年があらたまって間もないこのシーズンは、これから最終学年を迎えようとする学生・院生読者の方から、進路相談メール等をいただくことが多くなる時期でもある。
一昔(といってもそんなに大昔の話ではない)前なら、文系の学部生には就職するか留年するか、の選択肢しかなかったのだが、いまや文系院卒で普通に就職してくる人も、決して珍しくはなくなっているから*1、その分選択肢は増えているといえ、何となく羨ましいなぁ、と感じるところはある。
もっとも、選択肢の多さは迷い道に陥るリスクと表裏一体。
就職するか、進学するか、はたまた(ちょっと気が早いが)留年も選択肢に置いたプランを立てるか、いろいろと悩みどころは多いだろう。
何がベストの選択肢かは、その人それぞれによって違うので、聞かれたところで明確に答えを返すことなどできないのだが、あえて答えよ、と言われれば、
「今やりたいと思うことをやれ。それに尽きる。」
ということになるだろうか。
もっと深く勉強したい、という思いがあるのなら、進学してその先を学べば良いし、一日も早く世の中に出て働きたい、という思いがあるのなら、これからの就職活動に備えて、準備に取り掛かるのが吉。そして、ちゃんと勉強できなかった、あるいは大学で遣り残したことがある、という思いが残っているのであれば、卒業を焦らずじっくり腰をすえて頑張るのも悪くないと思う。
いろいろと周りを見回してみると、ある程度のポリシーを持って自分のやりたい選択肢を選んだ人間は、(一見するとリスクの高い道を選んでいたような人であっても)ちゃんと胸張って生きてるような気がする。
なお、勉強にも魅力を感じないし、かといって働く意欲も湧かない。&大学に居残ってまでやりたいことがあるわけじゃない、という人がどうすれば良いか・・・と問われれば、
「とりあえず働いて、お金貯めましょう(笑)」
それが何よりの良策だ、というのは、筆者自身が証明してるからw
自分の場合、ある種必要に迫られて、ということだった*2とはいえ、勤労意欲がないまま世の中に出て、のんべんだらりと走りながら、この先何をやろうか考えているうちに見えてくるものもあるわけで、まぁそれでも良いのではないかと*3。
自分のやりたいこと、理想にめがけて疾走するときの幸福感が、時にお金がもたらすそれを上回るのは事実。
裏返せば、目指す理想を見つけられないうちは、まずはお金を稼いで、その日の食い物を手に入れることを優先すべき、ということなのだと思う。
別に働かなくても、その日の食い物に困らない生活を送っている人には、違う選択肢もあるのかもしれないが、残念ながら筆者はそういう身分にはなったことがないので、その立場からの回答はできかねるのが残念なところである・・・。