第56回NHK紅白歌合戦−辛口採点モード

とりあえず、録画した紅白を観てみた。


以下感想だが、どうでも良いので隠しモードで。



みのもんたは案の定、うるさいことこの上なかったが、
「総合司会」だけあって、思ったほど出番がなく、視聴者としては救われた感あり。
司会の中では、やや空回り気味の山本耕史とは対照的に、
とにかく仲間由紀恵の巧さが光った。
彼女が司会なら、来年観てもいいかな・・・という気にさせるくらいである。
審査員に一人ずつ出番を作ってあったのも、どこか新鮮な気がした。


以下、正月ならではのバカ企画として、
4時間30分以上にわたる“歌合戦”をレビューしてみる。


点数はもちろん、完全なる自分の主観。

トップバッター
細川たかし 北酒場 70 − △川中美幸 二輪草 70

大物演歌歌手をトップに持ってくることが話題を読んでいたが、
出場者がずらっと並んだ前で、宴会っぽく歌うのであれば、
むしろこのクラスの顔ぶれの方がしっくり来る感じ。
大物度と曲の懐かしさに敬意を表して両者ドロー。

紅組先攻
鈴木亜美  Delightful 55 − ○北山たけし 男の出船 60
水森かおり 五能線 65 − ●w-inds 十六夜の月 55
坂本冬美 ふたりの大漁節 75 − ●布施 博 少年よ 70*1

5年ぶりに返り咲きの鈴木亜美、休業中にボイトレに励んだんじゃなかったのか・・・
どうせエイベックス枠なら、むしろNHKへの貢献度大のヤイコを選んで欲しかった。
あと、チャンネルを変えられないように、
これまでのような演歌対演歌、POPS対POPSではない
ごちゃ混ぜ方式にしたようなのだが、やはり流れが悪すぎる。

白組先攻
コブクロ 桜 80*2 − ●松浦亜弥DEF.DIVAモーニング娘。メドレー 70*3
氣志團 One Night Carnival 95*4− ●BoA 抱きしめる 60*5  
ゴスペラーズ ひとり 75*6 − ●長山洋子 芭蕉布 70
森山直太朗 風花 70*7 − ●藤あや子 むらさき雨情 65*8

とにかく氣志團のパフォーマンスが最高。
PRIDEの選手紹介テーマと「木更津の種馬」のテロップで入場したかと思えば、
レスラーをあしらったバックダンサーや、
貴乃花親方、小川vs吉田のそっくりさんが次々と登場*9
さらに、抱えあげた子供にリーゼントをかっさらわさせて笑いをとるあたり、
パフォーマンス集団の面目躍如といったところ。
曲も名曲だし、今年の紅白では最高レベルだった。


コブクロゴスペラーズ、直太朗のあたりもさすが、といったところなのだが、
番宣色の強かった直太朗は5点減点。


ハロプロメドレーは、松浦亜弥の存在感の強さと、
モーニング娘。はやはり初期メンバーあってこそ、
というのを証明しただけに終わった。
いくらナツメロの域に入った「Loveマシーン」だからといって、
今のメンバー*10でまともに歌えるのが
吉澤だけっていうのは・・・。ほとんど自殺行為。

引き続き白組先攻
美川憲一 愛の讃歌 70 − △倉木麻衣 Love, Day After Tomorrow 70*11
△前川 清 夜霧よ今夜も有難う 75*12 − △島谷ひとみ 亜麻色の髪の乙女 75

ここはナツメロ対決といった感じ。
個人的には、“出場歌手”が他人の歌を歌うのは反則だと思っているのだが*13
前川清に関しては、司会者のポカをカバーする優しさに免じて5点加点。

紅組先攻*14
平原綾香 明日*15 80 − ●山川 豊&鳥羽一郎 海の匂いのお母さん 70*16 
香西かおり 無言坂 75 − △スキマスイッチ 全力少年 75*17
伊藤由奈 ENDLESS STORY 75*18 − ●TOKIO 明日を目指して! 70*19

伊藤由奈は極度に緊張していたのか、キーを外しまくっていたが、曲の良さで加点。
平原綾香は出場2回目にして貫禄。歌の巧さでは間違いなく出場者の中でNo.1。
ここまで白組の5勝4敗4分。

白組先攻
CHEMISTRY almost in love 75*20 − △大塚 愛 プラネタリウム 75
大島ミチルのパイプオルガンをバックに、吉永小百合による原爆詩の朗読)
さだまさし 広島の空 75 − 森山良子 さとうきび畑 85*21

