日本語の乱れ?

「怒り心頭に発する」「愛嬌(あいきょう)を振りまく」といった慣用句を「怒り心頭に達する」「愛想を振りまく」と誤って使う人が4割以上いることが26日、文化庁の2005年度「国語に関する世論調査」で分かった。特に「怒り心頭・・・」は7割超が誤って使っており、慣用表現の使い方に乱れが目立った。

こういう記事を見るといつも思うことだが、
言葉っていうものに、正しいとか間違っているとかあるのだろうか?


自分は基本的に、世の中で実際に使われている言葉が
「正しい日本語」だと思っているので、
7割以上が選ぶような慣用表現であれば、
むしろ辞書を書き換えるべきではないか*1
と思ってしまうのであるが・・・*2


そもそも、今「正しい日本語」とされている言葉の使い方だって、
100年前の国語研究者が見たら、
途轍もなく乱れた言葉の使い方、として、
“怒り心頭に発する”レベルなのではないかと思ったりもしている。


「お疲れさま」と「ご苦労さま」の区別に関してだけは、
自分は世の中の一般的用法の方を支持するのであるが*3
それも所詮は好みの問題だろうと思う。


ちなみに、

「ご苦労さまでした」は職階が下の人に使う言葉として浸透しているとされるが、同庁国語課は「使い方は厳密には定まっていない」と説明している。」(以上、日経新聞2006年7月27日付け朝刊・第42面)

やっぱり良く分からない(笑)。

*1:使っている人が少数だったり、一部の世代に限られていれば、言われた人が不快に思わないように、という意味で「正しい」か「正しくない」か、という分け方もできるのだろうが、7割超えれば、そんな配慮ももはや不要というべきだろう。

*2:ゆえに本ブログの言語表現は、“間違った日本語”が多い(笑)。

*3:「ご苦労さま」という言葉の響きに高慢な何かを感じるのがすごく嫌。そのあたりは、その言葉を好んで使っていた人間のパーソナリティに依存するのかもしれないが(苦笑)。ちなみに、目下に「ご苦労さま」を使うのが正しい用法、というのであれば、その点に関しては一般的用法の考え方とは相容れないことになろうか・・・。

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