「三冠最後の舞台」にあまりふさわしいとは思えないような下級条件の馬たち*1に混じって出走したダービー2着馬、ローズキングダムにとっては絶好の舞台だったと思われたのだが・・・
やはり、菊の季節に薔薇はふさわしくなかったのか。
毎年のこととはいえ、逃げ馬(今年はコスモラピュタ)が作りだした絶妙のペースに巻き込まれ、上がり33秒9の豪脚を繰り出しながらも、巧く抜け出したビッグウィークには届かない2着まで。
一族の悲願*2もむなしく、タイトルにあと一歩届かないまま、3歳クラシック戦線を終えることになってしまった。
昨年朝日杯FSを制した時は、クラシックタイトルの一つくらいは取れるだろう、という期待も大きかっただけに*3、前走のトライアルレース(神戸新聞杯)で完膚無きまでに叩きのめした格下相手*4に苦杯をなめた今回のレースは何とも残念な気がするのだが、戦前、「この馬に3000mは無理」的な評価もあったことを考えると、ダービーに続いてロングディスタンスへの対応力を示しただけでも意味があるというべきかもしれない。
同じクラシック2着馬で、より長距離適性がありそうな印象のあったヒルノダム―ルが7着にとどまったことと比べても、「マイルのG1王者」の今回の成績は、翌シーズン以降に希望を持たせるものだったといえるだろう。
いまどき珍しい“万能馬”の気配を漂わせる馬だけに、個人的には、来年、安田記念→宝塚記念あたりを狙ってほしいなぁ・・・と思うのであるが、ちょっと欲張りすぎだろうか。