しばらく追いかけてきた改正著作権法が、参院本会議で可決・成立した模様である*1。
衆議院で可決されてからちょうど1カ月。
参院の委員会審議の中身はまだ見られる状態になっていないが、おそらくはそんなに大きな波乱もなく、すんなりと通ったのであろう。
当初の立法趣旨→条文化・成立→公権解釈という過程で予定していなかった要素が加わる、というのはよくある話だし、国会での審議状況(&それを踏まえた(?)附帯決議)等が解釈に影響を与えることもありうるから、実際に施行されて動き出すまで(改正法の施行は平成22年1月となる模様)は何とも言えないところも残っているのだが、ここ数年の改正の中では、比較的大きな部類に属する改正となっているだけに、今後の著作権実務にどのような影響を与えるのか、注目されるところだと思う。
法文上明定された権利制限規定さえ十分に使いこなせないようだと、この先に控える「フェアユース」規定の将来も危ぶまれることになってしまうので、個人的には、これを機に、一気に権利制限対象となった分野で新規参入が相次ぐ・・・といった展開を期待したいところなのであるが、このご時世だけに、難しいのかなぁ・・・と。
*1:これまでの経緯は、http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20090522/1243182859など参照。