「サクラ」のインパクト。

重賞ウィナーがズラッと10頭並んで、“ドングリの背比べ”的な様相を呈していた今年の桜花賞だが、結局終わってみれば、唯一のG1ウィナー・アパパネが順当に一つ目のタイトルを獲得、という結果になった。


関東の復権を願う身としては、生粋の美浦調教馬(アプリコットフィズとかコスモネモシンあたり)ではなく、実質“栗東調教馬”のアパパネが勝ってしまったのがちょっと複雑な気分なのだが、それでも、エルプスの木藤隆行騎手*1以来、25年ぶりに美浦所属騎手が桜花賞ジョッキーになった、という事実は記憶にとどめておく価値があると思う。


ちなみに、個人的に今年の桜花賞で一番印象に残ったのは、安藤勝己騎手&オウケンサクラの絶妙な逃げ*2


優勝タイムが桜花賞レコード(1分33秒3)になっていることからもわかるように、決して楽なペースではなかったはずなのだが(1000m通過が58秒9)、直線に向いてもなお一伸び二伸び・・・といった感じで、アパパネ以外の馬の追撃を振り切って堂々の2着。


そもそもチューリップ賞で優先出走権を逃した後に中1週の強行軍で重賞に挑んで勝ち、さらに中2週で桜花賞本番に挑んでここまでのレースをしてしまうタフさ自体が、驚異的だったりもするわけで。


そういえば、母馬のランフォザドリームも、先行した時の粘り込みには定評があったし、タフなローテーションで良く走っていた*3


名前が名前だけに桜満開の仁川で勝てなかったのはちょっと気の毒な気もするし*4、この次のレースに関しては、本人にも母馬にも、東京コースの実績がないのが気がかりではあるのだが*5、今年の“強い関東牝馬*6に割って入れるとしたら、この馬かなぁ、と思っているところである(これだけ混戦模様の年だと、1ヶ月後には目移りしている可能性も多分にあるとは思うのだけれど・・・)。

*1:データでお名前を拾い上げては見たものの、どんなジョッキーだったか、ちょっと自分の記憶にはない。

*2:結局、西の馬か!という突っ込みはなしで。

*3:メジロドーベルエアグルーヴの一騎打ちに割って入った98年エリザベス女王杯の2着が彼女のベストレースだと思うが、あの時も良く粘っていた。

*4:逆に初夏以降のレースで勝つのはちょっと季節はずれな気もするし・・・。

*5:ランフォザドリームの戦績を見ると、東京コースで走ったのは府中牝馬Sの2回だけ。しかも、いずれも3着内に入れずに敗退している。

*6:特に、二冠目はアパパネに加えて、ジャングルポケット産駒のアプリコットフィズと、ゼンノロブロイ産駒の3頭(アニメイトバイオコスモネモシン、ギンザボナンザ)が、万全の態勢で待ち構えているはずなので、「美浦組の天下」だと自分は勝手に思っている。

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