棚ボタ。

敵地でシリアに敗れ、「自力優勝消滅」となった瞬間、“この世の終わり”とばかりに悲観的論調が流れていたサッカー男子五輪予選。

だが、そんな安直なメディアをあざ笑うかのように、22日夜の試合で我らが日本U-23がマレーシアを4-0で粉砕。
そして、シリアがバーレーンに敗れたため、一気に勝ち点3差を付け、堂々の首位に立った。

香川選手はもちろん、これまでチームの核になっていた清武選手も、救世主・大津選手もいない。

国内勢のみで構成された“手薄”な構成の上に、山田直輝選手まで負傷で欠く、という厳しい状況だったにもかかわらず、酒井宏樹大迫勇也原口元気、といった伸び盛りの選手たちが、次々とゴールを決めて、百点満点の結果を出したことが、棚ボタ的な幸運まで味方に付ける結果につながった、と言えるだろう。

“最弱世代”とまで呼ばれていた選手たちが、ようやくたどり着いた「あと1試合」。

得失点差で5点、総得点でも2点の差を付けたとはいえ、日本の最終戦の相手は、これまでA代表が何度となく苦戦を強いられてきたバーレーン
シリアが最終のマレーシア戦でこの日の日本と同じレベルのパフォーマンスを見せれば、あっという間に窮地に追い込まれる・・・そんな状況であることに変わりはない。

だが、地獄を見た世代だからこそ、咲かせることができる花があるはず。

日本で迎える最終戦、智将・関塚監督がどんな戦略で試合に臨むのかは分からないが、4年前の繰り返しにならないように、最後まで「勝ち点3」を目指す戦いを見せて欲しい、と願っている*1

*1:4年前の北京五輪予選は、本田圭祐選手、岡崎慎司選手といった、数年後日本代表の主力クラスとなる選手たちを多く擁した強力チームで臨んだにもかかわらず、五輪出場を決めた最終戦(ホームのサウジアラビア戦)で、実に消極的な戦いぶりに終始してしまい、本戦でもその流れを引きずったかのように、3連敗であえなく散ることになってしまった。二の轍は踏むな、と強く言いたい。

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