至福のとき(2)〜欧州頂上対決編

というわけで、アーセナルvsバルセロナの頂上対決。


去年の決勝とはうって変わって*1
見事なまでのテクニック勝負。
想像以上の見ごたえであった*2


勝負事の定めとはいえ、
好きなチーム同士が潰しあうのを見るのは結構切ないものだ、
ということに気付いてしまったのも確かだが・・・。



今週のニュースで繰り返し流れていたので、
改めて説明するまでもないと思うが、
この試合、前半のアーセナルGK・レーマンの退場に尽きる。


交代で入った第2GK・アルムニア選手、
キャッチングも反応もどうにも危なっかしい・・・
と思っていたら案の定、
というのが後半立て続けに食らった2失点を見た感想*3
GKを投入するために
ピレス選手をベンチに下げざるを得なくなってしまったのも
痛かったのではないか*4


レーマン退場となったシーンは、
そのまま流していればバルセロナ先制、
というところだったから*5
どっちにせよアーセナルが苦戦を強いられたのは間違いないと思うが、
もし、そのままレーマンがプレーを続けていれば、
どこかで追いついて、
延長戦くらいまでは見ごたえのある攻防が見られたのではないか、
と思えるような展開だっただけに、ちょっと残念である。


ただ、前半アンリFK→キャンベルのヘッド*6、で先制してからの
アーセナルの試合運びは見事なものであった。


後半開始直後こそ、
面白いようにDFの裏を取られていたが、
雨が激しくなってバルセロナの自慢のテクニックが鈍り始めてからは、
むしろ、アーセナル側のカウンター一発の方が冴えていた。
攻めていたのはリュングベリとアンリだけ*7
でも、ボール持たせたら一瞬にして危険な状況を作り出す。


バルセロナGK・バルデス選手の度々の好セーブがなければ、
後半20分台だけで
アーセナルが1、2点追加していてもおかしくなかった展開。


最後は、運動量が落ちたところで
サイドから崩されて一気に逆転を許したものの、
これだけのゲームができるチームを
早々簡単に離れるわけはないだろう、
とアンリ残留が決まってほっと一息ついてる一サポとしては
誇りたくなる。


・・・というわけで、
すっかり堪能させていただいたわけだが、
こういう試合を見た後に、
ワールドカップっていうのも何だかね・・・。


日本代表には
エトーロナウジーニョもデコもイニエスタも、
アンリもリュングベリもトゥーレもレーマンもいない。
そんなことは初めからわかっているわけで。


でも、せめて、
海の向こうからやってきた“現人神”様には、
この試合のライカールト、ヴェンゲル両監督の
交代のタイミングと戦術の妙から
何らかのインスパイアを受けていただければ、
と思うのである・・・*8

*1:あれはあれで魂のど突き合い、という感じで面白かったのだけれど。

*2:途中衛星回線が乱れてしまったのは残念だったが。

*3:エトーの同点ゴールは、ラーションのワンタッチが見事だったとはいえ、レーマンなら右足一本ではじき出していただろうし(川口能活選手が同じ状況で失点して、相当叩かれていたのが記憶に新しい)、ベレッチの勝ち越しゴールも???といった感はある。雨の影響もあって守りにくかったのは確かだろうが・・・。

*4:地元だし本人も燃えていただろうから何とも気の毒・・・。

*5:主審が誤審を認めた、という報道もあったが、レーマンエトーを倒した行為が一発退場に値するのは一目瞭然で、ミスがあったとすればそのプレーをそのまま流すべきだったかどうか、という点に尽きると思われる。

*6:ちなみにこのFKは、スローで見る限り、エブエ選手の見事な“ダイブ”によるものだから、“審判の笛に負けた”という評価はこの試合に関しては妥当ではない。

*7:ファブレガス選手にはさすがにこういう展開は荷が重かった感じで、途中でベンチへ・・・。

*8:北朝鮮戦での大黒選手のラッキーゴールがすべての悪夢の始まりだった、と言われないように・・・。

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