うたたねしながら見たもの

どうせ、リアルタイムで最初から最後まで見るのは無理だと思っていたから、ようやく始まった地上波の生放送を録画しつつ、ちょっと早起きして最後のところだけ見るつもりだったのだが・・・。

うたたねしながら、パッと目が覚めたとき、付けっ放しにしていたテレビに映っていたのは、繰り返し流れる澤選手の絶妙なゴールのリプレイ。

雰囲気的に負け試合になっていないのは分かったのだけれど、裸眼でちょっと距離のあるところから見たものだから、その時点でのスコアは分からず。

そして、また記憶が飛んで、目が覚めたときには、既にめざましテレビで“なでしこ”絶賛の嵐になっていた。

残り2点を、ずっと控えに回っていた川澄という選手が取ったこと。
1点先制されても、ものともせずその後は試合を完全に支配して、スコア的には圧勝と言っていいような結果になったこと。

全部、後からニュースで知っただけの知識だけど、そんなことは今はどうでもいい。

サッカーの世界の、“ワールドカップ”と付く大会で、閉幕する最後の日まで、胸をワクワクさせながら自分の母国の結果を待つ、なんて経験を、自分が生きている間にできるなんてとても思わなかった。

そして、震災以降、何かと暗いニュースが続く中で、久しぶりに手放しで喜べる、そんなニュースに同時代の人間として立ち会えることを、今、自分は誇りに思う。

残すは1試合のみ。

立ちふさがるのが大きな山であることは間違いないのだけれど、かといって、どうやってもひっくり返らない、という山ではないと思うだけに、最後まで自分たちのサッカーを見せて欲しいものだなぁ・・・と、願う次第である。

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