今年の春競馬の総決算・・・ということで、迎えた宝塚記念。
毎週末続いた雨のせいで、春の古馬戦線が荒れ気味だったこともあり、レース前にも、(いつものことながら)ルーラーシップやトゥザグローリー、ウインバリアシオンといった、大きなタイトルにあと一歩手が届かない感がある馬達の名前が多く挙がっていたのだが*1、終わってみれば、やっぱりオルフェーヴルが一番強かった。
昨年の有馬記念からの流れでいえば、本来なら、ここは、凱旋門賞に向けた“壮行試合”になっても不思議ではなかったはずなのに、春の天皇賞で信じられないような大負けをしたがゆえに、単勝は320円(一応一番人気だが・・・)の“高配当”。複勝に至っては2着に入ったルーラーシップに1番人気を譲る、という状況。
この日のレースも、江田照騎手のネコパンチが時計の出にくい阪神で、1000m58秒台、という暴走的ハイラップを刻む、という早い流れの中で、折り合いに不安なく道中進んで・・・という前提条件があってのことだから、「2馬身差の快勝」というほどには、喜べない関係者も多いのかもしれない。
だが、最後の直線を千両役者の如く抜け出してくるあの栗毛の馬体を見れば、やっぱり「コイツは本物」と思いたくなるのがファン心理なわけで。
ナリタブライアン、ディープインパクト、と、「史上最強の名馬」と言われる馬達を何度も見てきたけど、彼らが引退した後もなお、競馬を見続けていて良かった・・・そう思わせてくれるような果実を、今年の秋、日本の競馬ファンに届けてくれることを、自分は願ってやまない。
そして、できれば、鞍上には池添騎手を乗せてあげて欲しいな、と思うところである*2。