大日本印刷は出版界を制覇するのか?

大日本印刷と言えば、早稲田セミナーの買収でコンテンツ制作分野を強化したかと思えば*1、老舗書店の丸善を子会社化するなど*2、「印刷から書籍の流通、書店経営までの一貫体制」を狙う姿勢を明確に示している会社であるが、ここまで来るとすごい。

大日本印刷は18日、書籍販売5位のジュンク堂書店(神戸市)の株式の51%を同日付で取得し、連結子会社にしたと発表した。取得額は非公表。大日本はジュンク堂に取締役と監査役を各一人派遣する。」(日本経済新聞2009年3月19日付朝刊・第9面)

店舗の数こそ紀伊国屋有隣堂といったあたりに譲るものの、専門書を豊富に揃えた旗艦店を大・中都市圏に構える戦略で存在感を発揮し、法律書のユーザーからも絶大な支持を受けている(?)あのジュンク堂を傘下に収める、となれば、大日本印刷の“作戦”もいよいよ本格的な段階になってきた、ということになるのだろう。


個性の異なる複数の書店を傘下に持つ、ということになれば、同じ企業グループ内でコントロールしていくのにも、かなりの苦労を伴うことになるだろうし、そうでなくてもネット販売に押されがちなクラシックスタイルの書店を生き残らせる、というのも容易な作業ではないだろうが、この“垂直一貫”スタイルが、出版業界&書籍流通業界にどのような影響を与えていくのかを見守っていくのは、なかなか興味深いことだと思う。



もしかしたら、法律書の予備校本コーナーに特定の予備校の書籍がたくさん並ぶようになるだけ・・・ということになってしまうのかもしれないけれど・・・

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