今の政治家の無責任さには呆れさせられることばかりなのだが、今回の衆議院解散→総選挙に向けたスケジュールの組み方には、怒りさえ感じる。
憲法上の規定ギリギリ限界の40日間をフルに使って、議員生活最後のバカンス or 選挙運動のための時間稼ぎ(与党議員の場合)をしたいのだろうが*1、サブプライム・ショックの傷はまだ完全には癒えず、しかも隣国からミサイルは飛んでくるわ、民族紛争は起きるわ、という最近の情勢の中で*2、長期間二院のうちの一院が組織できない、という状況を作出するのが果たして国益にかなうのかどうか、冷静に考えればすぐにわかる話だろう。
特に外交・防衛に関しては、野党側の実質審議放棄で肝心な法案が葬り去られようとしている現状で、狡知に長けた隣の国の将軍様が“空白期”を狙ったパフォーマンスを仕掛けでもしてこようものなら、国内が大混乱に陥るのは目に見えている。
もしかすると、この夏には、1953年以降“封印”されてきた参議院の緊急集会が開かれるんじゃないか、と思ったりもしているのだが、果たしてどうなるだろうか。
参議院の今の構成を考えると、緊急集会で何を決めるか、について、与野党間で一悶着ありそうな気がするし、仮に今の参院での多数派の意見が通った場合でも、召集後の新しい衆議院の構成如何によっては(たとえば自民党、ないし自公連合が間違って過半数を確保してしまったような場合)、それがひっくり返る可能性もあるわけで・・・。
前回の総選挙同様、憲法上の問題について頭を巡らす上で良い材料になりそうな本件のことだけに、この先が楽しみではある。