2013-01-01から1年間の記事一覧

納められない2013年。

いつもなら、12月が後半に差し掛かる頃には、何となく“年末モード”になり、「仕事納め」でパーッとやって、その後の何日かダラダラ過ごすうちに、「ああ大晦日だなぁ」というモードに入っていくものだが、今年はそういう気分の切り替わりが全くないまま、気…

2013年12月&通年のまとめ

2013年も終わったので、月末&年末恒例のまとめに入る。あえて繰り返すまでもないことだけど、とにかく今年の後半はブログの更新がグダグダになってしまい、数字的にも非常にさびしいものになってしまった。 12月のページビューは、今年最低の28,000件弱、ユ…

2013年の裁判例アーカイブ(暫定版)

毎年、年末にまとめているこのアーカイブだが、今年はバタバタ、ということで、ひっそりと書き残しておくことにする。 知財関連判例 ■自炊代行(ユープランニング)著作権侵害事件 東京地判平成25年10月30日 http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20131109/13841…

年末に打ちあがった奇妙なアドバルーン。

今年も一年間、みっちりと審議が進められた債権法改正。 残念なことに、意見が分かれている論点については、明確な方向性があまり見えないまま、年を越すことになりそうだ・・・と思っていたら、年末の日経紙に突如として、一つのアドバルーン記事が掲載され…

「みずほ」という名の“生贄”と、それに抗する事業者の矜持

今年の10月末に特別調査委員会の調査報告書が公表され、その内容を見る限り、「もうこれで十分でしょう」という感想しか出てこなかった「みずほ銀行提携ローン問題」。このブログでも、2回に分けてエントリーをアップし*1、世の中の批判の多くがいかに的外れ…

東電は“普通の会社”に戻れるのか?

年末も差し迫ったタイミングで、東電次期会長人事を巡るニュースが日経紙の1面に掲載された。 「政府は過半数の議決権を握り、実質国有化している東京電力の下河辺和彦会長(66)の後任に、社外取締役の数土文夫JFEホールディングス相談役(72)をあてる人事…

珠玉のコラムが終わる時。

年末には様々な区切りが訪れるものだが、日経新聞のスポーツ面で異彩を放っていた豊田泰光氏のコラム「チェンジアップ」も、とうとう終わりを迎える、ということで、「最終回」として豊田氏へのインタビュー記事が紙面に掲載されている*1。自分もここまで・…

落としどころが見えない「電子出版権」をめぐる議論

今年の著作権界の一大トピックとなった感がある「電子出版権」問題。 そして、年末の押し迫ったタイミングで、日経紙が、“ついに”といった感のある記事を掲載した。 「文化審議会の小委員会は20日、現行法で紙の書籍のみを対象にしている「出版権」を電子書…

涙なくして見られなかったクリスマス前々夜の奇跡、そして未来への希望の光。

例年なら、グランプリシリーズが始まる頃には、チラホラとこのブログでフィギュアスケートの話題を取り上げることが多かったのだが、今年は、何となく書くことがためらわれ、全日本フィギュアの大一番を迎えるまで、ただただ一つひとつの勝負の行方を見守る…

最後までドラマチック。

今年最後の大一番、有馬記念で、オルフェーヴルが2着以下に8馬身差を付けて圧勝し、引退レースで有終の美を飾った。過去何度も折り合いを欠いてチグハグな競馬をしたのが嘘のような、落ち着いたレース運びで3コーナーあたりから悠々と好位に進出。そして、4…

誰もが急には変われない〜送電線工事談合報道に接して。

公取委の審査をめぐっては、様々な批判があるし、結論が二転三転しているJASRAC事件のように、事実認定の難しさを痛感させられるようなケースも多い。 だが、今回の件に関しては、公取委の審査官も楽に仕事ができたのではないかと思う。 「東京電力が発注す…

ガイドライン(案)が浮き彫りにした「虚偽表示」騒動の本質

今年も残すところあとわずか、という状況になっているが、今年世の中を騒がせた「コンプライアンス違反事象」ベスト10を挙げるならば、確実に上位に来るだろうと思われるのが、「食材虚偽表示問題」だと思う。そして、消費者庁が年末のこのタイミングで、具…

“自炊代行”東京地裁判決に対する強烈な批判と今後の行方。

週末に届いたNBL1015号。 日付上、今年最後の号(平成25年12月15日号)、ということもあってか、興味深い記事が目白押しなのだが、中でも「NBL Square」に掲載されている池村聡弁護士の「自炊代行事件(東京地判平成25・9・30、同平成25・10・30)における複…

そしてまた、この季節。

日経紙にこの特集が載ると、今年も終わりだなぁ・・・という気分になる年末の風物詩が、今年もまた、掲載されている。 そして、今年もまた、突っ込みどころが満載である。 「日本経済新聞社が実施した第9回『企業法務・弁護士調査』で、企業の4割以上が国内…

深夜のビッグエンドに狂喜した瞬間〜フォルティウス五輪決定!

