かねてから注目してきた大日本印刷の出版界制覇大作戦(?)だが*1、ここに来て、遂に最終形態が見えつつある。
「NTTドコモと大日本印刷が提携し、電子書籍事業に参入する。年内にも雑誌、書籍、コミックなどのコンテンツを集め、電子書籍端末や高機能携帯電話(スマートフォン)に配信するサービスの開始を目指す。両社は配信から課金まで一貫して手がける事業会社の設立も検討する。」(日本経済新聞2010年8月3日付夕刊・第1面)
会社としての生き残りがかかっているとはいえ、書店を傘下に収め、コンテンツを保有している出版社も傘下に収め、さらには、電子書籍にまでウィングを広げるとは・・・。
電子書籍に関しては、凸版印刷がKDDI・ソニー陣営らと組んで動き出しているようだから、そこへの対抗意識も当然にあったとは思うのだが、これまでの書籍・出版業界進出の動きの中で蓄積されつつある(であろう)ノウハウをうまく活用すれば、単なる“印刷会社”としてのアプローチを超えて、面白い展開を期待することもできるんじゃないかな、と個人的には思うところ。
なんて受験生の姿を、近い将来電車の中で見かける日が来るのかもしれない、と思うと、いろいろと感慨深いものはあるのだが、果たして順調に進むのかどうか・・・。
ここは是非、良い意味での競争効果に期待して、見守っていきたいところである。