以前、四谷大塚がナガセに買収された時も十分驚きだったのだが、今度は更なる衝撃が走った。
「ベネッセコーポレーションは3日、難関大学専門の進学塾である鉄緑会(東京)の株式の8割を取得し傘下に収めることで同社と合意した。買収を機に鉄緑会の地方進出やインターネットでの遠隔教育などで地方の受験生の取り込みを狙う。」
(日本経済新聞2007年12月4日付朝刊・第11面)
あのエリート主義者の聖地のような塾と、一般庶民向け通信教育会社が結び付くとは何という時代か。
何といってもHPに、
と、おいおい、それ以外は眼中になしかよ(笑)、
的な突っ込みが入るようなメッセージを掲載している塾のこと*1、由々しき事態を嘆くOB・OGもさぞかし多いことだろう。
もちろん、傘下に入ったからといって、直ちに教室内が「しまじろう」一色になってしまうわけではない(鉄緑のブランド自体は当面存続する)のだろうが、特定の指定校の中の、特殊なコミュニティを活用してブランドを維持していた鉄緑会のメソッドが代々木を離れて果たして通用するのか、疑問なしとはしない。
ベネッセにとっては、「しまじろう」の知能指数を高める上で、極めてメリットの大きい戦略といえるのかもしれないが、鉄緑会側には正直あまりメリットが感じられないこの業界再編*2。
まぁ、いろいろあるのだろう。きっと。
なお、筆者の場合、「指定校」に在籍していたとはいえ、そもそも物理的にも金銭的にも、お金を出して塾なんぞに通える環境ではなかったから、こういう世界とは全く無縁だったのだが*3、それでも6年間の最後に人並みの努力をすれば同じ地平に立てたわけで、夜遅くまで勉強して家路に着く名門中高生(特に中坊)を見ると、「おいおい、そんなにあくせくすんなよ。」と思ったりもする。
勉強はいつでもできるからね。おとなになる前に遊んどかないと(笑)。
*1:http://www.tetsuryokukai.co.jp/
*2:ベルリッツと協力して留学支援、とはいうが、そんなチャチな提携をしなくても、あそこのトップクラスの学生であれば、独学で容易に海外の壁など超えてしまうだろう。
*3:ちょっとした数学ヲタだったので、新宿の某スーパーエリートガクエン(笑)で遊ばせてもらっていたこともあったのだが、モグリなのがばれて、1ヶ月で追い出された(苦笑)。