自民党の逆襲

自民党の総裁選に向けたキャンペーンが始まった。


とりあえず煽ることしか頭になさそうなメディアは、両候補の難点をあげつらってブーブー言っているようだが、今回候補に挙がっている福田康夫・元官房長官にしても、麻生太郎幹事長にしても、役者としては一流だけに、最近では珍しい、“どっちが勝っても盛り上げる”好勝負になる予感がする。


インド洋の給油活動の件にしても、郵政民営化の件にしても、消費税増税をめぐる論議にしても、これまで自らが唱えていた理屈との整合性について何ら説明することなく、単に「政局」を作り出し、政権交代につなげるための道具としてしか“政策”を捉えていないように見える最大野党の代表者の言動を見聞きするたびに不快になる筆者としては、個々の政策よりも何よりも、増長しつつある最大野党を一蹴できるだけの「強さ」(=言葉の説得力)さえ備えていれば、誰が総理・総裁になっても良いだろう、と思ったりもするのであるが・・・。




なお、参議院で否決された法案を衆議院で再議決したら、首相に問責決議案を出す、とのたまっている野党関係者や、そんなばかげた発言に「内閣・与党の政治責任は免れえない」といったアホらしいコメントをつけるメディアの方々には、二院制の下で衆議院の優越を定めた憲法の趣旨をどのように理解しているのか、とことん問いたいものだと思う。


参議院選挙での「民意」というが、総花的な選挙公約の下では、全ての有権者がこれから争点となる事項について何らかの判断を下した、とはとても言えないし、それは全ての選挙についてそうなのだから、(以前にも書いたとおり)結局は今事実として存在する「数」を尊重しなければならない、と考えるのが当然の帰結なのではないだろうか。

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