ニッポンは救われた、のか?

8月下旬以降、長々と政治ニュースのネタを提供してきた民主党代表選。


蓋をあけて見れば、菅直人・現首相が再選される、というごくごく常識的な結果となったが、そこに至るまでのプロセスは二転三転・・・という感もあったし、この間の菅氏の「首相としての存在感」のなさは、国家として致命傷になっても不思議ではないくらいのレベルだったように思う。


鳩山政権を崩壊に追いやった張本人であるのみならず、参院選大敗の引き金も実は引いている小沢氏が、「参院選敗北の責任」を菅首相に問う姿はある意味滑稽というほかなかったし、これまでならどんな手を使ってでも取りに行ったであろう*1党員・サポーター票で大差を付けられてしまったあたりに、小沢氏の時代が真に終わった、ということを感じさせられるのだが、だからといって、「成熟した」という評価を下せるほど、民主党という政党が大人になったわけではないのは、国会議員票で両候補間に12ポイントの差しか付かなかったことからも明らかだ。


代表選が明けた翌日には、野田財務相が生き生きと為替介入を行ったりもしているし、今後の党人事、内閣改造等で、“小沢色”が一掃されれば、菅‐仙谷ラインから、様々な政策も打ち出されてくることになるのだろう。


前の首相や小沢氏のような、地に足が付いていない夢想的発想よりは、今の政権幹部の現実路線の方が、この病みつつある日本を良い方向に導くには優れている、というのは間違いないところだから、個人的には政権交代の果実が実を結ぶまで、もう少し長い目で見ていたい、と思うところではあるのだが・・・。


それでも失敗したら、この国はどこに行ってしまうのだろうか。


毎年のように空虚な宴が開かれた揚句、虚脱感だけが漂う世の中になってしまう。
そんな悪夢だけは現実になってほしくない、と思うのであるが・・・。

*1:消滅した某党の代表選の時には、「7:3」の指示どおりに、投票用紙に候補者名を書き込むアルバイトの学生なんかも、あちこちで出没していた。

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