ウォッカは負けても、時計の針は前に進まない哀しさ

とうとう140回目を迎えることになってしまった天皇賞


自分の記憶の中には、第100回の天皇賞の3強対決が鮮明に残っているのだが、気が付けば春・秋×2であれからもう20年。時が経つのは早いものだと思う。




で、結論から言えば、ウォッカは負けた。


フジテレビのレース後の解説で、居合わせた評論家が皆口を揃えて言っていたように、最後の直線で前が壁になってしまったのは事実で、それがロスになって・・・というのが一番分かりやすい敗因の説明の仕方だろう。そして、今年に入ってからだけでも、同じ轍を何度も踏んでいる鞍上(誰とは言わない)に対する風当たりは、年末に向けてますます強くなっていくことが予想される。


だが、ウォッカのラスト3ハロンの上がりタイムは32秒9で、決して脚を余したわけではない。


そして、勝ったカンパニーの上がりタイムも同じく32秒9であることを考えると、仮にもう少しスムーズにウォッカが抜け出したとしても、あの位置からでは届かなかった可能性が高い(もちろん2着は悠々確保できただろうけど)。


今回のメンバーとその力関係を勘案するなら、「カンパニーをマークしなかったのが悪い」という話には決してなりえないと思うわけで*1、今回に関しては、一世一代の好騎乗&好走を見せた横山典弘とカンパニーが一枚上手だった、というほかないのだろうと思う。


個人的には、そろそろ世代交代の鐘を鳴らす馬が出てきて欲しい頃だっただけに、去年クラシック戦線を賑わせた4歳トリオ(特にオウケンブルースリ)には並々ならぬ期待を寄せていたのだが、トゥーレはあえなく失速、ジャックは最後方から報われない末脚を繰り出しただけ。そしてウォッカよりも遥かにいいポジションにいたはずのブルースリは、直線で前を捕まえるどころか却って離される・・・


サンデーサイレンス亡きあとの血の沈滞ムードを象徴するかのような結果になってしまったのは、何とも残念でならない。



ウォッカの次走は白紙になった模様だが*2、仮に年内を休養に充ててもう一年現役を続けたら、今年以上に勝ち星を挙げられるんじゃないか・・・。


そんな風に思わせてしまう状況には、そろそろピリオドを打ってほしいものだと思う。今年の残されたG1ビッグレースで*3

*1:いかに前哨戦を制したからといって、8歳馬、しかもG1連対どころか2000m以上の勝ち鞍も3年前の大阪杯しかないような馬は、本来ウォッカが狙いを定めるような馬ではない。

*2:G1の最多勝記録もかかっているだけに、個人的には、次走中2週でマイルCSを堅く取ってもらって(今のマイル戦線はお世辞にも層が厚いとは言い難いし・・・。)、その後は、一か八かでJC連闘有馬記念というチョイスがベストなんじゃないかと思っているのだが(ダビスタで育てた自分の馬だったらそうする(笑))、どうなることか。

*3:だが、JCで外国馬、有馬記念マツリダゴッホ(6歳)あたりが勝ってしまうと、そんな期待も空しくなってしまう・・・。

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