「史上最強」と散々煽られた割には、ヴィクトワールピサもペルーサも来ず、アレレ・・・という決着になってしまった今年の日本ダービー*1。
7番人気の低評価にもめげず*2、上がり3ハロン32秒台の豪脚を繰り出した勝者(エイシンフラッシュ&内田博幸騎手)は素直に評価されて然るべきだが、“超”が付くスローペース*3の中で実質上がりだけの勝負になってしまった今年のレースが、数年後リアルな思い出として語られる可能性は限りなく低い、と言わざるをえまい。
これが外国のG1級レースなら、必ずといって良いほどペースメーカーになって飛ばす馬がいるから、もう少しうまい具合に馬群もばらけただろうし、枠順の有利不利が露骨に結果に反映されることもなかったんだろうけど、日本のレースだと、時々出走馬の組み合わせ次第でこういう展開になってしまうことがある。
もちろん、本当に強い馬ならこういう展開でも最後きっちり脚を使って勝ち切ってしまうわけで、この辺にサンデーサイレンス直仔がいなくなってしまった近年のクラシック世代(特に牡馬)の脆さが現れている、といってしまえばそれまで。
だが、日本調教馬の全体的なレベル低下が囁かれる中で、競馬人気復活の起爆剤になるような“印象的なレース”を待望していたファンとしては、ちとツラいレースになってしまったのも事実なわけで*4、もう少し何とかならんかったのかなぁ・・・というのが率直な感想である。
この先、エイシンフラッシュやローズキングダムが“エイシン軍団(or薔薇一族)史上最強”といえるくらいの活躍を繰り広げてくれるのなら、この日負けた馬たちも報われるというものだけど・・・。