「あさひ」の名は残った。

大規模法律事務所同士の「合併」ということで注目されてきた、「西村ときわ法律事務所」と「あさひ・狛法律事務所」の統合問題。


本ブログでもこれまで何度か取り上げてきたが*1、今日の記事によると、

「7月に統合で国内最大の法律事務所となる予定の西村ときわ法律事務所(東京・港)は16日、計画を一部変更したうえで、新名称は「西村あさひ法律事務所」とすると発表した。統合先のあさひ・狛法律事務所(同・千代田)は4月にあさひ法律事務所に名称変更、国際部門の約90人のみが統合に参加、あさひ法律事務所はその後も存続する」(2007年4月17日付朝刊第11面)

ということである。


結果、統合後の規模は320名程度に減少することになったが、これをもって「所詮は紺屋の白袴」という判断を下すのは早計だろう。


法律事務所に限らず、人で動く仕事の世界では、「1+1=2」という綺麗な算式が成り立つ方がむしろ珍しいのであって、統合効果が見込まれる分野に限って合併カードを切る、という「選択と集中」(キーワードとしてはいささか古いが・・・)の発想に立てば、「さすがはM&Aの西村ときわ」という賞賛を受けても良い判断だったのではないだろうか。


いずれにせよ、「狛」と「ときわ」は消え、「あさひ」は残った(いや、むしろ増えた(笑))。


ここ1ヶ月ほど注目を集めていた「末吉綜合法律事務所」のサイトも立ち上がった今(http://www.stwlaw.jp/)、今後の業界再編の動きが注目されるところである。


(追記)
西村ときわ法律事務所のホームページにも統合のリリースがアップされている(http://www.jurists.co.jp/ja/topic/2007/t023.shtml)のだが、ふと気になったのが、

「西村あさひ法律事務所は、発足時点で弁護士数が300名以上の規模となり、本年秋に新たに加わる弁護士の入所後は350名を優に超えることが確実で、国内最大、最強の法律事務所となるのみならず、その規模や業務範囲において欧米の一流法律事務所に比肩する最初の日本の法律事務所となることを目指します。」

のくだり。


「最大」は客観的事実だから良いにしても、「最強」の定義って何なんやろ・・・?(笑)


まぁ、意気込みは痛いほど伝わってくるので良いのであるが。


ちなみに“残る”先生方のコメントも掲載中である(http://www.alo.jp/)。

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