2012-01-01から1年間の記事一覧

地に足が付かない報道はそろそろやめた方がいい。

最近、「法曹の就職」をめぐる議論があちこちで湧き上がっていて、法律関係のメディア等で見かけない日がないくらいの勢いである。もちろん、このブログでも、そういった話は、以前からあれこれと取り上げてきたし、某著名弁護士との論争(?)に発展しかか…

かつてのNo.1ジョッキーの意地。

これといった傑出馬がなく、1番人気のグランプリボスでも単勝オッズ4.0倍、という混戦模様だったマイルチャンピオンシップだが、ゴール前混戦の中、スルスルと抜け出した武豊騎手騎乗のサダムパテックの勝利、という結果で幕を閉じた。4番人気にまで持ち上げ…

突然の“解散”の余波。

今週、世の中を揺るがせた野田首相の「解散宣言」。 結局、予定通り、16日にめでたく“解散!”と相成ったわけだが、この急な展開が、違憲訴訟の世界にも予期せぬ事態をもたらしつつある。 「12月16日投開票の衆院選の定数配分を巡り、「1票の格差」の是正を求…

「出版物に係る権利(仮称)」は電子出版の味方か?それとも脅威か?

今年に入ってから、楽天の端末発売や「キンドル」の日本上陸など、「電子書籍」に関する話題には事欠かない。16日付の日経紙には、 「電子書籍配信 官民出資の機構が始動」 という見出しとともに、(株)出版デジタル機構(http://www.pubridge.jp/)が電子…

風は吹いている。

ここ1,2週間の雰囲気からすると、年内もあるかなぁ・・・とおぼろげながら思わせていた総選挙が、とうとう現実のものとなった11月14日。いつでも政権を批判するのが好きなメディア(苦笑)は、あまり素直にほめないが、解散先延ばしムードが漂う中で、意表…

因果なお仕事。

やっぱり・・・というフレーズしか出てこないようなニュースが夕刊を飾った。 「資金管理団体『陸山会』の土地取引を巡り政治資金規正法違反(虚偽記入)罪で強制起訴された元民主党代表で『国民の生活が第一』代表の小沢一郎被告(70)の控訴審判決が12日、…

「2」という数字へのこだわりが招いた悲劇?

3歳牝馬で堂々の三冠を飾ったジェンティルドンナが、果敢にもジャパンカップに挑む、ということで、遂に悲願の初G1タイトル獲得か!と注目されていたヴィルシーナ。舞台は古馬混合のエリザベス女王杯、とはいえ、昨年まで二連覇を飾っていた“強すぎる外国…

あっさりと終幕を迎えた録画補償金訴訟。

一昨年、昨年、と、年末に大きなセンセーションを巻き起こしてきたSARVH対東芝の録画補償金請求訴訟。 第一審、控訴審と訴えられた東芝側が勝訴していたものの、各争点について、控訴審が第一審の判断を180度ひっくり返すような判断を示していたこともあって…

“眞紀子クライシス”を振り返る。

11月2日、田中眞紀子文科相の「認可しない」発言で、上へ下への大騒ぎとなっていた「3大学設置認可問題」は、結局、大学設置・学校法人審議会の答申通り3大学の設置を認可する、という形で決着を見ることになった。大臣の発言が二転三転した末に、振り出しに…

これが旧試組の意地だ。

今年の新司法試験で、高い合格率で実力を証明した上に、低迷する法科大学院人気をあざ笑うかのように受験者数はうなぎ上り。 論文試験が終わった時点でかなりの人数の合格が予想されていた、ということもあって、去年以上に注目を集めた第2回「予備試験」の…

まだやってたのか・・・ひこにゃん!

「彦根城築城400年祭」のPRキャラクターだった「ひこにゃん」が、おどろおどろしい“権利”をめぐる争いに巻き込まれたのは、2007年のことだった。イラストレーター側が民事調停を申し立て、キャラクターの使用法やライセンスの範囲等をめぐって、彦根市・400…

競業避止契約をめぐる潮流の変化?

今週の日経の月曜法務面に、「競合他社への転職制限」をめぐる記事が掲載されている*1。このテーマに関しては、自分にもちょっとしたこだわりがあって、今年の1月に「アリコ」の転職禁止条項をめぐる東京地裁判決が報道された時も、最近の不勉強を承知で、つ…

新人監督の試練。

あわやCSシリーズで敗退か・・・という瀬戸際に追い込まれながらも土壇場でドラゴンズをうっちゃった読売ジャイアンツが、勢いそのままに押し切った今年の日本シリーズ。シーズン中、あれだけの圧倒的な力の差を見せていたチームが、CSであっさりと負けてし…

「元官僚」という肩書のうま味と重み。

「現役キャリア官僚」時代から実名ブログを開始して話題を振りまき、退職後も「元官僚」として地味ながらネット上で活躍している宇佐美典也氏、という人物がいるらしい。自分がこの方の存在を知ったのは、“BLOGOS編集部”による↓の記事を読んだゆえ。 http://…

素晴らしき栄誉。

毎年、春秋の季節の風物詩となっている紫綬褒章。 公職にあった方々を対象とする勲章とは異なり、芸術、スポーツ等の分野で活躍した、お茶の間にも馴染み深い方々のお名前を見かけることが多い栄典制度なのだが、今年の秋の受賞者欄を眺めていたら、なんとそ…

