久しぶりに日本に帰ってきたクラブW杯。
決勝の対戦も天下無敵のFCバルセロナに、ブラジルの名門・サントスが挑む、という出来すぎのカードで、好勝負を期待したのだが・・・
試合前に多くの人が期待し過ぎると凡戦になる、という“トヨタカップ以来の伝統”を踏襲するかのように、サントスサポーターにしてみれば、前半でタオルを投げたくなるような、実にヒドイ試合になってしまった。
確かに、準決勝で、我らが日本のレイソル*1が、意外にいい勝負をしてしまっていたりしていたし*2、今回がビッグタイトル初挑戦、成長途上のネイマールに頼るのはちょっと無理があるかなぁ、とも思っていたのであるが、それにしても前半の3点は致命的。
まぁ、これが世界の広さ、欧州最高峰リーグで今なおタイトルを積み重ね続けているチームの力なんだ、と言われてしまえばそれまでなのであるが、「チャンスボールが来たら絶対に逃さない」という集中力の高さと個々人の技巧、そして気持ち良いくらいにボールが繋がれていくチームバランスの素晴らしさ・・・日本のクラブがこの域に辿りつくまで、あとどれくらいかかるのだろう(というか、あと100年かけてもたどり着けないんじゃないのか・・・)と思ってしまうくらいの凄さだった*3。
クラシコで、レアル・マドリッドがボロボロにされているのを見て、モウリーニョも大したことないな・・・なんて思ったこともあったのだが、それはレアルのせいではなく、相手のチームの力がずば抜けていたからだ、ということにも今さらながら気付く。テレビ桟敷の“錯覚”の恐ろしさや如何・・・。
敵方のネイマール選手は現時点ではW杯までの国内残留を表明しているそうだが、この日、完膚なきまでに叩きのめされた自分たちのサッカーと世界一集団の輝きとを見比べる中で、今後どういった反応を示すのか、というところにも、個人的には興味があるところである。
なお、半ば消化試合、とはいえ、柏レイソルの3位決定戦は実に惜しかった。
防戦一方のアルサッドに対して相当押し気味に試合を続けながらも、最後の最後で決め切れなかったのは、レアンドロ・ドミンゲスが累積警告で出場できなかった影響も大きいのだろう*4。
ただ、もし地元枠で出場したチームが自分の大陸の王者を凌駕できるようなことになれば、日本のクラブの真の実力、というか層の厚さを世界に知らしめることもできたように思えただけに、ちょっと悔しい思いはある。
もちろん、来年は、ちゃんと大陸王者の肩書を引っ提げてこの大会に臨むようでないとダメだと思うけど・・・。