根なし草

久しぶりに仕事を早めに切り上げて、
部屋に帰ってテレビを付けたら、
がんばっていきまっしょい」の最終回。


普通の日ならとてもじゃないが、その時間は部屋に帰れないので、
結局、ちょこちょこと予告編でストーリーをつなぐだけに終わってしまった。


モデルになった松山東高出の後輩に盛んに勧められた田中麗奈主演の映画版が、
なかなか良い作品で、印象に残っていたこともあって、
結構見たいドラマではあったのだが・・・*1


ただ、ドラマの最後で、
鈴木杏が東京に出て行くシーン。
反対してたお父さんが港で見送るところとか、
コテコテの演出なのに泣けますな・・・。
関東圏で育って、「旅立ち」を経験せずに20年以上生きてしまった自分は、
こういうシーンには非常に弱い。


学生時代、地方の名門校出身者が羨ましかった。
子供の頃から一番しかとったことないような連中が多くて、
学校の成績ではあまりいいところのなかった自分は、
彼らの前ではコンプレックスの塊のようになってた*2


下級生を持つ立場になってからは、
地方から出てくる連中がホームシックにかからないように世話を焼くのが、
自分の日課のようになってた。
ちょっとでも彼らの力になる(なったと思い込む)ことが、
自分のコンプレックスを癒す唯一の道だったのかもしれない。


ま、自分がどんなに頑張っても、
いろんな意味で彼らの「ふるさと」の力の前には無力だったのだが。


帰るべき「故郷」を持たない根無し草人生の気楽さを
堪能している自分ではあるが、
やっぱり帰るべき場所を持てない悲しさは残る。
持っていたら持っていたで「いろいろ面倒だ」とみんな言うけど、
帰るべき場所がない自分にとっては、
単なるのろけ話のように聞こえなくもない。

*1:ドラマの中の「いちこ〜がんばっていきまっしょい〜」の掛け声は、本来「ひがしこ〜がんばっていきまっしょい」(映画版だとそのままだが)。なお、言うまでもなく、松山東高は四国きっての名門進学校

*2:向こうは向こうで、東京の学校出てる人間を脅威に感じていた(らしい)のではあるが。

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