9月に、常勝軍団・中電を破って劇的なプレーオフ勝利*1、そして、その勢いそのままに、五輪最終予選でも、白星を積み重ね続けていた道銀フォルティウス。だが、昨日の予選リーグ最終戦・中国戦では大敗。 さらに、昼に行われた勝ち抜け決定戦でも、再び中国…

第一人者が鳴らす警鐘と、著作権法の未来への希望。

なかなか余裕がなくて取り上げることができずにいたのだが、最近拝読した中山信弘・明治大特任教授(東大名誉教授)の論稿が非常に印象的だったので、ご紹介しておくことにしたい。Jurist (ジュリスト) 2013年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 有斐閣発売日: …

試される代表の真価。

日本が初めてW杯に出た頃は、「組み合わせ抽選」もちょっとした大イベントで、眠い目をこすりつつも、一喜一憂してグループが決まっていく様子を眺めていたものだが、さすがにもう5回目、となると、結果だけ見ればいいや・・・ということになってくる。で、…

混乱の最中にひっそりと可決された一法案

最近、深夜のニュース番組さえロクロク見ることができない生活を送っていたせいで、新聞とネットニュース以外のメディア報道の感覚がほとんど分からない状況だった*1のだが、結局、6日の深夜に、与野党がバトルを展開したまま、特定秘密保護法が参院本会議で…

2013年11月のまとめ

羽が生えたように一日一日が飛んで行ったのが10月だとしたら、そこにさらにプロペラが付いた感じで過ぎて行ったのが2013年の11月、という月だった。社会人、としてそれなりの年数過ごしてきていれば、「最近どう?」と聞かれた時には、「おかげさまで順調で…

「現役最強馬」が実力を証明したというには寂しすぎた舞台。

レース前から、前走国内重賞勝ち馬が出走していない、と変なところで話題になってしまった今年のジャパンC。オルフェーヴル、キズナの凱旋門賞組が、有馬記念直行、というローテを選択し、天皇賞馬・ジャスタウェイは来春の海外遠征も見据えて早々と休養放牧…

折れない魂2013。

「忙しい」自慢をするのは、自分のポリシーに反するので、なるべくこのフレーズを使わないでおこう・・・と思いつつ、そうでも言わないと説明できないような状況に追い込まれたのは、今年に入ってもう何度目のことだろう。そして、今回のはその中でも飛び抜…

武豊騎手が歩んだ道のりと、重なる何か。

武豊騎手が、トーセンラーに騎乗したマイルチャンピオンシップで、鮮やかな差し切り勝ちを飾り、日本ダービーに続く今年2つ目のG1タイトルを手に入れた。 万能型、かつマイル前後の距離での爆発力は半端ないディープインパクト産駒だったとはいえ、ここ3年近…

“Google Books”訴訟が教えてくれたこと。

そういえば昔、和解案をめぐって、どこもかしこも大騒ぎになったことがあったっけ・・・ と懐かしく思い出されるような“Google Books”訴訟決着のニュースが不意に飛び込んできた。 「インターネット検索最大手、米グーグルによる図書の全文複写プロジェクト…

あっけなく終了した「自炊代行」訴訟・第1ラウンド

先日、東京地裁の民事第29部で、自炊代行事業者の敗訴判決(以下「9月判決」という)が出たときに、自分は失望を隠せなかったし、その通りのことをこのブログにも書いた*1のだが、あの時点では、まだ別の合議体における2本目の判決言渡しが後に控えている、…

人数増えても予備は予備。

論文試験の結果発表を見て、“予備試験戦線異状あり”的なエントリーを上げようかと思っている間にあっという間に1ヶ月経って、口述試験の結果まで出てしまった。 「法務省は7日、法科大学院を修了しなくても司法試験の受験資格が得られる司法試験予備試験の今…

的外れな議論の末に見えた現実〜みずほ銀行特別調査委員会報告書より(後半)

目指した理想に立ちはだかった壁(その2)〜「個人情報保護」の壁 さて、提携ローンに関する反社対策の徹底、という高邁な理想を掲げていたみずほの担当者が突き当たったもう一つの大きな壁が、「個人情報保護」の問題である。調査報告書によると、平成23年…

的外れな議論の末に見えた現実〜みずほ銀行特別調査委員会報告書より(前半)

「反社会的勢力との取引」という極めて不名誉、かつ、インパクトの大きい見出しで大々的に取り上げられたこともあり、金融庁の業務改善命令が出されて以降、しばらくは世の中を騒がせていた「みずほ銀行提携ローン問題」*1。ここぞとばかりに、あちこちに訳…

真の勝者を忘れるなかれ。

日本シリーズも終わり、これから来年のソチ五輪に向けて、ウィンタースポーツ系のニュースがヒートアップしそうな気配もある中、フィギュアスケートの「東日本選手権」に突如としてスポットライトが当たった。 「4月に女児を出産して3季ぶりに復帰したフィギ…

予定調和を覆した“東北魂”への感嘆符。

ここ数年、プロ野球、というものへの興味がかなり薄れていて、「日本シリーズ」といっても、結果だけ見て「あ、そう」という感じの反応しか示せなくなっていた自分だが、今年は何となく特別な気分だった。元々、自分は、贔屓の虎以外のセ・リーグ球団は、「…

再びの大逆転劇〜JASRAC公取委審決取消訴訟での波乱

以前、公取委の逆転勝利審決濃厚、というサプライズニュースが飛び込んできたのは、1年半以上も前のことだった*1。それ以降、昨年6月に審決が出され*2、被審人ではない株式会社イーライセンスが果敢に審決取消訴訟を提起した、というところまでは一応フォロ…

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