ようやく紅白歌合戦らしく噛み合ってきた感じ。
平和へのメッセージの後に聞く「さとうきび畑」は素晴しかった。
もしチャンネルを合わせていたら、動かせなかっただろう・・・。


ここで前半戦終了。
ニュースをはさんで、「世界に一つだけの花」。
スキウタ”でトップとはいえ、SMAPに2曲歌わせるとはNHKも気前がいい。
中間審査の結果発表、携帯投票は白組リード、デジタル投票は紅組リード。
手元集計でも5勝5敗5分と全くの五分(笑)。

紅組先攻
倖田來未 倖田來未 スペシャルバージョン 80 − ●D-51 NO MORE CRY 65*22
浜崎あゆみ fairyland 75 − △氷川きよし 面影の都 75
ゴリエ Pecori Night 85*23 − ●WaT 僕のキモチ 60*24 

レコード大賞を引っさげて登場した倖田來未
衣装を期待していたムキにとっては、思惑はずれのところもあったかもしれないが(笑)、
今、一番旬なアーティストであることは間違いない。
あゆは気付けば7年連続。女王の貫禄。
ゴリエを出すのは反則だと思っていたのだが、
ダンスパフォーマンスとしては見事だった。
WaTのハプニングはかわいそうだったが、マイクない方が却ってよかったかも・・・。


ここで森光子(審査員)と振り返る戦後60年
松浦亜弥の「東京ブギウギ」*25布施博ゴスペラーズの「上を向いて歩こう」、
みのもんたの宙吊りパフォーマンスに、渥美清に扮した北島三郎
昭和アイドルソングのヒットメドレー*26
そして最後は何故か「恋のマイアヒ」。

引き続き紅組先攻
小林幸子 越後絶唱 80*27 − ●T.M.Revolution WHITE BREATH 70*28
一青窈 ハナミズキ 70*29 − ●グループ魂 君にジュースを買ってあげる 45*30
aiko スター 70*31 − ○山崎まさよし One more time, One more chance 75

小林幸子に関しては、曲は何でもいい。
とやかく言う人はいるが、あの衣装を見ないと年越しの気分にならない人もいるわけで、
今年はそんな衣装マニアの期待にも十二分に応える出来だった。
ちなみに、T.M.は本格的に美川憲一の後継者になったようだ。
一青窈は調子悪かったのか、
以前の紅白で衝撃を受けたときのような情感が伝わってこなかったのが残念。
期待が大きかっただけに、点数は低め。
山崎まさよしが初出場というのは意外な感もするが、実力どおり。

白組先攻
ポルノグラフィティ ジョバイロ 75 − △石川さゆり 天城越え 75*32
●森進一 おふくろさん 70*33 − ○AI Story 75
●アリス アリス プレミアム 2005 70 − ○夏川りみ 涙そうそう 80*34
●Def Tech My Way 70 − ○松任谷由実 with Friends Of Love The Earth Smile again 80*35

5度目とはいえ、やはり「天城越え」は貫禄十分。
もっとも、どうせナツメロなら「津軽海峡〜」の方を聞きたかった気もするが・・・。
初出場でも期待通りの歌唱力を発揮したAIはお見事。
アリスは5年に一度の再結成(笑)。懐かしい人には懐かしかったはず。
夏川りみ、4年連続出場で、4年連続「涙そうそう」はさすがにかわいそう。
もちろん、名曲には違いないのだが。


ユーミンはさすが大物。ただでは出ない。
上海の屋外からの映像がきれいだったのと、一緒に歌っていた中国のアーティストが
良かったので(笑)、ポイントは高い。
裏番組のメインカードにぶつけられたと話題になっていたが、
ユーミンのファンと格闘技ファンはそんなにかぶらないだろう。

紅組先攻
DREAMS COME TRUE 何度でも〜紅白スペシャルバージョン〜 75 − ●五木ひろし ふりむけば日本海 70
渡辺美里 My Revolution 85 − ●m-floAkiko Wada HEY! 65
中島美嘉 雪の華 75 − ●北島三郎 風雪ながれ旅 70*36


後半になってこれだけPOPSが続くというのも、極めて異例で、
NHKの危機意識がうかがえる。
もっとも一歩間違えると全体視聴率を下げる危険な手だし、
白組が五木ひろし北島三郎ではあまり意味ない気が・・・。


「マイレボ」はやっぱりいい曲。
・・・っていうか、美里が初出場って時点でそもそもおかしいのだが。
一方、今年は話題性だけだった和田アキ子
応援合戦の出番も少なかったような気がする。
みのもんたと仲が悪いのか、
それとも話題づくりの片棒を担がされることへの反感か・・・?


