「宮沢喜一(みやざわ・きいち)元首相が28日午後1時16分、老衰のため東京都渋谷区神宮前6ノ34ノ1の自宅で死去した。87歳だった。憲法9条改正に慎重な自民党内のハト派の論客で、「軽武装・経済重視」の保守本流路線を進めた。戦後日本の枠組みづくりに立ち会うなど戦後政治の「生き証人」と呼ばれた。」(2007年6月29日付日本経済新聞朝刊・第1面)
卓越した教養人、そして堪能な英語を操る国際派、として知られた宮沢元首相。
権力者の地位にい続けるには、かえってその聡明さが仇になった感もあるが*1、近年の最高権力者たちの“言葉の軽さ”を見るにつけ、失われたものの大きさを感じざるを得ないのが、「美しい国・日本」の現実である。
守るべきものが何なのか、誰もが見失っているこの時代。
「保守本流」
という称号が似合う最後の政治家が逝った・・・そんな気がする。