恥ずかしいのは女子短大生だけではない。

フィレンツェの大聖堂(ドゥオーモ)の落書きが、随分とデカいニュースになってしまった我がニッポン。


国の恥だとか何だとか騒いでる人も多いのだが、実のところ、大聖堂に日本人の落書きが多いのはずっと前から知られていたことだし*1、画像サイトにアップされている写真などを見ると*2、落書きをしているのは日本人だけじゃない、ってこともよく分かる。


どんなに管理が甘いといっても、歴史的遺産であることに変わりはないわけだから、「ほかの人がやってたから・・・」という言い訳は論外だとしても(その意味で彼女たちが批判を受けるのは至極当然の話だとしても)、あたかも

イカれた女子学生がまっさらな大聖堂の天井に落書きをした」

かのような報道を垂れ流すこの国のメディアもそれはそれでいかがなものかと思うし、ここぞとばかりに罵詈雑言を浴びせかける人々もどうかねぇ・・・と思えてならない*3


ニュースとしての“わかりやすさ”が何よりも優先されてしまう今の世の中で、「冷静な報道」などないものねだりでしかないことは分かっているのだけれど、あまりに常軌を逸したバッシングをしていると、落書きをした女子短大生以上に、我が国のメディアやネット掲示板が晒しものにされてしまわないか心配でならない・・・。

*1:少なくとも竹之内豊氏などは、「冷静と情熱の間」の映画を撮影している頃から、その問題を指摘していた(笑)。http://www.joseishi.net/vivi/entame/movie/2001-12.html参照

*2:http://zoomandgo.com/destinations/image_viewer.asp?dak=121619109

*3:大体、今騒いでいる人々の中にも、実際に現地に行って写真にあるような現地の状況を目の前にしたら、「ついでに自分も」と思う人は少なからずいることだろう。

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