東芝フラッシュメモリー訴訟和解

デジタルカメラや携帯電話に不可欠な半導体フラッシュメモリーの発明対価を巡り、開発者の元東芝社員、舛岡富士雄・東北大教授(63)が、東芝に対価の一部として約11億円の支払いを求めた訴訟で、東芝が舛岡教授に和解金8700万円を支払う内容の和解が27日、東京地裁(設楽隆一裁判長)で成立した。発明対価を巡る訴訟で、決着したものとしては過去3番目の高額。」(日経新聞2006年7月27日付け夕刊第1面)

東芝職務発明対価訴訟も終わった。


青色LEDの時と同じく、当初の訴訟物を越えて
在職中に関与した約500件の特許全てを対象とする和解決着。


元々の報奨金が約600万円だった、ということだから、
発明者にとっても一応の成果は認められるのだろうが、
高い注目を浴びていた事件にしては、
思った以上に収まりの良い数字に留まったことで、
一連の職務発明訴訟“ブーム”もようやく沈静化した、
という印象を受ける。
(後は日立の上告審だけだが・・・)


平成17年4月1日に合わせて、
右往左往しながら規程改正におわれた会社も多かっただろうが、
その際に奔走した担当者の多くは、
“お祭り”から1年以上経った今、
何であんなに騒いだのか分からない、
というくらい平凡な日々を送っているのではないだろうか。


筆者の会社も例外ではない。
せっかく作った異議申立制度も
これまでの利用件数はただ一件のみ*1


まぁ、リスクマネジメントの観点から言えば、
トラブルは何も起こらないにこしたことはないのであるが、
自分の創ったリスクヘッジ策がどう機能するか、
見届けられないのは少し寂しい・・・。

*1:しかも事情を説明したら取下げになった、というあっけない事例。

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