ささやかな三冠馬。

秋の連続G1シリーズ第1弾の秋華賞で、いきなりアパパネが7年ぶりの牝馬三冠達成、という偉業をやってのけた。

過去にメジロラモーヌスティルインラブの2頭しかいない貴重な記録だけに、前哨戦の敗北にも負けず、きっちり仕上げて巻き返してきた国枝調教師(美浦!)の手腕は称賛されるべきだし、牡馬三冠のディープインパクトに続き、牝馬でも三冠馬のオーナーとなった金子真人氏を羨んでいる人も多いことだろう。

もっとも、同じ三冠でも、最後の一冠がクラシック競走になっていないせいか、牝馬三冠の扱いというのはどうも地味だ。

前回スティルインラブが三冠を取ったときなんて、実に17年ぶりの快挙だったにもかかわらず、当時の取り上げ方は案外あっさりしたもの。

スティルインラブの場合、三冠を達成した次のレースで同じ3歳のアドマイヤグルーヴにあっさり負けてしまったり、4歳以降完全に勝ちに見放された、ということもあって、結果として馬自体の評価があまり高くならなかったのは分かるのだが、それにしても三冠を達成した時くらいは、もう少し騒がれても良かったんじゃないか、と思ったのは事実で、その後、三冠どころか3歳牝馬のタイトルは何一つとっていない*1ウォッカがかなりの人気と注目度を誇っていたのと比べてしまうと、ちょっと気の毒な気もする。

今回もアパパネのニュースがそんなに大きく伝えられていないのを見ながら、何となくそんなことをボーっと考えていたりもしたのだが、果たしてどうなるか。

これから牡馬、古馬と混じってレースを走るようになり、そこで結果を残せるようなことになれば、今回の三冠の“重み”も当然に変わってくるとは思うのだけど・・・

*1:もちろん、ダービーを取った、ということだけで牝馬三冠以上の価値がある、というべきなのだろうが。

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