幸福なRe-start

タラソワコーチとの師弟関係解消で、今季以降の体制が注目されていた浅田真央選手だが、ようやく専任コーチが発表になった。

バンクーバー冬季五輪のフィギュアスケート女子で銀メダルを獲得した浅田真央(19)=中京大=の新コーチに、安藤美姫トヨタ自動車)ら数多くのトップ選手を輩出し、世界殿堂入りも果たしている佐藤信夫氏(68)が就任した。7日、浅田のマネジメント会社が発表した。」(日本経済新聞2010年9月8日付朝刊・第32面)

五輪で金メダルを逃したことで(そしてキム・ヨナに、五輪での演技に関しては大きく水をあけられたことで)、いろいろと言う人はいるだろうが、個人的には、山田満知子コーチ時代の“のびのびとし過ぎた”*1演技を、アルトゥニアン、そして巨匠タチアナ・タラソワの下で大きく軌道修正し、単なる“ジャンプが跳べる少女”から“大人の一流スケーター”として認知されるまでになった、この4シーズンの彼女の歩みは、(この先のことまで考えるなら)決して悪くなかったと思っている。


そして、ややもすると表現過多で技術的なバランスが悪い、と指摘されるようになってきたところで、ジャンプ専任コーチに長久保裕氏を付け、さらに今回の佐藤信夫コーチ就任、とくれば、彼女にとって4年後に向けてスタートする上で、絶好の環境が整った、といっても過言ではないだろう。


いずれのコーチも、今の日本を代表する名コーチで、ここ数年の間にもちゃんと世界での実績を残している。


また、メンタル的にも微妙な時期に、ちゃんと国内に腰を落ち着けて練習できる、というのも良い*2


こういった“オールジャパン”体制で引っ張り続けるにしては、次の五輪までの「4年」という期間はちょっと長いかな、という懸念はあるのだが、欲をいえばキリがないわけで・・・。


まずは、次の五輪に向けた第一歩として、年内から結果を残してくれることを、期待したいところである。

*1:裏返せば、表現力や細かい演技には難がある。

*2:今季は、中京大新横浜スケートセンターを練習拠点とすることになったようだ。

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