EUでの新しい動き

震災後、著作権法改正の動きも進まず、停滞感がただよう我が国の著作権業界だが、海の向こうではこんな話も出ているようだ。

欧州連合EU)の欧州委員会は24日、特許、商標、著作権などの知的財産権に関する総合戦略「知財権のための単一市場」を発表した。農産品以外でも地域由来の製品を保護する「地理的表示」を導入。インターネット配信の普及を背景に、国境を越えて域内の音楽・映像などの著作権を管理する「EU著作権」の創設を検討する方針も打ち出した。」(日本経済新聞2011年5月25日付け朝刊・第8面)

記事が正確にEU発表のニュアンスを伝えきれているのか疑問もあったので、一応、一次資料も引用しておく。
http://ec.europa.eu/internal_market/copyright/docs/ipr_strategy/COM_2011_287_en.pdf
http://ec.europa.eu/news/business/110524_en.htmより)

件の「EU著作権」に関するくだりについて、ざっと見た印象では、インターネットの普及に伴うボーダーレス化に対応するため、EU域内に共通する新しい法的枠組みを作りだしていく・・・というところに尽きているようにも思われ、あたかも「新たに権利が創設される」かの如き表現は必ずしも適切ではないのでは?という気もするのだが、いずれにせよ、2011年内には具体的な提案がなされるようだから、比較法的観点からは注目すべきところだと思う。

EU」と一概に言っても、ドイツ、フランス、イギリス・・・と特色のある母国法を有する国々が揃っているだけに、どうやって調和させるのだろうなぁ・・・というところは気になるが、その辺はおってじっくりと。