2012年10月のまとめ

前の月同様、出だしは“クールビズ”の感覚が抜けないような気候で始まった10月だったが、月が終わるころには一気に冷え込みもキツくなり、あっという間に冬将軍の到来&ともすれば年末の気配すら漂わせるような状況になってきてしまった。そして、例年の傾向…

無謬性への固執が招いた“自滅”

本年6月、東京高裁が再審開始を決定し、約10年ぶりに法廷に戻ってきた、「東電女性社員殺害事件」。当初は、検察側で再度、科学的証拠を基に主張を組み立て直して争うだろう・・・という観測が強かったこの事件だが、再逆転を狙った追加鑑定で、 「被害女性…

祝!5000ブックマーク。

2005年に開設して以来、墜落寸前の低空飛行を繰り返しながらも、何とか7年以上続けてきたこのブログ。 そして、この日、ブクマの数がとうとう5000に達することになった。ざっと振り返ってみると、 4000ブックマーク:2011年5月10日 3000ブックマーク:2009年…

天覧試合で示された古馬の意地とデムーロの粋な心意気。

レースの内容よりも、レース後のミルコ・デムーロ騎手の“下馬&最敬礼”パフォーマンスの方に話題が集中している感がある今年の天皇賞(秋)だが、あのシーンの2分ほど前まで、話題の主役になっていたのは、「最強3歳馬対決」のはずだった。前哨戦の毎日王冠…

似てるか似てないか、それが問題だ。

今年もまだまだある…と思っている間に、いつの間にか「12月号」になってしまったBLJ誌。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2012年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 2012/10/20メディア: 雑誌この商品を含む…

新日鉄は国際裁判管轄の壁を超えられるか?

春先からメディアを賑わせている、「新日鉄対ポスコ」の営業秘密侵害訴訟*1。提訴が報じられてから約半年、訴えた側の企業再編やら何やらを経て、ようやく、第1回の口頭弁論が開始されたようである。 「新日本製鉄(現新日鉄住金)が韓国鉄鋼大手ポスコを相…

大谷翔平投手の決断。

日本シリーズも始まらないうちから・・・というここ数年の日程にはずいぶん違和感があって、それゆえ、最近は結果を見て“ふむふむ”というだけのことが多かったドラフト会議だが、今年は、勇気ある高校生の登場で、俄然として興味が湧いてきた。 「日米どちら…

「高速ツアーバス」の規制強化と、そのアプローチに対する疑問

最近浮世離れした話題が多い日経紙の法務面だが、今週は珍しく身近な話題、ということで、「高速ツアーバス」の規制強化の問題が取り上げられている。 「高速ツアーバスを企画する旅行会社が、新たな『高速乗り合いバス』制度への移行対応に追われている。7…

いつまでも「黄金」のままで。

事前告知CMのインパクトがかなり強烈だった割には、出走馬の顔ぶれが何となく寂しかった第73回菊花賞。ダービー馬のディーププリランテが直前の故障で回避*1、セントライト記念で貫録を見せ、菊に出ていれば秋華賞同様の“ライバルとの一騎打ち”を見せてくれ…

「青島刑事」の15年に思うこと。

最近、映画館にめっきり足を運ばなくなって久しかったのだが、オールドファンとしてはさすがに見逃すわけにはいかないだろう、ということで、「踊る大捜査線」のFINALを見に行ってきた。以前、どこかで触れたことがあるかもしれないが、自分は、このシリーズ…

「ヴロツワフの惨劇」に見たJAPANの未来。

サンドニでフランスA代表に黒星を付ける、という快挙を成し遂げたのもつかの間、ポーランド・ヴロツワフの地で、ブラジルに力の差を見せつけられた我らが日本代表。スコアだけ見れば、2001年のサンドニに匹敵するような0-4の“惨敗”であった。いつもはスコア…

無敵の三冠牝馬は悲しいジンクスを破れるか?

馬場入り後に騎手を振り落すわ、ゲート入りは嫌うわ、で、波乱の予感がプンプン漂う中スタートした今年の秋華賞。元々“紛れ”が起きやすいと言われるコース設定の上に、第1回のレースが大荒れになった記憶がいまだに鮮烈に自分の中に残っていることもあって、…

ブログ記事“無断転載”問題と有斐閣のファインプレー。

「iPS臨床応用をめぐる研究成果捏造」というあまりにお粗末な話に、皆、気を取られているせいか、今のところそんなに話題になってはいないのだが、業界関係者的には、「おいおい」と突っ込みを入れたくなるようなニュースが、日経でささやかに*1報じられてい…

「竹島委員長の10年」と公取委の行く先

ちょっと前の話になるが、公正取引委員会の竹島一彦委員長が退任される、というニュースがあった。 2002年の就任以来、在任は実に10年2か月。前任の根来委員長が、就任時、元東京高検検事長の肩書きで注目を集めていたのに比べると、「旧大蔵省ルートの人事…

「予備試験」で起きた波乱。

(少なくとも合格した人にとっては)明るい話題のはずなのに、なぜか暗いムードが漂っていた新司法試験の合格発表から1か月。 今度は2回目の「司法試験予備試験」の論文試験の結果が発表された。受験者が600人以上も増えて(7183人)、活況を呈している、と…

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