新聞の片隅の記事に思わず目を留めた瞬間。
「大日本印刷は資格試験予備校の早稲田セミナー(東京・新宿、成川豊彦社長)から、資格や就職などのセミナー事業を買収する。買収金額は10億-30億円程度とみられる。大日本はセミナー運営を通じてテキスト制作やe−ラーニングシステム開発のノウハウを蓄積し、教育系出版社向けのサービス向上に生かす。」(2007年5月30日付朝刊・第13面)
セミナー事業のみならず、名門・早稲田経営出版までをも、大日本印刷の100%子会社に承継する事業譲渡契約が既に締結されており、7月2日をメドに事業を移管するとのこと(公式リリースは、http://www.w-seminar.co.jp/topics/manda.html)。
「現行のセミナーは講義やカリキュラムを変更せずに継続する」とはいっても、それは当面の話で、純粋に費用対効果を考えれば、「公務員セミナー」や「書士セミナー」は残っても、Wセミナーの歴史とともにあった「司法試験セミナー」が残存する確率はかなり低いと言わざるを得ない。
いずれ試験制度が完全に切り替われば、無用の長物になる代物だったとはいえ、これまで初学者にとっての優良コンテンツを提供し続けてきた名門予備校が“消滅”することに寂しさを感じているのは筆者だけだろうか・・・。
何事もなかったかのように宣伝文句を並べ立てている、かつての看板セミナーのページ(http://www.w-seminar.co.jp/shihou/)に、どこかしら空しさを感じる。