開幕した直後はどうなるかと思ったが、試合を重ねるごとに急激な進化を遂げているザッケローニ・ジャパン。
不安定なジャッジに振り回されたり、シーソーゲームを演じてハラハラさせながら勝ち進んでいったり、というのは、何年か前にも見た光景だが、今大会の日本代表がちょっとだけ違うのは、試合運び自体が不安定、というわけではない、ということ。
アンラッキーな先制点を許しても、時間が経つにつれリズムを掴んで、いつでも2,3点叩き込めそうな美しくスピーディな見せてくれる。
こんなチームが自分たちの代表チームとして存在し得るようになるなんて、1年前には(というより、W杯をやっていた7か月前でも)全く想像もできなかった。
アジア杯準決勝。宿敵韓国戦もそんな展開だったわけで・・・。
今日、自分が見ていたのは、今野選手が韓国選手と接触してPKを取られた瞬間から、後半、香川選手が交代するまで・・・の短い時間でしかなかったのだが*1、少なくとも前半の日本選手の俊敏な動きと、相手DF陣を切り裂くコンビネーションは、アジアを越えた“ワールドクラス”のそれだった、と言っても大げさではないだろう。
面白いように展開がハマったのは、前の試合で120分近く戦った韓国の中盤以降の選手たちに疲労がたまっていた、ということも大きかっただろうし、韓国選手の強さ、高さに押され気味だった後半の戦いぶりを見てしまうと、「やっぱり“いつもの・・・”か」という思いがよぎったりもしたのだが、本田圭佑、香川真司といった世界で羽ばたく選手たちが中盤でためを作って、後ろからやってきた長友、内田が相手陣内に切り込み、“得点源”に合わせる、という前半の数々の名シーンが、将来への期待を大きく膨らませてくれたのは間違いない。
延長戦まで見据えて、か、ギリギリまで交代カードを切らなかったザッケローニ監督の采配*2や、今大会良い見せ場があまりなかったGK・川島選手がようやく真価を発揮したPK戦など、他にも賛美すべきところは多いのだが、とりあえずここはしまっておくことにする。
なお、決勝戦はオーストラリア戦。
ちょっと昔なら、コンフェデのグループリーグのカードになりそうな試合だけに、それなりにタフな戦いが予想されるが、決して倒せない相手ではない・・・と自分は信じている。