キャンパスまでの距離

青く澄んだ秋の空に誘われて、遠出したくなったので、
今話題の秋葉原を経由して、
つくばエクスプレス(TX)でつくばまで行って見ることに。


ついでだから、オープンしたばかりのヨドバシカメラに行って見たが、
まぁ、それはそれは繁盛しており・・・


エスカレーターに行列ができるような状況では、
とてもじゃないが商品を見て回ることもできず、
「祭り」の雰囲気だけ味わって店を出る。


さて、TXだが、実に快適である。


バブルの前の構想がバブルで膨らんで、
いざ着工しようとしたら不景気の波に襲われ、
という曰くつきの路線だけあって、駅のスペースは広大なのに、
券売機は2台しかなくて長蛇の列ができる、といったあたりはご愛敬だが、
いざ走り出して見ると、スピードは出るし、揺れも少ない。
(元々何もないところに線を引いたせいか、カーブも少ないような気がした。)


バスで行くと、ターミナルまで大体1時間、
しかも渋滞にあうと到着時間が読めない。
一方、TXで行くと、つくばまで40分台、定時運行。
運賃は片道1150円だから、そんなに変わらない。
まあ、間違いなく、バス会社は商売あがったりだろう・・・


学生時代、中学以来の仲の良かった友人が筑波大に在学していて、
年に何度か遊びにいったことがある。
たいていそれは、東京でツライことがあったときで、
行き帰りのバスの中で、複雑な気持ちで外を眺めていたのを思い出す。


あの頃の筑波大生は、学生のほとんどが学生宿舎か近場のアパート暮らしで、
極めて濃密なコミュニティの中で時間を過ごしている、ということだった。
誰が調べたのか知らないが、学生の同棲率全国2位、というデータも
まことしやかに囁かれていた(笑)*1


東京で、希薄な人間関係に苦しんでいた自分にとって、
そんな空間は非常にうらやましくもあったのだが、
嘆いている自分に、濃密過ぎるのもいろいろと悩ましいよ・・・、と
つぶやいていた彼がいた。


TXができて、通学可能エリアが格段に広がった今、
来年以降の筑波大の入学生の生活圏も大きく変化してくるだろうから*2
同棲率全国2位というのも、過去の笑い話になってしまうのかもしれないが。


エキスポセンター、松見公園から学生宿舎エリアを抜けて、
キャンパスまで続く長い一本道。
グチだかノロケだか、良く分からない会話を繰り返しながら歩いた道。
短い距離だと思っていたが、思った以上に長かった。


景色はそんなに変わっていないはずなのに、
最後まで、当時の面影がリアルに蘇ってくることはなかった。
しょっぱい友情の記憶を蘇らせるには、
あまりに時間が経ちすぎていたのかもしれない。


大学卒業後も、定期的に飲みに行っていたかの友人とも、
3年前の夏を最後に、音信不通の状態が続いている・・・。

*1:ちなみに当時の1位は山口大学。要は、大学が市街地から離れていて、みんな同じようなところに住んでいて、ほかにやることがないだろうから、というのが噂の背景にあった。

*2:もっとも、つくばセンターから大学までは少し距離があるし、学生宿舎の格安な家賃に変わりはないはずなので、劇的に変わることはないのかもしれないが。

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