イチローの終戦とこれから。

イチロー選手の活躍を伝えるニュースの中で毎年報じられていた、「残りX試合で、(200本まで)残りY本」というこの季節恒例のお決まりフレーズが、日々空しく聞こえるようになっていった今年のメジャー終盤戦。

正直、並の選手なら、↑のY÷Xの数字が「2」を超えた時点で誰も報じなくなるところだが、この選手の場合、残り5試合で全て4安打固め打ち、なんて奇跡を起こす可能性もあったから、最後の3試合くらいになって、「もうホントに無理なんだ・・・」と思わされた時は、そんな熱心なファンではない自分でもちょっとショックだった。

「10年連続200安打」という偉業を成し遂げた次のシーズンで、記録が途切れる。
どんな名選手にも付いて回る年齢的な衰えを予感させる結果だけに、いつもなら気にならない淡々とした本人のコメントを聞いても、いろいろと裏を探りたくなってしまう。


もっとも、冷静に考えれば、今季イチロー選手が積み重ねたヒットは「184本」もあるわけで、そうそう誰もが打てるような数字ではない、ということに変わりはない*1

本当に打撃不振が深刻だった時期に比べれば、シーズン終盤は多少立て直していたし、盗塁数40、というのも年齢的な衰えというには派手すぎる数字だ。

現地のメディアが騒ぐように、今年の数字が選手としての「衰え」の結果なのか、それとも、ちょっとした調整のズレに起因した一時的なものに過ぎないのか。

いずれ来年になれば、白日の下に晒されることになるのだろうが、これまで何度となく不可能と思われることを可能にしてきたイチロー選手のことだけに、今は1年後あっと驚く快記録を再び打ち立ててくれる(それも念願のチームとしてのメジャー制覇の偉業とともに)ことだけを信じておくことにしたい。

*1:少なくとも、過去にイチロー以外の日本人でこの域に達した選手はいない。

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