プレーイング・マネージャー

自称・他称問わず、会社の中で「プレーイング・マネージャー」と呼ばれている人は多いのだが、そういう方々は得てして、

「管理職として全く役割を果たせていないことの抗弁」

のために、「プレーイング・・・(略)」なる、もっともらしい呼称を付している(付されている)だけ、ということが多い。


本来、マネージメント能力のない管理職なんて、粗大ゴミ以外の何者でもないのだが、そういう人でも、家庭があったり家のローンがあったりするもんだから、何となく仕事を与えて、生き延びさせざるを得ない。


「プレーイング・・・(略)」というのは、そのための有難い肩書なのだ。



残念なことに、彼らの多くは(特に、“自称・・・”の多くは)、自分たちが「何ちゃって管理職」であるということをあまり自覚していない。また、自分に管理運営能力がないことを自覚している賢明な方であっても、中途半端にプレイヤーとしての能力には自信を持っちゃっていたりするから、なかなかタチが悪い。


日々のプレーに全力を注いでいる現役バリバリのプレイヤーから見たら、中途半端なのが一番困る。


やりかけの仕事をホッポリ出されたり、逆に仕上げに入った仕事の美味しいところだけ持っていかれたり、と、迷惑なことこの上ないのに、悲しい哉、それに気付いてくれる“自称・・・”さんは、なかなかいないのである。



大体、本当に優秀な管理職であれば、「プレーイング・・・(略)」なんて称号をもらうまでもなく、自分の本来の職責を果たしつつ、部下を使って前線のプレイヤーと同等以上のグッドジョブをやってのけるし、優秀なプレイヤーの中には、本来管理職がやるようなマネジメントや育成指導まで、仕事の合間合間でこなしている者も多い。


そして、そういう人々が、自分で“プレーイング・マネージャー”などと名乗っているような事例を、筆者は寡聞にして知らない・・・。



そう、


球界一の知恵者と言われた古田敦也・前選手会長でさえ、真の「プレーイング・マネージャー」としては結果を残せなかった*1のである。


それっくらい重い職責を担えるような人間が、
そんなにたくさんいるはずもあるまい(笑)。

*1:「代打・俺」レベルでは若干の成果を残したのかもしれないが。

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