今年もフィギュアスケートGPシリーズの幕が開けた。
バンクーバー五輪を控えたシーズン、ということもあって毎度中継を担当しているテレ朝&松岡修造の鼻息は、いつもに増して荒いように感じられるし*1、合間合間に流れる煽りVTRは、一時の総合格闘技中継を彷彿させる(苦笑)*2。
もっとも、肝心の中身の方は、厳しい滑り出し。
SP(女子)を終えてキム・ヨナ選手1位、中野友加里選手2位、浅田真央選手3位、という順番自体は仕方ない(あれだけ分かりやすいミスをしてしまうと、いくら浅田選手でも点数は伸びない)にしても、問題は1位と2・3位の間の埋めがたいスコアの差。
「007」を完璧に演じきったキム・ヨナと、昨年のフリーでの悪夢が蘇るような演技の悪い曲に乗り切れていないように見える浅田真央選手とでは、プログラムの技術的な難易度とかジャンプのレベルの高低、といった問題以前に、完成度の高さとそれがもたらすエンターテインメント性、という点で、大きな開きが生じてしまっているように思えてならない。
まだフリーもあるし、長いシーズンの中でプログラムが熟成されていく中で、印象が変わってくることもあるかもしれないけれど、このまま行けば、グランプリファイナルくらいまで、キム・ヨナと浅田真央選手の序列が変わることはないだろう。
年内のうちに、浅田選手の陣営がどのような選択をするのか。
いくらまだ年若いとはいえ、花の命は決して長くない世界のこと。“五輪シーズン”が一生のうちに何度も回ってくる保証はないだけに、できれば最善の選択を・・・と願っている。