憲法記念日に忌野清志郎の訃報が流れるなんて、ちょっと出来すぎてやしないか・・・と思ってしまった。
自分の場合、世代的にちょっとズレていることもあって、物心ついた時には、既にある種の“権威”のような存在になっていた彼(と彼の音楽)に対して、何となく反発めいた感情を抱いたりもしたのだけれど*1、改めて“伝説”を追っていくと、やっぱり、いろんな意味で時代を背負っていた、という凄さは感じる。
たとえ出発点が遊び心だったとしても、現に様々なタブーの壁をぶち壊そうとしていたのは(そして結果的にぶち壊したものもあるのは)事実だろうし、「音楽」にも「表現の自由」の趣旨が及びうる、ってことを意識させるきっかけを多くの人々に与えたのも事実だし。
もっとも、本来、“反体制ロックの旗手”としてファンの信望を集めていた彼の死を、体制派のメディアが生前の活動のコアな部分をそっと覆い隠したまま報道している有様を見ると、熱狂的なファンの方はどう受け止めるのかなぁ・・・?というのはちょっと気になっていたりもするのであるが・・・。
間違っても、彼の曲や生きざまが“道徳の教本”の中で使われるようなことにならないよう、自分としては、ただただ願うのみである。