インクカートリッジリサイクル事件

今朝の日経の法務面(21面)に、
「リサイクル品は特許侵害か」というタイトルで、
キャノンvsリサイクル・アシスト社の特許侵害訴訟の特集が載っている。


知財高裁が大合議審理を決定しただけあって、
法的にも興味深い論点を含んでいるこの訴訟だが、
この記事を読んでいて、あれ・・・?と思ったのが、
岩倉正和弁護士がキャノンの代理人として紹介されているくだり。


ご存知のとおり、岩倉先生は、
「西村ときわ」のパートナーとして有名な今をときめくスター弁護士なのだが、
特許庁のウェブサイトに掲載されている
この事件の地裁判決(平成16年12月8日)を見ると
その時の原告側代理人は、別の弁護士が務めているから、
要は、キャノンが控訴審から代理人を代えたということなのだろうか。


青色LEDの訴訟の控訴審で、
「長島大野常松」が事実上の大逆転勝利を収めて以来、
知財訴訟は大きな事務所で、という風潮が強くなっているのかもしれない。
(先日紹介した読売新聞の事件でもそうだった。)


本件でも、日亜化学事件でも、
第一審で負けた側の代理人を務めておられた弁護士は、
業界では高名で多くの著作等も残されている先生方である。


それでも、企業側の「訴訟に勝つための戦略構想」からは、
外されてしまう(?)あたりに、プロの世界の厳しさを
垣間見ることができるような気がする。


ちなみに、リサイクル会社側の代理人は、
かつて升永弁護士の下で、日亜化学日立製作所等の職務発明事件を
担当していた上山弁護士である(現在は「日比谷パーク」所属)。

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