DeNA絡みでさらにもう一つ、気の毒なニュースがある。
「TBSホールディングスが傘下のプロ野球・横浜ベイスターズをソーシャルゲーム「モバゲー」運営会社のディー・エヌ・エー(DeNA)に売却することで両者が大筋合意していることを巡り、楽天球団の三木谷浩史会長は21日、「モバゲーが子供に与えている影響を考えると、売却先にふさわしくない」と述べ、DeNAの参入に異論を唱えた。」(日本経済新聞2011年10月22日付け朝刊・第37面)
ナベツネ氏のコメントと見まがうかのような“異論”。
今年経団連を退会して気骨のあるところを示したかと思った矢先に、こんな“既得権益層”が手を叩いて喜ぶようなコメントをされてしまうと、クリムゾンレッドの旗を振る気も失せてしまう・・・。
そもそも、7年前に楽天がライブドアと競り合って球界参入の切符を勝ち取った時だって、事業の内容やら経営の安定性やら、という話は、散々話題に出ていたはず*1。
そして、あの時の楽天(創業から7年)よりも会社としての歴史は長いDeNA(創業から今年で11年)*2に対して、同じインターネットビジネスの担い手であるはずの三木谷氏が噛みつく、という姿は、何とも滑稽というほかない。
結局自分たちが手に入れることができなかった現球団保有会社への当て付けなのか*3、それとも先輩オーナー連中の心の内を忖度してのことなのか*4は分からないが、DeNAにしてみれば、とんだ横槍、というか、
「お前にだけは言われたくない!」
と、叫びたくなるような展開なのは間違いない。
DeNAの株主の中には、「あんなお荷物球団に投資して損を出すくらいなら今のうちに手を引いてくれ」という思いもあるのかもしれないが、自分は、伸び盛りの会社が加わることで、長年の制度疲労で疲弊した球界にとってもいい刺激になるんじゃないか、と思っているだけに、これ以上変な足の引っ張り合いはやめて、さっさとベイのファンを安心させてあげて欲しいなぁ・・・と思う次第。
その方が、対案で出ているような良く分からない地元の企業連合の寄せ集めのお金で買う、というプランよりは、遥かにマシだと自分は思っている*5。