桜の季節がまためぐる。

なかなかやって来なかった今年の春も、先週後半くらいから一気にやってきた感じで、週末、東京の桜は満開。

まぁ、長い間住んでいる間に、東京の名所はほとんど網羅してしまったし、美しい花が咲いて散りゆくのを眺めていると、いろいろと複雑な思いにかられたりもするので、ここ数年、花見らしい花見はしていないのだけれど、それでも「いつの間にか散っていた」去年に比べると、今年は通りがかりの桜を見る機会も多かったような気がする。

1年前、地震とその後のドタバタの中で、昼も夜もなく日々を過ごしていたことを考えると、“単に忙しい”というだけの日々を過ごせる今年の何と幸福なことか・・・*1


で、桜の季節、ということになると、やってくるのが桜花賞

こちらも去年とはうって変わって、正常開催となり、しかも福島競馬場も“復活”という好ムード。

今年は“天才少女”の呼び声高いジョワドヴィーヴルを筆頭に、ディープインパクト産駒4頭の名前が馬柱に燦然と輝いていたし、珍しく関東勢も上位人気に食い込んでいる、ということで、実に華やか・・・になるはずだった。

結果的には、ディープ産駒が前評判どおり1着、2着をキープしたものの、勝ったのは短距離色が強いジェンティルドンナ*2で、ここで勝てば“三冠”の夢も膨らんだはずのジョワドヴィーヴルや、スケールの大きさゆえ期待感があった関東のディープ産駒・パララサルーは掲示板圏外に。

ディープ以外の血統が光っていた他の関東馬も、これまたマイルがギリギリの距離条件のように思えるアイムユアーズが3着に入るのが精いっぱいだった。

本命馬が無難なレースで勝ち切るより、ほどほどに荒れた方が桜の季節に相応しい・・・とはいえ、いきなりの波乱が平時に戻った今年の競馬のこの先にどんな影響を与えるのか・・・いろいろと気になるところである*3

*1:ちなみに、去年初めて桜を見ることができた場所は、東京ではなく、支援で訪れた東北の地だった。カレンダー的には東京より何週間も遅い・・・でも、そこで見た桜は、人生の記憶の中で5本の指に入るくらい美しいものだった。

*2:中団で溜めて、一気に切れる脚を見せる、といういかにも桜花賞らしい鮮やかな競馬を見せたが、母父がベルトリーニだけに、マイル以上の距離になると、勝ち鞍を挙げるのは難しいだろう。姉貴がそうだったように。

*3:去年の残念な結果からして、この先の3歳クラシックレースでディープ産駒が大躍進することは正直考えにくいし、今年はそもそもステップレースから、ディープ産駒の人気馬が崩れる、という状況も相次いでいる。

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