受章のタイミング

2009年度の文化功労者の発表があったのだが、その中に、塩野宏・東大名誉教授(78)のお名前があった。

塩野宏(しおの・ひろし)
東大名誉教授。法律学行政法学分野で、行政過程論を提唱して新たな理論的基礎を築いた。
日本経済新聞2009年10月28日付朝刊・第42面)


残念ながら、自分が直接講義を聞く機会はなかったのだが*1、当時は“行政法といえば塩野”という時代だったし、(1)〜(3)まできちんと揃ったテキストは、行政法のベーシックとして公務員試験組には非常に重宝されていた。


試験対策としてかじっただけで、理論的深みにまでは到底立ち入れなかった浅薄な元学生の自分が言うのもおこがましいとは思うのではあるが、学問としての法学により高い評価が与えられるのが喜ばしいことであるのは間違いないのであって、このたびの受章を心よりお祝い申し上げたいと思う。


行政法〈1〉行政法総論 第5版

行政法〈1〉行政法総論 第5版



ちなみに、2年前に星野英一名誉教授が文化功労者を受章された時の年齢は81歳、同じく4年前に三ケ月章名誉教授が文化功労者を受章された時の年齢は82歳(三ケ月名誉教授はその2年後に文化勲章受章)*2


最近受章されたこの御二人に比べると今回の塩野名誉教授は若干お若いタイミングでの受章となっている*3


どういうカラクリ、どういう順番でこの手の受章のタイミングが決まっているのかなぁ・・・というのが、何となく気になったので、一応ここに残しておくことにしたい。

*1:入学した時には既に退官されていたと思う。

*2:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20071027/1193534910

*3:とはいっても、他分野の研究者に比べると、遥かに遅いタイミングでの受章になっている。

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