株主総会集中日。
ファンドが大幅増配を要求していた電力各社でも、“めでたく”株主提案は否決されたようだ。
「株主の発言力が高まる中、中部電力とJパワー(電源開発)の総会では英投資ファンドによる大幅増配の株主提案が否決された。」
「中部電力は27日、名古屋市内で開いた定時株主総会で、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)による増配提案を8割超の反対多数で否決した。」(2007年6月27日付夕刊・第1面)
TCI自体が飛び抜けた大株主ではないし、設備投資で慢性的に負債を抱える会社への提案としてはちょっと・・・という事情もあるとはいえ、8割強が反対したというのはいかにも多い、と思う。
国内金融機関や持ち合い株式だけで、果たして8割にいくものなのかどうか。
先日のスティールにしても、今回のTCIにしても、
「外資系ファンド憎し」
そんな感情で動いた市井の株主が、最終的に現経営陣の“圧勝”をもたらした、そんな風には考えられないだろうか。
筆者とてファンドが好きなわけではないが、何でもかんでも脊髄反射的にファンドの提案に拒否反応を示すのはいかがなものかと思うのであるが・・・。