悪い予感が的中した不幸と、未来への希望を感じた幸福と。

このブログに予想を書くとロクなことがない・・・と分かっていながら、書いてしまった自分の責任というべきか。

有馬記念の結果は、皆様ご承知のとおり。
三冠馬オルフェーヴルが堂々の「四冠」達成で、年度代表馬を事実上確定させたのみならず、シンボリルドルフナリタブライアンと肩を並べる歴史上の名馬へと仲間入りする一方で、筆者が推したトーセンジョーダンは、オルフェーヴルのみならずトゥザグローリーにも差され、僚馬2頭の後塵を拝する5着、という結果となってしまった。

一応掲示板には載ったとはいえ、途中までスローな展開で、前残りを狙うには絶好の展開のようにも思えただけに、何とも残念。ただ、残り1000mくらいから一気に上がったペースに翻弄されて、か、他の先行馬もブエナビスタヴィクトワールピサルーラーシップと、枕を並べて惨敗していることを考えると、これでもまだ馬を誉めてあげた方が良いのだろうけど・・・*1

ちなみに、2着・エイシンフラッシュ、3着・トゥザグローリーと、忘れられかけていた人気馬が上位に飛び込んできたのは、ちょっとした波乱というべきなのだろうが、冷静に考えれば、有馬記念(というより、大レースに共通する鉄則というべきか)の鉄則の一つに、

「戦前に二強対決、と煽られると大抵一頭だけ勝ち残り、もう一頭は大コケしてヒモ荒れになる」

というのもあったわけで、これを忘れていなければ・・・と今さらながらに後悔している*2


それにしても、年末のグランプリに堂々の3頭出し、しかもどの馬にも自分のレースをやらせて(外国競馬のような、ペースメーカー役をさせることなく)、優勝、3着、5着、と掲示板に3頭載せるのだから、今の池江厩舎の強さはずば抜けている。

そして、震災のドタバタの中で、「三冠」の価値がその名の大きさほど評価されていなかったオルフェーヴルが、超スローペースの展開の中でも別次元の脚を使って駆け抜け、世界への扉を開いた、ということの意味は極めて大きい。

おそらく、来年は凱旋門賞を目指すオルフェーヴルと池江調教師の一挙一頭足に注目が集まる、そんな年になることだろう。池江(父)調教師がディープインパクトで達成できなかった悲願を、息子が6年越しで達成する・・・そんなドラマを見ることができるなら、日本競馬の未来にも少しは光が射すことになるのかもしれない・・・。


ブエナビスタのファンには申し訳ないけれど、空前絶後の災いに見舞われながら、何とか年の終わりまで辿りついた中央競馬界の最後のビッグレースが「未来」を感じさせるものとなった、ということに、自分はちょっとした安堵感を抱いている。

*1:ブエナビスタの惨敗は想定の範囲内と言わざるを得ないだろう。やはり、JCの激走は引退を控えた古馬牝馬にはつらかったはず。レース後に行われた引退式でこの馬に向けられた声援が温かかったのが唯一の救いだった。

*2:こうやって、ところどころで肝心な時に、大事なことを忘れてしまうから、回収率がなかなか上がらない(苦笑)。もちろん、これも“記憶ゲーム”としての競馬の妙味の一つだったりするのだけれど。

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