100分の1の呟き

丸の内のオアゾの一角にある
煌びやかな法律事務所で今日から始まったセミナーがある。

MHM知財基礎セミナー〜現場力を鍛える〜
特許権+ノウハウコース 全7回
講師:末吉亙弁護士、飯塚卓也弁護士、三好豊弁護士

先着100名限定、
受講料は計50,000円。


我が国随一のローファーム、
しかも高名なパートナーの先生方が担当されるセミナーとしては、
驚くほどコストパフォーマンスが良い上に、
今年から始まるセミナーということもあり、
実務担当者としては、一度は顔を出してみたい、
と思うのは当然のこと。


もっとも、自分自身が
DMでこのセミナーの存在を知って、
参加のお伺いを上司に立てにいったら一言。

「今さら研修受けに行く身分なのかお前は ゴルァ!」

とりあえずそこは褒め言葉と聞き流すことにして、
次年度以降の人材育成ツールとしての
活用の可能性を見極めるため、という公式な言い訳と、

「たまには外で新しい知識に触れてこないと、脳味噌腐るんですよ!」

という極めて私的な物言いを織り交ぜつつ、
何とか受講チャンスを勝ち取る。


まぁ、他の企業の皆さんも考えることはさほど変わらないのか、
本来は「初心者をターゲットにした」はずのセミナーにも
ベテラン風の方がちらほら混じっていた。


さて、そんな100分の1の受講者としての素朴な感想。


オープニングを担当されたS弁護士のお話は、
何ともファンタスティックなもので(笑)。


自分のような“わがままな参加者”がちらほらいたせいで、
ターゲットを絞りきるのが難しかったのかもしれないが、
基礎的な特許要件の話があったかと思うと、
次のテーマでいきなり「生ゴミ処理装置事件」に言及。


「ダブルトラック」なんて単語がポンと出てきても、
ホントの初心者の方にはちと辛かったのではないかと思う。


だが、やっぱり一流の実務家の方のお話は面白い。


専ら建前と論理的な法解釈で組み立てられている概説書や、
上っ面をなぞっただけの実務書の類では得られない、
“肌感覚”から飛び出してくる小ネタの数々。


世の中で話題になったトピックについて、
この先生はどうお考えなのだろう? 
というのを推測しつつ、
コメントを待つワクワク感。


今日の話で言えば、
知財法務とは何ぞや」というお話も良かった。


講師の先生のお言葉を借りるなら、
徹底的なシミュレーションに基づく“裁判ベース法務”。
他部署、社外、技術や文化、
法務&知財というポジションにある限り必然的に伴う
様々な接点を活用する“interface”重視戦略。


自分自身が日々目指している方向性と
完璧なまでに合致する*1


もちろん、事務所がこんなサービスを
ボランティアでやっているわけではない、というのは重々承知。


120分の講義の場はそれ自体、
クライアント拡大のためのショールーム
として位置づけられるものであるのは間違いない。


だが、どんな思惑があるにせよ、
担当者としては、知的刺激を得られる大義名分があれば、
それで良いのである*2


ちなみに、本日の受講者には漏れなく


実務知的財産法講義 (実務法律講義)

実務知的財産法講義 (実務法律講義)


が付いてきた。


定価5,000円強なり。100倍すれば50万。


何ともバブリーなクライアント思いのセミナーである。


ちなみに同事務所のウェブサイトによると*3
秋から始まる次のシリーズ(著作権法メイン)には、
まだ空きがあるようなので、
ご関心がある方には、是非お勧めしたい。


以上、あたかも“回し者”的なエントリーで恐縮だが、
筆者がこんな煌びやかな法律事務所とは
縁もゆかりもない人間であることは、
本ブログの読者の皆様には、
当然にご理解いただけていることと思うので、
あえて、持ち上げてみた次第である(笑)。

*1:こういう話は、自部署の他の人間に聞かせたかったが・・・。

*2:セミナーの時間帯ゆえ、職場に戻ってから残りの仕事を片付けるのが、ちと辛いが。

*3:http://www.mhmjapan.com/home/seminars/mhmSeminars/mhm00007535.html

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