いよいよ菅直人連立内閣が正式に発足した。
多くの閣僚陣は再任されているとはいえ、仙石官房長官、野田財務相と実力者を揃え、次世代ホープ陣の一翼を担う玄葉光一郎氏を入閣させる、という布陣はなかなかのもの*1。
党の要職に就いた枝野幹事長、樽床国対委員長を含め、“これぞ民主党”的スピリッツを掲げる七奉行がずらっと並んだこの姿こそ、長年民主党を支持してきた人々が求めてきたものだろうし、決して近い関係にあるとは言えない彼ら*2をあえて要職に起用するあたりに、菅首相の徹底したリアリズムも感じられるわけで、これは思っていたよりも面白くなりそうだなぁ・・・というのが率直な印象だ。
まぁ、昨年の政権交代から9カ月も本来の理想の布陣を敷かずに、自民党田中派の全盛時代を彷彿させるような*3政権運営を放置してきたことをどう評価するか、という問題はあるし、“純血民主党”がかつて目指していた方向自体がそもそも正しかったのかどうか*4、という点も今一度考えてみる必要があるのだが、今のところ、もう少し頑張ってみてもらってもいいかなぁ・・・という気分ではある*5。
できれば、このムードが選挙後まで続いていてくれることを願いたい*6。
*1:ついでに厚労相を更迭して、後任に国交相あたりをスライドさせてくれれば(後釜の名前がパッと出てこないあたりに、この党ならではの問題はあるのだが・・・)もっと良かったのだけど。
*2:そもそも鳩菅+小沢一郎でトップをたらい回しにしてきたことへのアンチテーゼとして結成されたのが“七奉行”だから・・・。
*3:いや、党内に牽制できる勢力がいなかった分、もっと酷かったかもしれない。
*4:インテリ層の評価はともかく、この広い日本全体に普遍的に適用しうる発想で政策立案をしていたのかどうか・・・。
*5:それでも次の選挙で自分が民主党の候補に投票する可能性はほとんどないけど(笑)。
*6:これで選挙が終わったら元の利益誘導型強権支配に逆戻り、というのでは、二度とこの党の良識というものを信じられなくなりそうだから。。。