著作権・著作者人格権侵害、一般不法行為に基づく損害賠償請求等が退けられた著作権事件の判決を最近見つけた。昨年12月の判決だから、ちょっと古いような気もするが、被告代理人を小倉秀夫弁護士が務めておられる、という点でも興味深いこ…

火のないところにも煙は立つ。

昨年の今頃、米国でも日本でも燃え盛っていた“トヨタ・バッシング”が信じられない形で終焉した。 「米運輸省と米航空宇宙局(NASA)は8日、トヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題で、電子制御システムに欠陥はないとの調査結果を発表した。トヨタの…

様々な要素が詰まった著作権侵害紛争の一事例〜「NEW増田足」事件

ひとえに著作権法といっても論点・争点になるところ、っていうのはいろいろあって、個々の事件を一つひとつ見ているだけではなかなか全体像を掴みにくいのであるが、そんな中、実務上著作権法の解釈をめぐって争いになりそうな論点を数多く含む、初学者的に…

「情報管理」の大切さ

外野から見ている限りでは、迷走しているようにしか見えない日本相撲協会の“八百長”問題。ここに来て、調査対象となっている力士の一部が、「携帯電話を壊した」とか「機種変更した」とか言ってきているようだが、こうなると客観的な“物証”を確保するのは極…

不思議な違和感〜まねきTV、ロクラク最高裁判決に関する日経紙特集を読んで

「フェアユース」には懐疑的でも、「番組転送サービス」に関しては知財高裁判決への執着心を隠せない日経新聞。先日の社説に続き*1、法務面にも、「テレビ番組の転送事業/最高裁「逆転違法」」というタイトルで、知財高裁判決と最高裁判決を見比べ、 「判決…

特許制度の一大改革が始まる

ここ1年ほどの間、知財法分野における「法改正」というと、専ら著作権法改正(権利制限の一般規定導入)の動きの方に目が向いてしまう方が多かったのではないかと思うのだが、“大山鳴動して・・・”の感がある“あちら側”の動きを横目に、大胆な法改正に向けて…

鉄は公取委よりも強い?

4日付の日経新聞の1面を飾った「新日鉄・住金合併」という一大ニュース。合併により世界2位に躍り出る、というスケールの大きさもさることながら、自分が一番驚いたのが、これだけの規模の企業再編マターであるにもかかわらず、 「公取委への相談一切なし」 …

商標法53条の2をめぐる攻防

最近、著作権法以外の分野の事例を取り上げていなかったのだが、商標の審決取消訴訟で、マイナーな条項の解釈が争われていた事例があるので、ご紹介しておくことにしたい。争われたのは、商標取消審判請求事由の一つである、 商標法53条の2 「登録商標がパリ…

忘れた頃にやってくる・・・

何年かに一度、忘れた頃にやってくる大相撲の「八百長」騒動。今回は、野球賭博の捜査資料の中から「物証」が出てきた、というsengoku38氏もびっくりな捜査情報の“漏洩”で判明した*1、というところから胡散臭い話なので、自分はここ数日の大騒ぎを冷ややかな…

日本版フェアユース規定導入に向けたカウントダウン。

ここ何年か越しで議論が続けられてきた「権利制限の一般規定」導入に関し、ようやく審議会での議論が一つの節目を迎えた。 「文化審議会は31日、東京都内で総会を開き、他人の著作物を許可なく利用できる範囲を定める「権利制限の一般規定」の著作権法への導…

どっちなんだ日経?

前日の日経紙に、「番組のネット配信にルールを」という社説が掲載されていた*1。先般の「ロクラク2」の最高裁判決を受けての社説なのであるが、その内容と言えば、今回の判決を、 「法制度や放送の枠組みにも課題を提起した」もの と評価するものであり、 …

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