ちなみに、このあたりで既にPRIDEのメインカードは終わっているので、
視聴率的には高いのではないかと思う*37

トリ
天童よしみ 川の流れのように 85
大トリ
SMAP Triangle 75
「うちわ」でカウントした客席審査*38
携帯電話投票、デジタル投票でも白組圧勝*39。よって白組勝利。
無事「蛍の光」でフィナーレ。

SMAPも決して悪い曲ではなかったのだが、
如何せん、トリが「川の流れのように」なので、見劣りする。
これが「世界に一つ・・・」だったら、また違ったんだろうけど・・・。


手元採点では、後半戦で紅組圧勝。
トータルでも、紅組の16勝6敗7分、のはずなのだが、
その辺は、まぁ、どうでも良い。
MVPを決めるなら氣志團か。


いかに視聴率が落ちたといえど、
ところどころに紅白ならではの良さが残っているのは確か。
だが、「紅白」のブランドを落とさないためには、
もう少し出場者を選別した方が良いのではないかと思う。
少なくとも、今年の白組のメンバーは・・・(以下略)。

*1:曲の終わり際に細川茂樹が登場。

*2:コロッケが応援登場

*3:新旧モーニング娘。が揃い踏み。ステージのファンの声援うざし。

*4:裏番組を意識した徹底的なパフォーマンス(笑)。和田アキ子まちゃまちゃが応援。

*5:草剪剛のハングル披露。

*6:安田大サーカスが応援登場。

*7:当然ながら、朝ドラの渡辺いっけい他登場。

*8:山上兄弟が手品で“藤の花”を出す。お見事。

*9:倒れる曙(爆)とか、黒人メイクのあたりは、後で抗議が出るんじゃないか・・・と観ていて心配になったのだが。

*10:ほとんど誰が誰なのか分からんが・・・。

*11:体操のお兄さんこと佐藤弘道が応援。

*12:司会の山本耕史が歌手紹介で「ヤマカワ・・・」(笑)。前川本人が歌い終わった後に「ヤマカワです」と好フォロー。前川清出番前にキムタクと山田洋次監督(審査員)のトーク。山田監督が歯の浮くようなリップサービス(笑)。

*13:美川憲一越路吹雪前川清石原裕次郎の曲。

*14:みのもんたNHKラジオのブースからトーク

*15:審査員の長澤まさみトーク

*16:歌終了後に北島三郎みのもんたの掛け合い。

*17:野口聡一稲垣吾郎トーク

*18:薬師丸ひろ子(審査員)とスターウォーズのロボットという良く分からん競演トーク

*19:真鍋かをり(審査員)のトークあり。

*20:香取慎吾山本耕史新選組トーク

*21:直太朗との親子競演実現

*22:NHKで「ごくせん」の宣伝。そこまでしなくても・・・。

*23:「フジテレビのマーク」と「NHK」を作った人文字はお見事。応援に綾小路きみまろ

*24:何と歌っている途中でマイクスタンドを倒す大ハプニング。応援に南海キャンディーズしずちゃんすべって空気が寒い・・・。

*25:この娘は何をやらせても器用だ・・・。

*26:おニャン子クラブももはやナツメロなんですな・・・。

*27:2年分の予算をつぎ込んだか大仕掛け。応援のヒロシにも大歓声。

*28:ダース・ベイダーとともに派手な仕掛けで登場。応援はアンジャッシュ

*29:最後の一青のメッセージをマイクが拾えず。栗原はるみ氏(審査員)のトークあり。

*30:琴欧州に絡んだりもしていたが・・・。寒い。

*31:アンガールズが応援。

*32:倖田・ゴリエの掛け合い漫才。

*33:林家正蔵(審査員)のトーク。三平師匠の思い出を語る。

*34:沖縄出身者による応援。

*35:ユーミンは上海から着物姿で登場。三ヶ国語の歌詞テロップ付き。

*36:いつものように紙吹雪・・・。環境に優しくないNHK

*37:最高視聴率は渡辺美里と予想。

*38:野鳥の会ではなくコンピュータで判定した模様。

*39:去年の批判を受けてか(笑)、今年は審査員の票も観客と同じ1票だった。

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