今年もやってきた秋の学会シーズン。
以下、聴講の可否、聴講費等については、各自でお調べいただきたいところではあるが、会員の先生方だけで楽しむのは勿体ない、かもしれないものをいくつかご紹介したい(以下、発表者等の敬称略)。
日本私法学会(10月6日(土)・7日(日)、専修大学神田キャンパス)
今週末に行われる一大イベント。
特に目玉は初日のシンポジウムのうちの一つのこれ。
シンポジウム1「競争秩序と民法」
(司会)京都大学 松岡久和、京都大学 潮見佳男
(報告)
(1)総論・競争秩序と民法 北海道大学 吉田克己
(2)競争秩序と損害賠償論 北海道大学 瀬川信久
(3)競争秩序と差止論 早稲田大学 藤岡康宏
(4)競争秩序と契約法 北海道大学 曽野裕夫
(5)競争秩序と消費者 北海道大学 池田清治
(6)競争政策と「民法」 北海道大学 田村善之
(コメンテーター)
前東京大学 内田貴、東京大学 藤田友敬
NBL863号に事前資料が載っていて、ああスケールの大きな話をしてるんだなぁ、と眺めていた次第。
もちろん、筆者の鈍い頭で全容を理解することなどできやしないのであるが、これぞ学会、的な雰囲気を味わうにはいいんじゃないかと思う(ちなみに、よく考えたら今日ですね、これ・・・)。
日本労働法学会(10月14日(日)、立命館大学衣笠キャンパス)
社会保障法学会と連日で開催、今年はRitz。
シンポジウム統一テーマ「労働法におけるセーフティネットの再構築−最低賃金と雇用保険を中心として」
(司会)一橋大学 中窪裕也、九州大学 野田進
(1)シンポジウムの趣旨と構成 一橋大学 中窪裕也
(2)最低賃金法の再検討−安全網としての機能 名城大学 柳澤武
(3)失業時の生活保障としての雇用保険 佐賀大学 丸谷浩介
(4)雇用保険給付の政策目的とその役割 九州大学 山下昇
(5)再就職支援に果たすハローワークの役割−失業認定・職業紹介の現状と課題
熊本大学 中内哲
(6)雇用社会のリスク社会化とセーフティネット 琉球大学 矢野昌浩
日本国際経済法学会(10月20日(土)、同志社大学寒梅館)
知財関係のテーマがあったので一部抜粋。
テーマ「国境と知的財産権保護をめぐる諸問題」
(座長)名古屋大学 鈴木将文
(1)著作権外人法の発展と今後の課題 上智大学 駒田泰土
(2)税関における知的財産侵害物品の水際取締り 財務省 南埜耕司
(3)音楽CD還流防止措置導入と競争政策との調整 北海道大学 稗貫俊文
法とコンピュータ学会(11月17日(土)、学習院大学)
これも題目だけ見ると、実務家向きだろうな、と思う。
テーマ「IT社会における労働問題」
趣旨説明 筑波大学 新保史生
基調講演 一橋大学名誉教授 堀部政男
(1)IT産業の展開と従業者の法的地位−請負・派遣・雇用 弁護士 吉田正夫
(2)IT化と労働問題(長時間労働・疾病・モニタリング等) NHK労連 岡本直美
(3)IT社会における労働問題の課題 報告者未定
(4)不正競争防止法と退職後の競業避止義務 弁護士 池村聡
(5)公益通報者保護法と企業法務の課題 弁護士 丸尾拓養
(6)職場のIT化によって生じる法的問題 立教大学 砂押以久子
以上、ご関心ありましたらどうぞ。